ハウツーが満載のコラム
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田中真知の過去記事一覧

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「風の谷」を暴力の空間にしないために

『風の谷のナウシカ』が封切られてまもない1980年代半ばころ、監督の宮崎駿さんが、あるインタビュー記事で、自分が作品を作るうえでの原則というのを挙げていた。それは次のようなものだった。

1.一方が正義で、一方が悪という見方をしない
2.武力で物事を解決しない
3.国家がつねに正しいとはかぎらない

その数年後、宮崎さん本人に話を聞く機会があったとき、これらの原則についてあらためて聞いてみた。
巷では『エイリアン2』や『ランボー/怒りの脱出』が話題になっていたころで、宮崎さんはそうした作品を取りあげつつ、「正義の味方が悪をやっつけて、これで世界は平和になった、ワッハッハみたいな話はうんざりなんです」といった。

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味方をつくるより、敵をつくらないことのススメ

アジアやアフリカを旅していると、いきなり「トモダチ」と呼びかけられることがある。ナイーブな旅人だった頃、そう声をかけられると素直にうれしかった。こちらはトモダチになったつもりで案内してもらったりしていると、結局金目当てだったことがわかり、がっかりする。そんなくり返しだった。

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ムヒカ前大統領のスピーチを喜んだのはだれか?

この4月、「世界一貧しい大統領」として知られるホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領が来日した。国家の最高権力者である大統領という地位にのぼりつめても、一貫して、質素で、つつましやかな暮らしをつづけ、収入の9割を寄付にまわしていたという方で、そのスピーチが動画サイトで評判になり日本でも一躍有名になった。

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「幸せはお金では買えない」への違和感はなぜ?

若いひとたちがモノをほしがらなくなった、といわれる。たしかに本も売れない、CDも買わない、旅行もしない、クルマもほしがらない。それはモノを買うこと、所有することによって満足感を得るというスタイルが、もはや時代後れになってしまったからだといわれる。あるいは、欲望の対象がモノからコンテンツ、つまりサービスとか経験、イベントやライフスタイルといったものへと移ったからと説明される。

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マインドフルネスとはリラックスすることではない

ある男が隣家に芝刈り機を借りにいった。途中で相手に「どうして自分で買わないのか?」といわれたときのことを想像して「ゆとりがないので」と頭の中で答える。すると相手に「分割払いで買えば」といわれたと想像し「借金は好きではないので」と答えると「そんなこといっても現にあなたは人の家へ物を借りに来ているではないですか」とやりこめられる。ちょうどそのとき、道ばたで当の隣人と出くわし、思わず「あんたのいまいましい芝刈り機なんか借りるものか!」 と怒鳴ってしまう。

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ひとは楽しいから笑うのではない?

問題である。以下の文章の中で、まちがっているものはどれか?

  1. 「楽しいから笑う」
  2. 「やる気を出して、やる」
  3. 「眠いから寝る」

引っかけや頓智ではない。科学的な事実に即しているものはどれか、という問いである。一見すると、どれもあたりまえで、おかしなところはないように思える。

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ヒトはなぜ殺すのか?

若いシングルマザーのもとに転がり込んだ男が、連れ子を虐待したあげく殺してしまう。あるいは、仲間内の人間を粛清したり、意見の異なる国や集団の人間をリンチしたり殺戮したりする。人間のこうした暴力性や残虐行為を、われわれはともすれば「ケダモノのような」と表現しがちだ。しかし、本当にそうだろうか?

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ネイティブは意見をいうとき I think~を使わない!

高校生のとき、電車の中で外国人に道を聞かれたことがある。知っている場所だったので、頭の中で英作文して、こんなふうに答えた。
Get down at ○○ station, curve road right,  and go to pedestrian heaven ...
「○○駅で降りて、右へ曲がり、歩行者天国をまっすぐ行きなさい」といったつもりだった。習ったばかりのpedestrian(歩行者)という単語も使えて少々得意だった。外国人はニコニコして Thank you といった。通じたようだ。でも、あのニコニコはなんだったんだろう。

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