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イノベーション、スキーム、ライフハック、そしてCEOを日本語で正確に表すことができますか?

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子供の頃から言葉が古いと、友達に冷やかされてきた。
なぜ、どうして、そうなったのか、自分でもよくわからないのだけれど、気づいたときは、コートを外套、ノートを帳面、ジャガイモを馬鈴薯と呼んでいた。
忘れ物の係になったとき、「お帳面、忘れないで」と、言い、「帳面?なんだよ~~。おまえ、何時代に生まれたんだよ」と笑われて、泣きべそをかいていた。

古い言葉は死語なのか

言葉というものは恐ろしい。いったん覚えてしまうと、頭の中にしみこんで、書き換えが難しい。
友達に馬鹿にされまいと、「帳面」を「ノート」と言うようになってからも、頭の中では、古い言葉から新しい言葉に翻訳してからでないと、心に響いてはこないのだった。
だから、どんなに「古いな~~。それ死語だよ」と、言われようとも、最初に覚えた言葉こそが、私にとっての正しい言葉だ。死んでなんかいない。
そう思ってきた。

カタカナ言葉は難しい

こんな私だから、文章を書くことを仕事にしていながら、新しい言葉に出会うと、「何だっけ?こんな日本語、いつの間にできたのさ」と、うろたえる。
とくにカタカナ言葉に弱い。
私がつまずいてきたカタカナ言葉を思いつくままに書いてみよう。「そんな言葉も知らなかったのか!!」と、言われそうで恥ずかしいが、仕方がない。だって、本当のことだもの。
たとえば、イノベーション、スキーム、ライフハック。
CEOに至っては、意味はもちろん、読み方すらわからず、しばらくの間「セオ」だと思っていた。

言葉の持つ本当の意味は何だろう

わからないカタカナ言葉があると、私はそれを使った人にすぐにその場で尋ねる。
間違ったまま、話が進行するのがこわいからだ。
「イノベーションてどういう意味ですか?」
「ライフハック?初めて聞きました」等など。
すると、若者たちはいつも快く教えてくれた。
しかし、時々、顔がズドンと暗くなり「なんと説明したらいいのか?」と、悩み始める人もいた。
普段、何気なく使ってはいても、本当の意味となるとわからない場合もあるのだろう。
まして「セオと社長とどう違うんですか?」などと聞く私が相手なのだから、手に負えない。

イノベーション、スキーム、ライフハックを辞書で引くと

聞かれる方も気の毒だ、申し訳ないと思っていたのだが、この度、めでたく『用例でわかるカタカナ新語辞典』(学研辞典編集部・編/学研プラス・刊)を手に入れたので、早速、使ってみた。
そして、引っかかっていた言葉を次々に引いてみた。

イノベーションとは技術革新の意味で、まったく新しい価値を生み出し、社会的に大きな変化を引き起こすこと。
スキームとは計画のこと
ライフハックは、仕事や作業の効率を上げるための様々な工夫

フムフム、なるほど。
これで私はもう周囲の若者にとりついて、聞き回らなくていい。
みんなも安心だろう。

辞書は引くものではなく、読むもの?

元々、私は辞書が好きだ。大好きだ。
私にとって、辞書とは、わからない言葉を引くというより、読み物として楽しむものだ。
ま、言うなれば、読書ね、読書。
わからない言葉をひいているうちに、つい読みふけり、何を調べていたのかわからなくなることもしばしば・・。
今回もいくつか単語を引いているうち、カタカナ言葉に没入し、CEOを引くのを忘れるところだった。
CEOはchief executive officerの略で、社長・取締役会長など企業の最高経営責任者をさすという。
これでまた一つ賢くなった。しかし、それにしても、なぜ最高責任者と言わないのだろう。
ま、それはともかく、今後は、『用例でわかるカタカナ新語辞典』を読み物として読みふけり、新しい言葉の波にこの身を浸したい。
ポケモンGO以上の、新しい何かが見つかるかもしれない。

(文・三浦暁子)

用例でわかるカタカナ新語辞典

著者:学研辞典編集部(編)
出版社:学研プラス
好評の『用例でわかるカタカナ新語辞典』の第4版。今回、旧版発刊から5年の間に広まった約1500の重要語を追加。全収録語約3万。実際の使用例も付いているためにわかりやすい。類義語をまとめて覚えられるチャート図と、アルファベット略語付き。

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