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先送りや先延ばしをしない! 行動科学マネジメント

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先送りや先延ばしする悪いクセをなおしたい。行動科学マネジメントという手法が役立つかもしれない。

行動科学マネジメントの解説本『めんどくさがる自分を動かす技術』(冨山真由・著、石田淳・監修/永岡書店・刊)によれば、目標を達成したければ「意思の力」に頼るべきではないという。

目標を達成するためには「行動」するしかない。行動は、具体的に2種類に大別できる。

やるべきこと(やらなければいけないこと)である不足行動と、逃避的についやってしまうこと(やるべきでないこと)過剰行動の2つだ。

つまり、理屈のうえでは「不足行動を増やして、過剰行動を減らす」ことによって、目標を達成できる。具体的なテクニックを紹介しよう。

不足行動の増やしかた

デスク(机)のうえを片づける。小学生レベルの心がけだ。「いま必要なもの以外は出ていない」という状況を作るだけで、過剰行動(やるべきでないこと)を防ぐことができる。スマホ(ケータイ)、テレビのリモコン、小説やマンガなどを目のまえから遠ざけることによって、やらなければならない「不足行動」に取りかかろうという気分になりやすい。

先延ばしの原因のひとつとして「作業完了までにどのくらい時間を要するのかわからない」という不安がある。すぐに取りかかれば1~2時間で終わるのに、取りかかる前からアレコレと考えをめぐらして何倍もの時間を浪費してしまう。身に覚えのある人が多いのではないだろうか。

そんなときは「お試し行動」だ。まず5分だけ取り組んでみる。そのときの進捗度が全体の5%だとする。5分で5%を仕上げられたということは、進捗度1%につき1分を要するというわけだ。つまり作業完了(100%)までの所要時間は100分ということになる。計算どおりに作業が進むとはかぎらないが、完了までのおおよその所要時間を逆算できる。あとはゴールに向かって走るだけでいい。

過剰行動の減らしかた

行動科学マネジメントでは、逃避的についやってしまうことを「過剰行動」という。たとえば「二度寝」だ。

なぜ二度寝してしまうのでしょうか? 大きな理由の1つとして挙げられるのは「暇だから」。

(『めんどくさがる自分を動かす技術』から引用)

まさに言い得て妙だ。出勤時刻や集合時刻などのタイムリミットがある、つまり起床後すぐに「やるべきこと」がある日には、イヤでも「二度寝」しないし、できない。しかし、休日や無職期間には気分がゆるむ。何をするのも自由だから、ついダラダラと「過剰行動」で時間を浪費してしまいがちだ。

あらかじめ「目が覚めたあとにすること」を決めておけば良い。どうせ忘れるだろうから、大きな文字で書いた紙などを枕元に置いておく。これで休日や出勤前の時間を活用できる。朝だけではなく「寝る前にかならずやること」を定めて実行すれば夜ふかしを防ぐこともできる。

空き時間にやりたいことを考えておく

あとで後悔するような過剰行動(逃避的についやってしまうこと)は、たいてい思いつきでおこなわれる。スマートな仕事の進めかたができる人間になりたければ、日ごろから思いつきで行動するのはやめたほうがいい。

10分間の空き時間ができたらやりたいことを、手帳などに10コほど書き出します。「ランチのおいしいお店を検索する」「親友にメールする」「文庫本を読む」など、何でもOKです。

(『めんどくさがる自分を動かす技術』から引用)

この「10分間リスト」は、単なるスキマ時間の活用術ではない。普段からわずかな空き時間を有効につかうことによって、「過剰行動」欲求ともいうべきものをこまめに解消しておく。そうすれば、やるべきことがあるときに「逃避的についやってしまう」ことを減らせる。

遊べるときには全力で遊んでおく。年輩の人たちがよく口にする「よく遊び、よく眠り、よく働け(学べ)」という心がけは、行動科学マネジメントの観点からも理にかなっているようだ。

(文:忌川タツヤ)

めんどくさがる自分を動かす技術

著者:冨山真由(著)石田淳(監修)
出版社:永岡書店
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