ハウツーが満載のコラム
文字サイズを変更する

がん寛解のあとに心がけた4つのこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

日本では、毎年85万人が新たに「がん」と診断されている。そして、毎年35万人のがん患者が死亡している。(国立がん研究センター調べ)

がんにまつわる手術や治療をおこなったあと、臨床的な問題がない程度にまで治ると「寛解(かんかい)」と見なされる。完治ということではないので安心はできない。場合によっては、そのあと5年のあいだに「再発」のおそれがあるからだ。がん発見後に一命を取りとめたとしても、がん再発との長い闘いが待ち受けている。

がんになって、止めたこと、やったこと』(野中秀訓・著、斎藤糧三・医療監修/主婦の友社・刊)は、いちどは余命12ヶ月を宣告された大腸がんの患者が、寛解をむかえたあと、再発を防ぐためにおこなったことを記録した体験記だ。

がんの再発を防ぐための心がけや知識は、がんになる前にがんの発症をどうにかすることにも役立つかもしれない。

ふだんの食事を見直す

野中さんの命を危うくしたのは大腸がんだった。食道や胃や小腸と同じように、大腸は食べたものを処理するための器官だ。消化に関係する器官が悪くなったときには、まずはいままでの食生活を見直すべきだ。

末期がんから生還した野中さんは、再発を恐れた。ふだんの食事を糖質制限食に切り替えた。精製した白い食品(白米、小麦粉、精製砂糖)をなるべく避けるようにしたという。野中さんは蕎麦(そば)が好きなのだが、十割そばを探すようになった。立ち食いそばは「黒いうどん」だという。つなぎに大量の小麦粉が使われているからだ。

禁酒も心がけた。アルコールが悪いのではなくて、アルコールの食欲増進作用による暴飲暴食を防ぐためだ。野中さんの場合、酔ってしまうと「ダブル炭水化物」を求めてしまう。ラーメンとチャーハン。蕎麦とカツ丼。消化器系の内臓にとって大きな負担になる。

人工的な化学物質を体内に入れない

致死性の末期がんを経験した野中さんは、がん再発の可能性を少なくすることを徹底した。たとえば、つい見過ごしがちな「歯みがき粉(チューブ)」の使用をやめた。「サッカリン(甘味料)」と「フッ化物」を避けるためだ。

「フッ化物」は虫歯予防に対して大きな効果があるが、人体に対しても強い作用をおよぼす化学物質だ。野中さんによれば、フッ化物を体内に入れたくなければ「フッ素樹脂加工のフライパン」にも気をつけたほうがいいとのこと。

経口だけでなく、化学物質(添加物)を多量に含んでいるシャンプーもやめることにした。代わりに石鹸(せっけん)で髪や体を洗うことにした。石鹸で髪を洗うようになってから一週間くらいは頭皮にフケが目立った。野中さんの場合、そのあとは気にならない状態になったという。

身のまわりの電磁波を意識する

電子レンジを使うのをやめた。同じく、携帯電話から発生する電磁波についても注意を払っている。野中さんの場合は「充電しながらの使用や直接耳に当てての使用」を避けて、イヤホン経由で通話するという。

環境省は「非常に強い電磁界のなかでは、不快感やめまいや吐き気などが生じることがある」と説明している。ただし「日本の生活環境中における電磁界のレベルは、人体への影響が生じるとされているレベルの数千分の一から数十分の一以下」にすぎない。

ごく微弱な電磁波を恐れる野中さんを笑っていはいけない。がんで余命12ヶ月を宣告された状態から生還した野中さんにとって、体調不良の原因になるかもしれないものを徹底的に避けたいと考えるのは無理もない。

食卓を共にしてくれる家族に感謝する

生活習慣病を治療するために、家族のひとりが「食事療法」を余儀なくされることがある。「健康に良いから」という理由で、同居している家族たちも玄米食や減塩食に付き合わされがちだ。

あるとき、同じマンションに住む友人から「おたくの息子が駅前のスーパーでショートケーキを立ち食いしていたよ。中学生の男子がそんなことするのは珍しいね」と教えられたことがありました。その理由はすぐにわかりました。私が糖質制限をしているので、家では甘いものを食べにくいからそうしていたのです。

(『がんになって、止めたこと、やったこと』から引用)

玄米食についても、育ちざかりの息子さんは「白米」を食べたかったという。そのことを知った野中さんは反省した。新たに炊飯器を買い足して、奥さんと息子さんには普通の食生活をしてもらった。

野中さんいわく、がん闘病とがん再発防止には「ふだんの食生活を見直すこと」が欠かせない。楽しい食卓をともにする家族がいたからこそ「末期がんの闘病から生還する」ことができた。家族を悲しませないための闘病なのに、家族を苦しめては意味がない。

余命宣告を受けてもあきらめずにステージ4の大腸がんを克服した野中さんの体験談からは、食事改善ノウハウだけではなく、なによりも家族のことを大切にする気持ちが伝わってきた。

(文:忌川タツヤ)

がんになって、止めたこと、やったこと

著者:野中秀訓(著)、斎藤糧三(医療監修)
出版社:主婦の友社
NHK番組に「死を前にして人は何を思うのだろう?」をテーマに出演した著者・野中秀訓氏。2014年6月ガン発覚。46歳、サラリーマンを辞めて独立後9年。紆余曲折を経て、会社も軌道に乗り始め、事務所を移転した矢先に突然の腹痛・・大腸がん、さらには肝臓、ウィルヒョーリンパ節、大動脈リンパ節転移も見つかり「ステージ4」と告知され余命12か月宣告を受ける。「自分でがんになった責任は自分で取らなければならない」。それからわずか328日で劇的に「寛解」したがん生還者(サバイバー)が実践したのは、遺伝子のスイッチを切り替えるための生活習慣の根本的な改善、すなわち超シンプルな「7つの習慣」だった。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事