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基礎練習は必要。でも実践のほうがもっと重要

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スポーツや楽器、文章を書く。なんでもそうだが、基礎というのはとても重要だ。それはとてもよくわかる。

しかし、それ以上に重要だと思うことがある。それは「実践」だ。

真っ赤に修正された原稿で文章の書き方を覚えた

20数年前、僕はアルバイトとしてこの業界に入った。主な仕事は荷物の引き取りやお届け、写真の整理をしたり(当時はデジカメはなくフィルムだった)、カメラマンに同行して撮影の手伝いをしたり。いわゆる下働きだった。

その後いろいろあって、小さな編集プロダクションに拾われたときも、原稿なんか書いたことはなく、ワープロすらまともに使ったことがなかった。

僕は、大学は文学部出身で日本文学を専攻していたが、どちらかというと読むほうがメインで、あまり文章を書くということはしてこなかった。

それでも編集プロダクションに所属したからには、いつまでもアルバイト気分ではいられない。上司が短めの原稿などを僕に書かせるようになった。

それだって、書き方を細かく教えてくれるわけではない。400文字でこのテーマで、みたいな大雑把な指定だけがあるだけ。

僕は、見よう見まねで原稿を書いて上司に提出。パソコンで入力した文章を印刷して渡すと、上司が赤ボールペンで元の原稿が見えなくなるくらい校正をしたものを返してくる。

それを幾度か繰り返して、なんとなく形になったら編集部に入稿。そんな感じだった。

吹奏楽の名指導者が語る実践の重要さ

きばれ!長崎ブラバンガールズ』(藤重佳久、オザワ部長・著/学研プラス・刊)は、吹奏楽部の強豪校の指導者である藤重佳久先生が、吹奏楽の無名校の指導者になり、わずか7ヶ月で全国大会に出場するまでのドキュメンタリーだ。

本書には、藤重先生の吹奏楽指導理論も語られている。

基礎練習は最小限にとどめています。(中略)基礎練習は上手になりますが、実際に曲を演奏してみるとうまく応用ができなくて上手にできない、という例もあります。よって、僕の指導では基礎練習よりも、曲をガンガン演奏することに比重を置いています。

『きばれ!長崎ブラバンガールズ』より引用

基礎練習は必要だ。しかし、そこに時間をかけすぎるのもよくない。基礎練習はあくまでも基礎練習。それを応用する力は、実践のほうが身につきやすいということなのだ。

いつかくるときのために

本書は、吹奏楽部の指導メソッドがふんだんに登場するが、一般の企業のなかに置き換えても役に立つことが多数書かれている。

・先生は仲間を作るべし
・指導者に必要なものは「信頼・共感・愛情」
・笑顔を絶やさず、楽しく指導すること

もちろん、僕の仕事にも通ずる部分が多々あった。残念ながら、僕には指導するべき部下がいないが、いつかそういうときが来るかもしれない。そのときのために、藤重先生の教えを覚えておこうと思う。

 

 

(文:三浦一紀)

きばれ!長崎ブラバンガールズ

著者:藤重佳久、オザワ部長
出版社:学研プラス
無名の吹奏楽部を全国大会初出場に導いた名指導者・藤重佳久先生を『あるある吹奏楽部』オザワ部長が追跡取材! 初出場までの日々のドキュメンタリーと、吹奏楽指導・関係者の誰もが知りたい藤重先生の吹奏楽指導論(メソッド)を一冊にまとめました。

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