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FX投資で儲ける秘訣は外国為替を知ることから

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2003年頃から日本の個人投資家の為替売買が、世界の外国為替市場で注目されるようになったという。これはパソコンの普及により、オンライン取引が可能になったからだ。自宅で誰でも簡単にFX取引ができる時代がやってきたのだ。

為替レートに翻弄された20年間

先に断っておくが私は投資家ではないし、外為に詳しいわけでもない。が、フランスで暮らした20年間は日々変動する為替レートとの戦いでもあった。暮らす場所は異国でも、収入のすべては日本の会社から日本円で日本の銀行に振り込まれたものを、現地通貨で引き出して使っていたからだ。

渡仏した当時はフランで、途中からユーロになったが、来る日も来る日も私は100円がいくらになるのか、そればかりを気にして一喜一憂していたのだ。

結論から言うと、円高は大歓迎だった。1ユーロが100円を割っていた時期は、円をユーロに替えるとお金が増えるわけで、これは大助かり。なんでも安いと思えるから、スーパーで買える食材も増え、食卓にはおかずをいろいろ並べられた。しかも、1000ユーロまでと決めて借りていたアパートの家賃も毎月10万円でおつりがくる計算だったので、とてもラッキーだった。

しかし、たとえば20134月にはじまった日銀による大規模な量的緩和、つまり黒田バズーカが我が家の家計を直撃した。1ユーロが150円に迫ったときは、目の前が真っ暗になった。食卓のおかずは一品減らせばなんとかなるが、困ったのは家賃だった。1000ユーロの家賃は変わらないのに10万円弱で支払えていたものが、いきなり15万円も必要になったのだから焦った。為替レートの変動は恐ろしいものだと、このときはしみじみと思った。

円安効果により、日本の輸出企業、特に自動車メーカーは過去最高益!というニュースをインターネットで見ながら、私たちは渡仏以来、過去最低の生活を強いられることになってしまったのだ。

外貨投資をするには「ドル円」以外にも注目

さて、私のように為替レートに翻弄されるのではなく、自宅のパソコンの前で積極的にFX投資で儲けたいと思っている人におすすめなのが、『2時間でわかる外国為替』(小口幸伸・著朝日新聞出版・刊)だ。

筆者は70年代半ばから銀行のディーラーとして外為市場に関わってきた専門家で、外貨投資をするには為替の基本を知ることが何より大切だという。

日本での為替は「ドル円」が中心となるが、それは多くある通貨の組み合わせの一つでしかない。

外国為替全体を森とするなら、ドル円はその中の1本の木です。ドル円以外にも通貨はたくさんあり、それらの木々は森全体の生態系の中で生きています。となると、1本の木を理解しようとすると、全体の生態系のルールや秩序、特徴を知らなければならなくなります。

(『2時間でわかる外国為替』から引用)

FX投資で儲けようと思ったら、ドルだけではなく、ユーロ、ポンド、スイスフラン、オーストラリアドル、カナダドル、人民元などにも常に目を向ける必要があるそうだ。

ビットとオファーの差の幅を読む

テレビのニュース番組で、キャスターは「100.20~25」のレートを見て「為替レートは1ドル10020銭から25銭で動いています」などとコメントしますが、正確に言うと、これはビットレートとオファーレートを読み上げているだけで、その間で為替が動いているわけでは決してありません。

(『2時間でわかる外国為替』から引用)

ビッドとは買いのレート、オファーは売りのレート。オファーはアスクとも呼ばれている。本書によるとビットとオファーの差の幅は市場の流動性の状態を表わしているのだという。市場で多くの人が活発に取引しているときほど差の幅は狭くなり、取引する人がいないと差の幅は広がる傾向にあるそうだ。

儲けられるかどうかは個人の性格しだい

さて、FX投資で儲けられる人、損する人の違いはどこにあるのだろうか?

20年以上ディーラーをやっている人たちに、「よいディーラーの条件とは何か」と質問したことがあります。その答えで多かったトップスリーは、「ストップロスを守れること」、「ここぞと思うときはポジションを大きく持てること」、「相場に謙虚なこと」の三つでした。

(『2時間でわかる外国為替』から引用)

ストップロスとは、損失を限定させることだという。

たとえば、ドル円で10万ドルの買い持ちポジションを持っている人は、ドル円が1円下落すれば10万円を損することになる。でも、自分は5万円以上の損をしたくないと、はじめから決めていれば、ドル円が50銭下落したところでドルを売って、損失額を5万円に止める。

この原則を守れない人は、思わぬ損失を招くことがあるのだと本では解説している。

銀行にお金を預けておいても超低金利になった今、自宅でたんす預金をする人も増えていると聞く。これからの資金運用を考えるなら、この本を熟読して、個人投資家として外国為替市場にデビューするのもいいかもしれない。

(文:沼口祐子)

2時間でわかる外国為替

著者:小口幸伸
出版社:朝日新聞出版
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