ハウツーが満載のコラム
文字サイズを変更する

日本人が知らない日本製品が世界中にあふれている

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

日本はもの作り大国ではなくなったと言う人がいる。電気製品などでは低価格の韓国製、中国製に市場を奪われ苦戦している日本のメーカーもある。

しかし、ジャパンテクノロジーは、今も健在! 日本国内ではお目にかかれない、日本企業が作ったヒット商品が世界各国には、たくさんあるのだ。

日本企業は海外でもがんばっている

所変われば品変わる”で、その土地で使えば便利なもの、助かるものがある。また、民族が変われば嗜好も異なる。そこに目をつけたのが多くの日本企業だ。現地の人々のニーズに応え、企画開発した商品は次々とヒットを飛ばしている。

日本初! 世界のヒット商品』(毎日新聞経済部・著毎日新聞出版・刊)は、日本ではお目にかかれない日本製品を紹介したユニークな本だ。異国でがんばるジャパニーズ・ビジネスマンたちアイディアで生まれた商品は、見てみたい、使ってみたい、味わってみたいものばかりだ。

やっぱり日本の家電はスゴイ!

この本ではユニークな日本製家電を写真付きで見ることができる。いくつかをあげてみよう。

インドパナソニック、サリーの生地を傷めず汚れを完璧に落とす全自動洗濯機。

アフリカ、中東日立アプライアンス、衛生的な水が出る冷水機能付き冷蔵庫。

アラブ首長国連邦シャープ、砂嵐に強い空気清浄機。

インドネシア東芝、イスラムの礼拝時間を知らせてくれるテレビ。

南米ソニーとパナソニック、パーティ向け大音量、重低音のコンポ。

タイシャープ、インスタントラーメンを作れる電子レンジ

など、どれも環境、習慣に合わせた商品でヒット中だという。

生活必需品、文具も日本製がいちばん

中国カシオ計算機、自分をかわいく撮れる美白モード付き手鏡型カメラ。

バングラディッシュ天水研究所、安全でおいしい雨水をためるタンク。

インドネシアフマキラー、効き目の強い蚊取り線香。

中国花王、どんな硬質の水でも汚れが落ちるカルシウムを溶かす成分入り洗濯洗剤。

インド旭化成せんい、絹に最も近いサリー用の化学繊維。

欧州三菱鉛筆、何にでも書ける水性サインペン。

などなど、ここに書ききれないほどユニークな日本製品が本では紹介されている。

ちなみに三菱鉛筆の水性サインペン”ポスカ”は欧州の美術界で人気で、パリのルーヴル美術館では、2011年に美術品の番号や作品名を書くための認定筆記具に指定したそうだ。

食品メーカーも試行錯誤でヒットを生み出す

味の好みもその国の人々によりさまざまで、日本人にはえ~っという食品もたくさんある。

アメリカハウス食品、6段階の硬さの豆腐。

ベトナムサッポロ、氷を入れて飲むビール。

インドネシアカルピス、ハラル認証の80ml入りで約10円のカルピコ・ミニ。

中国キユーピー、フルーツにかける甘いマヨネーズ。

タイ江崎グリコ、暑さでもチョコが溶けないポッキー。

食品に関しても、日本人の知らない日本の味がこの他にも多く存在するのだ。

甘い醤油の衝撃!

さて、フランスで暮らしていたとき、私は日本人であるがゆえに大失敗をしたことがあった。異国に暮らしていても食卓は常にニッポンだったので、醤油、みりん、味噌などの調味料は欠かしたことがない。それらを買うためにパリの日本食料品店へ定期的に行っていた。

その日はちょっと急いでいたので、必要な食品をすばやく選んでカゴに次々と入れていった。醤油はキッコーマンのマークだけを確かめ、迷わずに購入。

その夜の我が家の夕食は、白いご飯、焼き餃子、味噌汁、納豆、ほうれん草のおひたしだった。

「いただきま~す」異国育ちなのに納豆が大好物の娘は、アツアツのご飯に醤油を混ぜた納豆をかけてひと口。すると、いきなり顔をしかめた。

「ママ、この味、なんか変だよ。甘すぎ!」と言うではないか。自分で食べると確かに甘い。醤油をかけたおひたしも甘い。焼き餃子も甘くておかしな味になっていた。

この段階になってやっと私は気づいたのだ、使った醤油が違う!と。台所に戻ってキッコーマン醤油のボトルを見ると、なんと、Sauce Soja Sucree(甘い醤油)と書いてあるではないか。Sucree(シュクレ)はフランス語では砂糖とか甘いを意味する。

まさか、キッコーマンに砂糖入りの醤油があるなど、私は夢にも思わなかったのだ。

このキッコーマンの甘い醤油はフランスのみならず欧州で大ヒット中で、現地の人々はこの味が皆大好きだという。

そもそもは白いご飯をそのまま食べられないフランス人たちのために、開発された商品だそうで、醤油に欧州産ワイン、砂糖が加えられている。味はみたらし団子のたれを想像してもらえばいい。

欧州はどこも日本食ブームで、地方の小さなスーパーの棚にも醤油が並んでいるが、そのほとんどが砂糖入り醤油なのだ。

豆腐も日本製がいちばん

日本では、森永といえば、ミルクキャラメルを思い浮かべる人が大半だと思うが、フランス育ちの娘は「森永といえば豆腐」と答える。我が家の台所の棚にはいつも森永の豆腐が積んであったからだ。

この本には載っていないが、紙パック入りの常温保存できる森永乳業の豆腐は冷奴で食べてもおいしいので欠かすことができない祖国の味だったのだ。

世界に出れば、まだまだ知らない日本製がきっとたくさんあるはずだから、それらを探す旅に出てみると楽しいかもしれない。

(文:沼口祐子)

日本発! 世界のヒット商品

著者:毎日新聞経済部
出版社:毎日新聞出版
日本の“おもてなしの心"で大成功! サリーを洗える全自動洗濯機(インド)、聖地メッカの方角指し示す腕時計(中東)……日本企業が世界の暮らしに合わせて開発した商品の数々。柔軟な発想と“おもてなしの心"で、新たな市場を切り開いた成功例を満載!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事