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イラッとしたら手足バタバタ「しないことリスト」

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この世は「やるべきこと」であふれている。就活を有利にするためにやるべきこと。出世するためにやるべきこと。好条件の結婚をかなえるためにやるべきこと。豊かな老後をすごすためにやるべきこと。

わたしたちは、死ぬまで何かをやるべきなのだろうか。朝起きてから夜眠るまで、ずっとやるべきことに追われたくない。むしろ「しない」ことを選択する心の余裕がほしい。

しないことリスト』(pha・著/大和書房・刊)では、「やるべきこと」よりも「しない」生き方を提案している。新しく始めるよりも、まずは無駄なことをやめるべきだ。

予定を守らない

日本社会では時間を厳守しないと怒られる。信用されない。無断欠勤なんてもってのほかだ。

そうは言っても、学校や会社をサボるのは楽しい。ズル休みは普通の休みに比べて3倍のよろこびがある。予定を守らないことには快感がともなうのだ。有給休暇では物足りない。思いついた当日に休みたい。たとえ約束があっても気が向かなければキャンセルする。これが気持ちいい。ストレス解消になる。

僕がたまにやるのは、「ライブなどのイベントのチケットを買っておいて行かない」ということだ。これは、行かなくても誰にも迷惑がかからないのでやりやすい。

(『しないことリスト』から引用)

遅刻や無断欠勤をするわけにはいかない人には、このような方法もある。普段から予定をあまり守らない人と周りに思われていたほうが気楽かもしれない。待ち合わせ時間を守るのが苦手ならば、時間や約束事にうるさい友人や知人とのつきあいをやめてしまおう。

過去に固執しない

人生には勝者と敗者がいる。成功する人と失敗する人がいる。全員が成功できるわけではない。どうすれば勝利できるのか。将棋というゲームが参考になるかもしれない。

羽生善治永世名人のエピソードだ。ある対局のとき「直前に打ったばかりの歩をすぐに成り捨て」たことがあった。羽生名人が判断ミスを認めたことを意味する。たった1手のミスであってもプロ同士の対戦では命取りになる。しかし、羽生名人は勝利した。

自分が過去にした判断や、費やしたエネルギーが無駄だったと認めることはしにくい。

でも、間違った方向に進み続けるよりは、早めに方針転換したほうが傷は浅くて済む。

(『しないことリスト』から引用)

まさに「一手損」をして方針転換しなければ、戦局はさらに悪化していたという。株式相場の世界にも「損切り」という用語がある。早い段階で失敗や間違いを認めることは、再起不能にならないためのコツだ。次こそは勝つために、負けを最小限にすることを心がけたい。

感情を殺さない

「しない」で済まされないこともある。毎日のようにサボるわけにはいかないからだ。学校なら退学、会社ならクビになってしまう。

やりたくない「やるべき」ことを積み重ねているうちに、心が耐えられなくなるかもしれない。そんなときは思いっきり手足をバタバタしてみよう。

どういうものかというと、すごく気分が落ち込んで「もう何もかもダメだ」「死にたい」という気分になったときに、床に仰向けに寝転んで手足をバタバタさせたり、髪の毛を両手でかきむしったりしながら「ウォーッ、俺はもうダメだッ、どうすればいいんだッ」と何回も口に出す、という行為だ。

(『しないことリスト』から引用)

みっともない、はずかしい、子どもみたいとバカにするかもしれないが、子どもは正直だからこそ手足をバタバタするのだ。たまには正直になろう。感情を押し殺すのは、排便を我慢し続けるのと同じくらい生理的に不自然だ。外に出さなければおかしくなってしまう。ストレスをためこむのは健康に悪い。これからは積極的に手足をバタバタしていきたいと思う。

(文:忌川タツヤ)

しないことリスト

著者:pha
出版社:大和書房
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