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ご近所トラブルは身近なバトルフィールド

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ピアノの練習。子どもが走る音。ペットの犬の鳴き声。集合住宅であっても一軒家であっても、住宅地にはご近所トラブルがつきもの。まったく無関係でいられる人はいない。そして、起こりえるトラブルの種類や原因はさまざまだ。

騒音おばさん事件

裁判にまで発展したご近所トラブルが全国的に報じられた例も少なくない。たとえば奈良県の〝騒音おばさん事件〟。ニュース番組で映像が大量に流れ、今でも動画サイトで見ることができる。
このおばさん、2002年11月から2005年4月まで24時間CDラジカセで大音量の音楽を流し続け、隣に住んでいる主婦にストレスを与えて、高血圧症の悪化や睡眠障害などを誘発した。
こういう言い方は被害者の方に申し訳ないのだが、おばさんの音楽のチョイスが面白い。ユーロビートやヒップホップ、そしてR&Bといったジャンルをローテーションさせていたという。おばさんのコンセプトの中では、こういうジャンルの音楽が一番ダメージを与えられるものだったのだろうか。
トラブルのそもそものきっかけは、おばさんが朝の6時に布団を叩いていることなどを隣家の人に注意されたことだったという。
結局おばさんは逮捕され、懲役1年8ヵ月という実刑が確定した。

今そこにあるゴミ屋敷

ゴミ屋敷問題が大きく取り上げられるようになったのはいつ頃からだったろうか。これに関しても、ニュースで定期的に特集が組まれている。最近報じられた実例をいくつか見てみよう。
2015年11月、京都市右京区に住む50代男性が溜めに溜めたゴミを京都市が行政代執行で除去するという出来事があった。ちなみにこれは、私有地に放置されたゴミの強制撤去が条例に基づいて行われた全国初の例だ。
男性は2009年から京都市の指導を受け続けていたがまったく応じず、2015年には撤去命令を受けている。これも無視したために行政代執行ということになったわけだが、当日も「これは資料だ」と言い張って抵抗したという。
全国的に有名になったゴミ屋敷は名古屋にもある。こちらはそもそも立派なビルなのだが、うずたかく積み上げられたゴミによって家主自身(59歳男性)も4年間中に入れず、炊事も寝るのも路上。2015年10月には放火と思われるボヤ騒ぎも起きた。
愛知県では豊田市にも有名ゴミ屋敷があり、こちらは大きな火事になって隣家にも延焼してしまった。さまざまなソースで得られる情報によれば、ゴミの山のような状態の中で蚊取り線香を使ったことが出火原因だったようだ。

保護者をオノで脅した男

話を騒音に戻す。ごく最近、千葉県市川市で4月に開園予定だった私立保育園建設計画が地元住民の反対によって中止するという出来事があった。反対理由は、子どもの声による騒音被害の懸念、そして施設を取り囲む道路の幅があまりにも狭く、危険であるということだった。
この事例をここで紹介した理由は、騒音が大きなトラブルの一因になりえるという事実を示すためであって、保育園および反対派住民それぞれの主張についてあれこれいうつもりはまったくない。
幼稚園と騒音という組み合わせから生まれたものすごい事件がある。2014年10月、東京都国分寺市に住む無職男性(43歳)が、子どもを迎えに来た保護者の男性を刃渡り11センチの手おので威嚇した。手おのって…。トビー・フーパー監督の70年代ホラー映画じゃないんだから。
男の自宅は幼稚園から数十メートル離れたところにあり、事件の5年ほど前から市役所に「子どもの声がうるさい」とか「保護者のマナーが悪い」などクレームを入れ続けていたらしい。

ご近所トラブルのサバイバルキット

『実録! ご近所トラブル50連発』(Jタウンネット編集部・著/ジェイ・キャスト・刊)は、いつ誰にでも起こりえるご近所トラブルの実例を紹介し、想像を絶する実態をしっかり把握させてくれた上で、困った人たちへの対処法を丁寧に説明してくれるサバイバルキットだ。
特に役立つと感じられたのは、現役のマンション管理人さんが書いた〝トラブルを起こすのはどういう人、どういう家庭が多い?〟という項目だ。

さてこれらのトラブルを起こすのはどんな人が多いのでしょうか? 一概には言えませんが、私の体験では次のような人が「トラブルメーカー」になりやすいです。


(1)自分のことしか考えていなくて、こうすれば他人にどのような影響があるのか想定できない人。
悪意はないのでしょうが、周りが見えていない人です。

(2)「これぐらいのことをしてもいいだろう」と物事を安易に考える人。
ある行動をしてそれが周りの人に影響があることが分かっているのですが、「たいしたことはない」とやってしまう人です。

(3)他人に迷惑をかけないようにしようという意識の無い人。
マンションが皆と共同の生活を送る場であることをまったく理解していない人です。

(4)自分の子どものしつけができていない人。
子どものしつけができていない親が多いです。きちんとしたしつけで防げるトラブルも少なくないはずです。


『実録! ご近所トラブル50連発』 (Jタウンネット編集部・著/ジェイ・キャスト・刊)より引用

常識っていうのは難しい。誰かの常識が誰かの非常識であることは往々にしてある。この本で紹介されている話には、「これはネタだろ」と思ってしまうものもあるが、すべて実際に起きたこと。
確実に言えるのは、一軒家にせよマンションにせよ、お隣さんやご近所さんがノーマルな人たちである保証はどこにもないということだ。

(文:宇佐和通)

 

実録!ご近所トラブル50連発

著者:Jタウンネット編集部
出版社:ジェイ・キャスト
「お隣のカップルの『あの声』、毎晩まる聞こえなんですけど!」「葉っぱ一枚落ちてただけで怒鳴り込んでくる近所のおばさん、勘弁して!」「犬を50頭も飼ってる隣家がうるさくて、全然眠れない!」「ママ友仲間が、結託して私を無視してくる……!」今も昔も絶えることない、さまざまな「ご近所トラブル」。ニュース・コラムサイト「Jタウンネット」に北海道から九州まで全国各地から寄せられた、迷惑隣人の「酷すぎ!」な所業の中身とは……。人気連載「実録!ご近所トラブル」から、50のエピソードをまとめました。本当にこんなことがあるの? 騒音なんて序の口、ママ友の陰湿嫌がらせ、鼻つまみゴミ屋敷、ちょっと怖い不気味な引きこもり一家、プチ泥棒。放し飼いペットのやりたい放題、etc……「やめて」「何とかして」「もう気が変が狂いそう」。そんな悲鳴が聞こえてきそうです。巻末には「現役マンション管理人に聞く、ご近所トラブル対処法」も掲載し、簡単にできる解決策をプロが伝授しています。現在進行形でトラブルに悩んでいる人、必読です。

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