ハウツーが満載のコラム
文字サイズを変更する

謎だらけなのに、どうしてみんな「宇宙」に惹かれるのだろう?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

うちの5歳の息子は「宇宙」に興味があるようで、図書館で図鑑を借りてきては、いろいろと質問攻めにされる。私自身は、月食ってなんだっけ、日食と何が違うんだっけ?というレベル。夜空の星を眺めるのは大好きだし、無重力の世界を体験したいな、とは思うものの、基本的に「宇宙」に関してそこまで興味がない。というのも、宇宙って、まだまだ解明されていないことだらけじゃない?

例えば、1万光年離れたところにある天体は、1万年前に天体から発せられた光が、1万年かかって地球に到達した。つまり、いま私たちが目にしている天体の姿は、1万年前の姿なのだ!なんて聞いたことがあるけど、もうスケールが大きすぎて、現実主義の私にはついていけない。幽霊とか超常現象とか、目に見えない非科学的なものを否定する人は多いのに、宇宙に関しては、否定的な声ってほとんど聞かない気がする。なぜだろう。これはもう、トコトン調べてみるしかない! 息子にいろいろ聞かれても困らないようと、できるだけわかりやすい本を探していたら、『大人でも答えられない! 宇宙のしつもん』(荒舩良孝・著/すばる舎・刊)に出会った。今回は、こちらの本にガイドをしてもらうとしよう。

宇宙はなにでできている?

そもそも、宇宙ってなんなの? イメージ的には、銀河とか惑星が浮かんでいる、青と黒とキラキラした感じ。ところが本書によると、「ビッグバンのときに放出された光のなごりである『宇宙背景放射』を調べてみると、星や銀河を形成している普通の物質は、宇宙を構成する要素の約4.9%しかありませんでした」のだとか。じゃあ、残りの95%は?というと、「約26.8%が『ダークマター(暗黒物質)』で、約68.3%が『ダークエネルギー(暗黒エネルギー)』でできているらしい。英語で誤魔化してるけど、とどのつまり「未知の物質」ということ。え、よくわかんないってこと?

それにしても、正体不明の謎な物質なのに、どうして割合が算出できたのだろうか。その答えも、前述した『宇宙背景放射』にあるらしい。宇宙背景放射は宇宙全体にほぼ均一に広がっているのだが、10万分の1程度の「ムラ」があり、この「ムラ」を詳しく調べることで、ダークマターとダークエネルギーの割合が判明したのだそう。結果、「正体がわからないが質量があるもの」をダークマター、「同じく正体がわからず質量がないもの」をダークエネルギーと呼んでいるのだとか。うーん、なんだかわかったような、わからないような。

ブラックホールは本当に存在する?

よく、何か物が無くなると「ブラックホールに行っちゃった」なんて表現したりするけれど、なんとこのブラックホール、実在するらしい! ブラックホールの有無に関しては、長い間多くの科学者たちによって激しい論争が繰り広げられていたが、ついに1971年、X線天文衛星による観測で、その存在が発見されたのである。

ブラックホールは太陽よりももっとずっと重い星が、その一生の最期に爆発を起こしてできたと考えられている。そして特筆すべきは、その重力! ブラックホールの重力は、地球の比ではなく、どんなにスピードを出しても、ひとたびブラックホールの重力圏に足を踏み入れてしまうと、どうやっても逃れられない! だんだんと細長く引き伸ばされて、最後はバラバラに引き裂かれてしまうそうな! 恐ろしい……。

 宇宙服を着ないで宇宙に出たら……どうなる?

宇宙では宇宙服が必需品。というか、宇宙服なしで行くなんて考えられない。酸素ボンベだって必要。アニメ『宇宙兄弟』でも、ヒビトの酸素残量が無くなって危なかった、なんて話があったっけ。じゃあ、その必需品である宇宙服を着ないで宇宙船の外に出たら、どうなるんだろう? 結論から言うと、予想通り「死」が待っている。でも、どうして?

なんでも、真空状態の宇宙に出ることで内部から身体が膨れ上がり、体内の水分や血液などすべてがあっという間に蒸発してしまうのだそう。その時間、わずか20秒ほどだというから、まさに即死だ。また、放射能や宇宙に漂うゴミ、チリなどによって身体に穴が空くという危険性も。そんなものすごい危険から宇宙飛行士の身を守ってくれる宇宙服。世界中の技術が集結されて作られているので、当然お値段も相当なもの。なんでも12億円ほどとか! こちらも桁はずれすぎて、もう驚かないが。

謎だらけだからこそ、面白い!

ほかにも、素朴な疑問である「地球外生物は本当にいるか」から、気付いたら冥王星が外れていた「惑星」の話まで。『大人でも答えられない! 宇宙のしつもん』には、いろいろな宇宙の謎が詰まっている。子どもと一緒に読むのも楽しいかもしれない。

調べれば調べるほど、その正体はわからないことだらけ。それでも、学者たちはこぞってその謎を解明しようと研究し、たくさんの宇宙飛行士たちが宇宙に旅立っていく。今回ご紹介したブラックホールの話だって、あくまでも理論上の話であって、誰も経験したことがない。でも、そんな謎だらけだからこそ、人類が愛してやまない存在なのかもしれない。はじめは否定的だった私だけど、少し本を読んだだけで、だんだんと宇宙のことが気になってきたのだから。私が生きている間はまだまだ無理そうだが、子どもたちの、そのまた子どもたちの時代くらいには、「ちょっと今年のGWは、宇宙に行ってくるよ!」なんていうことが現実になるのだろうか。いつも見ている星空が、これからはちょっと違って見えてきそうだ。

(文・水谷 花楓)

大人でも答えられない! 宇宙のしつもん

著者:荒舩良孝
出版社:すばる舎
ふと、夜空を見上げていると、次々に疑問が浮かんできます。宇宙は、私たちが知らないことだらけの超ミステリアスな世界。宇宙が大好きでよく知っている人も、よく分からないけれどこれから知っていきたい人も、本書で宇宙の魅力に触れて、とりこになってください。素朴な疑問、大人になった今でも意外に答えられない質問……これらの答えを、子どもと一緒に考え、探りながら最新の知識を学んでいきましょう!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事