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世界史を勉強し直してみよう。あえてまんがで。

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昔からクイズ番組が大好きだ。ただ、大学生の頃毎年「アメリカ横断ウルトラクイズ」(1977年~1998年/日本テレビ系列放映/全17回)に挑戦していたが、当時の第1次予選だった後楽園球場ステージを勝ち抜いたことはない。
社会人になってからもいろいろなクイズ番組の予選会に参加したが、どうしても最終選考まで残らない。理由はわかっている。得意ジャンルがものすごく偏っていて、その上勝つための必須ジャンルである歴史が絶望的に弱かったからだ。

歴史が好きだったことはなかった

中学から大学まで、日本史も世界史も好きになれたことがない。たとえば大河ドラマとか、テレ東がお正月にやっている長時間一挙放送の時代劇とかを見ればそれなりの興味が湧いてもよさそうなものだが、全然だめだった。
『ベルサイユのばら』のオリジナルアニメシリーズが放送された1979年は高校生だった。それまでザ・地味だった世界史の先生がにわかに饒舌になり、授業も盛り上がっていた。そういう空気を共有できない筆者は、教科書の初めのほうにあるネアンデルタール人や北京原人の写真が誰に似ているとか、オスマン帝国軍のためのオリジナル兵器を開発したりして時間を潰していた。

『ダ・ヴィンチ・コード』から『キングダム』へ

歴史まんがというジャンルはもちろん知っていたし、まんがというソフトに乗れば、歴史も面白く感じながら反芻できるというアイデアは昔からあった。筆者の場合、それを実感するまでに30年くらいかかってしまった。
その瞬間が訪れたのは、『キングダム』の第1巻を手にした時だった。特に難解に感じられた中国史がテーマの作品で、歴史嫌いな筆者が登場人物の相関関係や史実について調べずにはいられなくなるほどのインパクトを持っていた。
ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』や、ドイツ人ジャーナリストが書いた〝トリノ聖骸布〟―キリストの遺骸のシルエットがプリントされている布―の検証本、そしてテンプル騎士団やフリーメーソンへの興味を通じて、西洋史に対する食わず嫌いな感じがかなり薄れていたタイミングで出会ったので、効果は抜群だった。

歴史を擬人化してみる

そこで、現在使われている高校用世界史教科書を改めて読んでみることにした。図版やイラストが豊富で、イメージを想起するためのツールとして役立つと思う。でも、必要不可欠なことがきっちりと書かれているだけで――教科書なんだから当たり前か――、覚えることが多すぎる。わかった。筆者の場合は、覚えなければならないという強迫観念が、人の営みの積み重ねとしての歴史の面白さに勝ってしまったから、かなり大人になるまで食わず嫌いな感じがついてまわったのだ。
こう言おう。自分の人生にオーバーラップしてみる。7歳の時に学芸会で開会宣言したとか、初めてチョコを貰ったのは中2のバレンタインデーだったとか、高2のゴールデンウィーク明けに喫煙がばれて停学になったとか…。いや、こう言う。世界史さん、あるいは日本史さんという人がいたとして、その人の人生になぞらえれば、目立つイベントを追うだけでもストーリーラインが生まれ、それを追っていく面白みが感じられる。

学習ツールとしてのまんが

不思議なもので、納得して受け容れられる方法があれば苦手意識が薄れ、史実の前後左右のつながりに興味が湧き、ある程度のリアリティと共に歴史的事件の起承転結を整理できるようになる。〝世界史さん〟の人生も、より身近になる。
少なくとも筆者にとっては、時間こそかかったものの、まんががかなり役立ってくれたことは間違いない。

大人だからこそ、まんがで学ぼう

ここで紹介したいのが、『学研まんがNEW世界の歴史』 だ。筆者が選んだ第12巻(近藤二郎・監修、かんようこ・漫画、南房秀久・原作/学研プラス・刊)は〝冷戦と冷戦後の世界〟。1947年のインド独立から2001年のアメリカ同時多発テロまでを振り返る一冊で、次のような構成になっている。
・インドの独立とガンディー
・東西陣営と冷戦
・宇宙開発競争の時代
・ゴルバチョフと冷戦の終結
・現代の世界
この本の画調、見たことがあるような気がする。強い既視感が何なのか、一生懸命考えた。思い当たったのは、小学生の頃毎月読んでいた『学研の学習』だ。 第1巻の〝先史時代と古代オリエント〟から読んで知識をリフレッシュしたところで、アタック25の予選会にもう一度チャレンジしてみようかな。

(文:宇佐和通)

学研まんがNEW世界の歴史 12 冷戦と冷戦後の世界

著者:近藤二郎(監修) かんようこ(漫画) 南房秀久(原作)
出版社:学研プラス
新しい現代風の漫画家による最新の世界の歴史の学習マンガ。中心となる人物を軸に東西冷戦、冷戦後の世界などの歴史を描く。

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