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人を早起きさせるもの。それはワクワク感

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真夜中のラブレター現象。午前2時のWow効果。どちらも日中とは違う高揚感や、アイデアのひらめきを表現する言葉だ。 完全な夜型人間を自覚する筆者は、ぐっとくる響きを感じる。小学校高学年の頃から東京12チャンネル(現テレビ東京)の深夜の再放送ドラマを楽しみにしているような子どもだったので、遠足の朝の早起きも、アイスがもらえる夏休みのラジオ体操も苦痛でしかなかった。 明け方近くのファミレスの、あの何とも言えない独特のくつろいだ空気を楽しむ感覚の下地は、小学生の頃に育まれたのかもしれない。

数字で表す朝型と夜型

朝型・夜型人口の比率についての調査は何回か行われていて、ある程度まで具体的なデータが出されている。睡眠と疲労の関連を専門分野とするカナダ人研究家キャロリン・シューは、419人を対象に調査を行った。 結果は85パーセントが朝型だったが、このうち78パーセントが、仕事や家庭での役割を一切無視してもよいなら、夜型に移行したいと願っている事実が明らかになった。そして、参加者のほぼ全員が理想的な起床時間は7時45分以降と答えたが、実際は6時半から7時の間に起きなければならないという実情が浮き彫りになった。 また、21パーセントの人が朝は10時か11時まで寝ていたいと答えたが、これを実行できる人たちは全体のわずか2パーセントにとどまった。就寝時間に関して言えば、午後10時以前の人が7パーセント、午前0時半以降の人は31パーセントだった。

朝型人間のプロフィール

朝型人間はリスペクトされがちだが、その理由は何だろう? ドイツ、ヒルデベルク教育大学の生物学者クリストフ・ランドラー教授は「朝型人間は夜型人間よりも先を見越した行動ができて、ビジネスもうまくいく」と語る。朝型人間は、ビジネスの重要な場面で重要な位置に立つチャンスが圧倒的に多いという傾向もある。理由はこうだ。朝の頭が冴えている時間帯に勉強するので小学校の頃から成績がよく、よい高校を経てよい大学に行くことになる。よい大学を出れば、必然的によい仕事に就くことができる。また、危険察知能力が高いので、何らかの被害を免れない状況下でも最小限に留めることができる。そして、ウィークデイもウィークエンドもほぼ同じ時間に起きる。

夜型はダメ人間か

夜型人間はどうだろう。シカゴ大学のダリオ・マエストリピエーリ教授によって行われた調査によれば、夜型人間は未婚の割合が高く、あえてリスクに立ち向かう姿勢が目立つ。興味深いのは夜型人間の恋愛傾向だ。夜型男性は違う相手とごく短い期間のかかわり合いを繰り返し、朝型男性に比べてセフレがいる確率が2倍高いという。 ガールズちゃんねる(http://girlschannel.net/topics/136248/)というサイトには、以下のような夜型人間のポジティブな側面が挙げられている。
・IQが高い
・クリエイティブ ・リスクを取ることをいとわない
・稼いでいる
・朝型にはない〝脳力〟がある
・真のソーシャルネットワークを作ることができる

脳の働き方の違い

朝型人間と夜型人間は、脳の働き方が違うという説もある。カナダ、アルバータ大学で行われたMRIを用いた脳刺激検査では、朝型人間の脳活動が最も活発になるのは午前9時、そして夜型人間は午後9時という結果が出た。脳活動のピークにおける12時間の時差は、神経系統の機能の違いとしても表れる。よって、朝型・夜型はそれぞれパフォーマンスが最高になる時間も過程も異なるという結論が出された。

ただ早く起きるだけではメリットにならない

どの研究を見ても、早起きそのものを目的とする、あるいは早起きを成功の絶対的な要因とする説はない。早起きというのは習慣に過ぎないからだ。『人生の勝負は、朝で決まる』(千田琢哉・著/学研プラス・刊)の出発点は明確だ。

「早起きすれば成功できる」のなら、新聞配達の人たちは全員大富豪になっているはずだ。中には本当に大富豪になった人たちもいるのかもしれないが、その比率がほかの職業と比べて突出して高いという話は聞いたことがない。 『人生の勝負は、朝で決まる』 (千田琢哉・著/学研プラス・刊)より引用

大切なのは早起きに対する概念的な美徳観ではなく、早く起きて何をするのかという実践論だ。

「早起きすれば成功できる」のではなく、「自然に早起きしてしまうほど大好きなことに没頭すれば成功しやすい」のだ。 『人生の勝負は、朝で決まる』 (千田琢哉・著/学研プラス・刊)より引用

ボディーボードが大好きな筆者は、江の島に行く朝は3時間しか寝ていなくてもすっきり目が覚めるし、楽しみながらこなせる仕事に関わっている時は、アラームをセットしなくても8時頃には目が覚めて、ベッドの中でもじもじしてしまう。 早起きは、自分が好きなことをやるために早くスタートする手段にほかならない。だから、それ自体が目的とはなりえない。 早くスタートして早く仕事を終えれば、自分の好きなことに充てる時間を増やせる。 子どもの頃の筆者にとっては、遠足や夏休みのラジオ体操は早起きの動機にならなかった。でも、最近は違う感覚で朝を迎えている。年を取って眠りが浅くなったんじゃない。今のほうがワクワクしてるってことさ。

(文:宇佐和通)

人生の勝負は、朝で決まる。

著者:千田琢哉
出版社:学研プラス
勉強、出世、人脈、健康、そして恋愛…。20代のカリスマ・千田琢哉が大手損保勤務時代、そして経営コンサルタント時代にビジネスエリート3300人から学び取った朝の習慣術。成功者すべてが実践し、見事に成功をつかんだ「朝の戦略」を本書で公開する。

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