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ブックカフェを楽しむコツ3つ。

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ブックカフェを、今まで敬遠していた。「家にまだまだいっぱい読んでいない本があるので、カフェの本に集中できない」という私の不器用さゆえであった。あと「お茶を飲みながら本を読んで、本を汚してしまったらどうしよう」という心配もあった。でも最近、急にブックカフェが好きになり、自分なりの楽しむコツもわかってきた。

飲む時は飲む、読む時は読む。

ブックカフェにハマったきっかけは、2015年12月に入った、ららぽーと立川立飛内の「本棚カフェ」だった。本棚という店名が魅力的で、店内の本棚から好きな本を選んで読んでいいというのもうれしかった。小心者の私は本を汚したくないので、こうしたカフェでも食事はしない。けれどもその時は空腹で、ホットドッグセットを頼んでしまった。

実際に食べてみて気づいたのだけれど、食べながら本は読まない。食べ終わってから本を読む。同様に飲みながら本は読まない。一口お茶を飲み、そしてカップを置いてからまたページに目を落とす。こうすれば、本を汚す心配はないのだ。こんな簡単なことだったのか、とほっとして、ゆっくりと店内を一周し、気になった本を何冊か眺めるという楽しい時間を満喫できた。

本の品揃えを味わう。

私は最近、あまり紙の本を買わなくなった。電子書籍で買えるものはできるだけ電子で買うようにしているからだ。電子で読むことが増えたせいで、紙の本や、本棚というものが恋しく感じて「本棚カフェ」に反応したのだと思う。これは、音楽をCDやダウンロードで聴くようになった人が、名曲喫茶でレコードでの音を楽しむのと似ているのかもしれない。そして未読の本も専用端末で持ち歩いているので、カフェの本を読みつつ端末の本も読むという楽しみかたができるようになり、気持ちを落ち着かせられたのもよかった。

ブックカフェの本棚は、店によって中味が違う。『TOKYOブックカフェ紀行』(玄光社・刊)には25の店が紹介されている。その中で私がぜひ行ってみたい!と思ったのは、絵本だけを揃えている目白の「Ehon House」。20カ国の絵本があり、本棚での分類のされかたがとても独特である。たとえば「クマ」「ネコ」などと、登場する動物別に分けられている。テディベア好きな私にはたまらない分けられ方である。「赤ずきんちゃん」「シンデレラ」などと名作タイトルでも分けられているので、各国版を見比べることもできそうだ。

気に入った本を、連れ帰る。

気に入った本を手に入れることができる店が多いのも魅力的だ。特に書店併設のカフェだとそういうことができて有り難い。私は大学時代に北海道に旅行した際、帯広のユースホステルの本棚に細川智栄子さんのマンガ『あこがれ』を見つけて読んで面白くて、東京に帰ってから自分で購入した。『あこがれ』を読み返すたびに、あの楽しかった旅を思い出す。出先で出逢った本には、その時の思い出までもがしみこんでいるのだ。

私が今気に入っているのは渋谷スクランブル交差点近くにあるQFRONTの7階の「WIRED TOKYO 1999」。エレベーターを降りた瞬間、未来の西洋の図書館のような素晴らしい世界が広がっていて、行くたびに感動してしまう。フロアで売られている本をカフェで読めるのだけれど、オシャレな雑誌が多くて、選ぶのに迷ってしまうほどだ。カフェの雰囲気に浸りながら、知らなかった本との出逢いを楽しむ。こんな"本活"が、最近の自分の楽しみのひとつなのである。

最後に、電子書籍を読めるカフェも増えているということを書き添えたい。たとえば六本木ヒルズ1階の「スターバックス」にはKindleが、小田急百貨店新宿店本館10階の「STORY STORY」というカフェには楽天Koboが、席に備え付けられている。実は電子端末形式のブックカフェも、店によって入れている本が違う。それぞれの品揃えを味わいつつ専用端末をいじるのも、とても楽しい時間である。

(文・内藤みか)

TOKYOブックカフェ紀行

著者:玄光社
出版社 :玄光社
本とコーヒー。この2つの組み合わせは、多くの人々を魅了します。本の街、神保町にすてきな喫茶店がたくさんあるように、本と喫茶は昔から静かに結ばれていたのでしょう。とりわけ、コーヒーでなくてもいいのです。本とチャイ。本とビール。あなたを満たすお気に入りの1杯と、1冊。それらが与えてくれる至福の時間は、目まぐるしく過ぎ去る日々の中で、何ものにも代えがたいものになるはずです。この本では、そんな時間を演出する、素晴らしいブックカフェ25店を紹介しています。至福の時間へといざなう大人のガイドブックです。

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