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保険の勧誘を受けたけれど、入った方がいいの?

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社会人になると、一度は民間の保険会社の営業マンから、生命保険やガン保険の勧誘を受けるだろう。といっても、20代のうちは保険と聞いてもなかなか実感がわかない。自分が病気なんかするわけないから、縁がないと考える人が大半かもしれない。

そんな若者も30代になり、結婚して、子どもができると、万が一のために生命保険に入ろうと考えだす人が増えてくる。悩んだ挙句、あれやこれやと入りすぎて、毎月高額な掛け金に悩まされる人もいる。ひょっとすると、このコラムを読んでいるあなたもそうかもしれない。

保険は超高額な買い物!?

私の周りに、「友人が保険会社に勤めているから、保険に入ったよ」と言う人がいる。しかし、保険は一般的なサラリーマンにとっては、住宅に次ぐ、生涯でトップクラスに高額な買い物の一つだ。家やマンションを買うときは何軒も展示場を見て回ると言うのに、保険は軽い気持ちで加入することが多いのではないだろうか。

仮に20代で加入し、60代まで保険料を払い続けると、その額は数百万円に達することも珍しくない。にもかかわらず、多くの人が深く考えないまま加入している実態がある。そのためか、日本人は世界でも有数の“保険大好き民族”といわれることもあるという。

公的な健康保険は最強の医療保険

生命保険のウラ側』(後田亨・著/朝日新聞出版・刊)の著者によれば、生命保険、ガン保険が多くの人にとっては必要でないとされる。特に、入院に備えるタイプの医療保険は、不要であるケースがほとんどだという。

日本には“国民皆保険”という制度があり、既に多くの国民が手厚い保障を受けられる仕組みが整っているためだ。筆者曰く、公的な健康保険は、保険のプロが口をそろえて「最強の医療保険」と言うほど、その充実ぶりは群を抜く。公的な健康保険は医療費の7割を負担してくれる。さらに高額療養費制度では、高額の医療費がかかった場合には一定額以上の支払いはすべて健康保険が負担してくれるのだ。

例えば、標準報酬月額(会社員なら「月給プラス手当」、自営業者なら年収の12分の1)が56万円未満の人の場合、医療費の自己負担は最大で1ヵ月約8万円強で済みます。医療費が100万円かかろうが、200万円かかろうが、あとは健康保険が支払ってくれます。

これほどの充実した制度にもかかわらず、多くの人に知られていないと著者は話す。何を隠そう、このコラムの筆者もまったく知らなかったのだ。

どんな保険がおすすめなの?

手厚い健康保険のおかげで、実際は入院費用は日々の貯蓄で十分に対応できるケースが少なくない。といっても、公的な健康保険だけではなんだか不安だ、やはり民間の保険にどうしても入っておきたいという人も少なくないだろう。著者がすすめるのは、このようなタイプの保険だ。

貯金では対応しにくい金額、要するに大金が調達できる

すなわち、死亡した場合に大きな保障が得られる「掛け捨ての定期保険」がこれに当たる。いつ必要になるのかといえば、子どもが自立するまでの間に、世帯主に万が一のことがあった場合だ。それ以外の保険商品は高額な保険料を払ってまで加入する価値があるのか、微妙なものが多いと著者は解説している。

保険会社の社員が入っている保険にも注目

保険の営業マンがよく使うのが、「皆さん入っていらっしゃいます」「すごく人気がある保険です」というフレーズだが、ここで言う皆さんとは保険のことをよく知らない人たちだ。著者はぜひ、「保険会社に勤務する皆さんが入っている保険を紹介してください」と聞くことをすすめている。言うまでもなく、保険のプロが入っている保険の方が、保障内容が充実していることが少なくないのだ。

営業マンに言われるがまま加入してしまうようでは、月々の保険料が家計に大きな負担となってしまう。既に述べたように、人生でも有数の高額な買い物である保険。情報を収集し、取捨選択をすることが、人生を有意義に過ごすためにも不可欠といえるのではないだろうか。

(文:元城健)

生命保険のウラ側

著者:後田亨
出版社:朝日新聞出版
1世帯当たりの平均年間保険料は45万4千円。「日本人の保険好き」は有名だが、著者によると「ほとんどはムダ」。特約満載のパッケージ商品で儲かるのは保険会社だけ。消費者の錯覚を誘う広告や営業担当者のセールストーク。医療保険は費用対効果が全然割に合わない……。すべてをそぎ落とすと、「本当に必要な保険」が見えてくる。本当は「かけ捨て定期」1本でいい?! ベストセラー『生命保険の罠』の著者が放つ渾身の意欲作!

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