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海外で評価される、風呂敷ラッピング

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2008年、イギリス政府系環境団体「WRAP」は、クリスマスプレゼントを風呂敷に包んで渡そうというキャンペーンを行った。包装紙を省略することでゴミを減らし、環境にも優しいから推奨されたのだった。世界でも何かを運んだり包んだりするために布を使うということはされている。しかし日本の風呂敷は、様々な包みかたのバリエーションがあり、美しい結び目をのものも多い。世界ではそれをアートと感じ、一種のラッピングテクニックとして評価しているようだ。

なんと風呂敷から靴も!

2015年8月、イギリスのシューズメーカーVibramは、日本の風呂敷から発想を得た「Furoshiki」という靴を発売した。風呂敷のように、足を布でくるむ履物だ。サイズにぴったりの靴を探すのは手間だが、この靴なら自分の足の形に合わせて微調整が可能なので、フィット感が抜群なのだという。日本で買うと17000円ほどと高額だけれど、実に心地よさそうである。

海外の人は、風呂敷の包みかたや日本の折り紙に驚く。美しい形を1枚の紙や布で完成させる器用さに目を見張るのだ。けれど私たち日本人は、そうした技術を忘れつつある。エコというだけでなく、ちょっとした心遣いを伝えるのにも良い手段なので、もったいないことだ。私の息子は5歳の時におたふく風邪が悪化して入院した。最後の検診の際、息子はちょいちょいと折り紙でナース帽を作り、病院でお世話になった女医さんに手渡した。お医者さんなのでナース帽はかぶらないのだけれど、でも息子の気持ちは充分に伝わったらしく、先生もうれしそうに受け取ってくれた。私たちはこの日本特有のアイデアを暮らしに取り入れたほうが、心豊かになれるのではないだろうか。

風呂敷ギャラリー&専門店

先日京都の風呂敷専門店「唐草屋」に行ったら、想像以上に色とりどりの風呂敷が並んでいて、本当にびっくりした。昔ながらの唐草模様だけでない、エスニック調のものや、英字プリントなど、お洒落なものが何百種類もあり、お値段が千円前後のお手頃な物も多かった。隣には風呂敷ギャラリーも併設され「ふろしきで見る風景展」など、様々なテーマでの風呂敷の展示がされている。専門ショップやギャラリーは東京にもあり、ふろしきの包みかた講座も催されている。

私がそこで目を奪われたのは、ふろしきで作るバッグだった。布地を結ぶだけでエコバック風のものが作れるが、専用の取っ手を付ければハンドバッグも作れる。これが丸みのある形で、とても可愛らしいのだ。最近はブランドショップがノベルティなどでブランドのロゴ入りの風呂敷を付けることがあるけれど、この取っ手さえあれば、オシャレなブランドバッグまで出来てしまうのである! そして取っ手を取れば、敷物にも包み布にもスカーフにも膝掛けにも変身する。なんて素敵な魔法の布だろうか。

災害の時にも使える風呂敷

『ちょこっと和のある暮らしが なんだかとてもワクワクする!』(金子由紀子・著/すばる舎・刊)にも、風呂敷のさまざまな使いかたが紹介されている。素敵だなと思ったのはクッションカバーとして使うこと。それから布地を壁に飾ること。柄があれば、フレームに入れるとちょっとしたアートにもなる。この本には、手ぬぐいやかんざしなどの和アイテムを生活に取り入れるアイデアもあれこれ紹介されているので、読んでる途中からお部屋に日本っぽさをプラスしたくてウズウズしてしまった。

風呂敷は災害の時にも活用できる。防災頭巾にもなるし、マスクにもなるし、時には包帯の代わりにも。撥水加工されていれば、物だけじゃなく水も運べる。防災リュックに1枚入れておくと何かと助けになるだろう。風呂敷の包みかたの本は何冊も出ているし、YouTubeには実演動画もある。私もクリスマスシーズンに向けて、お洒落なラッピングテクを仕込んでおこうと思う。

(文・内藤みか)

ちょこっと和のある暮らしが なんだかとてもワクワクする!

著者:金子由紀子
出版社:すばる舎
風呂敷をマイバッグに、手ぬぐいをインテリアに、苔玉や山野草のグリーン、鍋炊きご飯にチャレンジ、古民家カフェでまったりと……遊び感覚の和風味が毎日をもっとおしゃれに、楽しくしてくれる! 本書では、和のアイテムをさりげなく日常にプラスする方法を大公開します!

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