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イソップ物語は子育てにも使える!

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最近、悩んでいる。
我が子に、物事の善悪を教えたいとき。どのように話をすれば、本当に心に響くだろう。
もちろん、なにか悪い事をしたときに教え諭すことは大切だけれど、それ以外のときに、何かを例に出しながら、わかりやすく教えられる術はないだろうか?

そうだ、イソップ物語があったじゃないか!

そんなある日、一冊の本が目に止まった。タイトルは『ヘタな人生論よりイソップ物語』。もしや、これって子育てにも使えるかも?と思い、即座に読破した。筆者は、カウンセラーの植西聰氏。『イソップ物語』の中から71話をピックアップし、ビジネスマン、OL、主婦、学生などへのカウンセリングの経験から知り得た様々な人の実例を用いながら、「人生で大切なことはみんなイソップ物語が教えてくれる」をテーマに、幸せに生きるヒントを独自の視点で論じている一冊だ。

「ウサギとカメ」から学べること

たとえば、かの有名な「ウサギとカメ」のお話。

ある日ウサギとカメが丘の上まで競争することになり、足の速いウサギはあっという間にゴール間近まで到着。後ろを振り返ると、遥か彼方にのんびり歩いているカメの姿が。それを見たウサギは余裕綽々「ちょっと一休みしよう」と道端で眠ってしまう。そしてウサギが目を覚ました頃には、時すでに遅し。カメはゆっくりながらもウサギを追い越し、ゴールに到着する寸前のところだった。結果、奇蹟の逆転勝利をカメがおさめた。

この話は、真面目にコツコツと努力を続けていればいつかその努力は報われる、どんなに才能があっても決して油断をしてはいけない、ということを意味している。しかしながら、植西氏は以下のようにも、この話を解釈した。

「夢・願望の実現や成功のゴール目指して、ガムシャラに突っ走るばかりが人生じゃない。身体を壊し途中でダウンしようものなら、それまでの努力も、輝かしい未来も、水泡に帰してしまう。だから、カメのようにマイペースで動き、過度に心身を酷使してはならない」
(『ヘタな人生論よりイソップ物語』より引用)

つまり、人生は前に進み続けるだけでは息切れをする、ここぞ!というチャンス以外は、カメのようにマイペースに、無理なく進んでいくことが大切だ、というのである。忙しい現代人、毎日の激務からたまには心身ともに解放される時間も必要。一般的に言われているような教訓とは少しばかり違った視点での、新たな教訓、人生論を植西氏は提言している。

 正直者が馬鹿をみることだってある。でも・・・・・・

嘘をつくと天罰が下る、努力はいつか必ず報われる、他人に優しくすると自分にもかえってくる。イソップ物語はいずれも短い話ばかりだが、その中に込められている教えは端的で、なおかつ深い。

とはいえ、いまの世の中、正直者が馬鹿をみることだってある。自分に素直にばかりもいられない。時にはずる賢く、要領よく生きていく必要だってある。
それでもやっぱり、イソップ物語が教えてくれるような生き方をすれば、いつか必ず幸せな結末を迎えられる。そんな人生における真理を、植西氏は本書の中で説いてくれている。

今一度、イソップ物語を読み返してみよう。これからは、意識的にイソップ物語を子どもへの読み聞かせに使ってみよう。そして、幼い頃から、人生における真理を無理なく伝えていければ・・・・・・もしかしたらイソップ物語は、どんな育児書よりも役に立つ子育て本かもしれない。

(文・水谷 花楓)

ヘタな人生論よりイソップ物語

著者:植西聰
出版社:河出書房新社
「ウソをつくと天罰がくだる」「人に優しくすると、自分も優しくされる」「コツコツ努力すれば、いつか花が咲く」…こうした、人間として当たり前のことを忘れてしまっていませんか。古くて新しい、人生の永遠不滅の真理の数々。それらを「イソップ物語」をとおして、もう一度、見つめなおし、そして、ひとつずつ実践してみませんか。心穏やかに、幸せに生きるヒント。

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