ハウツーが満載のコラム
文字サイズを変更する

昭和のもんじゃに巡り会える! ディープな浅草を堪能してみませんか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

もんじゃ。関東ではメジャーな食べ物だが、関西の人にとってはとても美味しそうには見えない、あのもんじゃ。みなさんも食べたことがあるかもしれませんね。

今、もんじゃで有名な場所といえば、東京・月島です。商店街は「月島もんじゃストリート」という名前になり、70件近くのもんじゃ屋があります。

僕もたびたび、月島にもんじゃを食べに行きます。明太子に餅やチーズが入ったもの、鮭にじゃがいも、味噌がはいったもの、キムチが入ったもの、納豆がメインのものなど、味のバリエーションが多く、大人数で行くといろいろな味が楽しめます。

月島もんじゃはちょっと違う?

どんぶりに溢れんばかりの具。まずはその具を鉄板で焼き、大きなヘラを2つ使って具材を細かくしていきます。そして、丸く土手を作り、その中央に汁を半分くらい入れます。

汁が少し固まってきたら、また周囲の土手と混ぜ合わせ再度土手を作り、残りの汁を入れます。汁が固まってきたら全部混ぜ合わせ、鉄板に薄く伸ばし、焼けてきた端っこからヘラを使って食べます。最近は具が豪華になっており、1杯1000円を超えるのが普通になっています。

おいしんですよ。エンターテイメントとしても楽しめますし。しかし、葛飾区生まれの僕が子どものころに食べていたもんじゃとは、ちょっと違うんですよね。

ほんとうのもんじゃはもっと庶民的

僕が子どものころは、駄菓子屋の隅っこに鉄板があって、もんじゃを注文すると取っ手のついたアルミのコップに、小麦粉を水で溶いてソースで味をつけた汁をおばちゃんがくれます。具なんてものはほとんど存在しません。それで1杯30円とか、そんな値段でした。

あとは、オプションとしてベビースターラーメンやカルパス、魚肉ソーセージ、チーズなどを入れていきます。オプションは1種類10〜30円ほど。だいたい100円くらいが子どもの予算としてはマックスでした。

それを鉄板に流して焼くわけですが、汁に比べたら具が少ないので、どんどん広がっていきます。小さな鉄ヘラで、友だちのもんじゃとつながらないように、一所懸命領土を守るのが基本。そういう、なんとも風情のある食べ物が、もんじゃだったわけです。

もんじゃ発祥の地は浅草

最近はこういうもんじゃは食べられないだろうなと思っていたのですが、どうやら浅草にあるようです。浅草は、もんじゃ発祥の地と言われていますが、最近は月島の影に隠れてしまい、あまり注目されていません。でも、実は昭和の懐かしいもんじゃがあるそうなんですよ。

東京スカイツリーのまち 浅草ミラクルガイド』という本は、浅草生まれの著者が教える、誰もしらない「ホントの浅草ガイド」。そのなかに「ほんとうのもんじゃって、どんなもんだろう。」という記述があります。多数あるのですが、いくつかご紹介しましょう。

●もんじゃは五百円以下である。
●もんじゃは駄菓子屋の二毛作である。駄菓子屋の座敷で食べた。
●もんじゃは月島ではない。浅草が発祥地である。
●もんじゃは不定形だ。流動的だ。お好み焼きのように、固定化されない。
●もんじゃは計量カップに入っていた。

(『東京スカイツリーのまち 浅草ミラクルガイド』より引用)

この定義を見ているだけでも、すでに由緒正しきもんじゃ屋(というか駄菓子屋)はないのではないかと不安な気持ちになります。

でもこの本のすごい点は、ちゃんと由緒正しきもんじゃ屋を紹介しているところ。「おすすめの店」として、一件紹介されているので、興味のある方はぜひ本書を手にとって確認していただきたいと思います。

また、この本にはスカイツリーのベストビューポイントやおすすめの天丼屋、すき焼き屋、おでん屋、実はコーヒーがおいしい喫茶店が多いことなど、あまり知られていない浅草の顔を紹介しています。

浅草は仏壇街でもある

浅草には「仏壇街」というストリートがあります。浅草から銀座線で1つ隣、稲荷町から田原町までの一区間です。そこには50店もの仏具店が並んでいて、ほとんどが道路の南側に建てられ、入り口は北を向いています。

仏具が直接日光に当たって、日焼けして傷まないようにという先人の知恵なのだ。

(『東京スカイツリーのまち 浅草ミラクルガイド』より引用)

このほか、浅草橋には文具店が多いこと、革の街であること、おもちゃの街であることなどなど、浅草の近くで高校生まで過ごした僕でもあまり知らないことが書かれています。

もし、浅草に旅行に行くという方がいれば、ぜひ一読していただきたい。そして、華やかな浅草とともに、ディープな浅草も楽しんでいただきたいと思います。

(文:三浦一紀)

東京スカイツリーのまち 浅草ミラクルガイド

著者:神谷僚一
出版社:インプレス
巷にあふれるガイドブックや雑誌、SNSサービスでも触れられていない、まったく新しい《ホントの浅草ガイド》! 浅草寺幼稚園に通い、町内会顔役の祖父の下、この地を根城に育った著者が満を持して披露する。人気のスカイツリーロードはもちろん、おもちゃ、もんじゃ、サンバ・カーニバル、ラジオ体操、仏壇街に材木横丁、牛鍋から天丼まで!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事