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パリジェンヌになりたい!

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パリジェンヌ。何故だか、不思議と日本人が憧れてしまうワード。

「パリジェンヌ風無造作ヘア」などはよく雑誌で取り上げられているし、「パリジェンヌに学ぶシンプルファッション」なんて特集も目にする。
小粋でお洒落でナチュラル。自分のスタイルを持っている。そんなイメージ。

憧れのパリジェンヌ、私にもなれるだろうか?

フランス人のシンプルな生き方

昨年末から猛烈に売れている本がある。その名も『フランス人は10着しか服を持たない』。アメリカ人の著者ジェニファー・L・スコットが、パリでホームステイしたときに学んだ「フランス人のシックな生き方」について書かれた内容である。
例えば、「間食はシックじゃない」、「食べる喜びを我慢しない」といった食事とエクササイズに関してのことから、「10着のワードローブで身軽になる」というファッションのこと、「ノーメイクみたいにメイクする」というメイクアップのこと、さらに「ミステリアスな雰囲気を漂わせる」、「教養を身につける」、「質の良さにこだわる」、「情熱をもって生きる」など、生き方自体のことまで。

著者は、生粋のカリフォルニア・ガール。本書で語られているフランス人のライフスタイルとは、まさに正反対の生活を送っていた。そして、ホームステイ先は、フランス貴族の末裔。もちろん、どちらが良いとは言えないが、普段から身だしなみに気を遣い、毎日決まった時間にきちんとした食事を摂り、家族との時間を大切にし、日々の暮らしの中に小さな幸せを見出して楽しむ。無駄な物は買わず、本当に欲しいもの、価値があると思う物にはお金を出す。そんな、シンプルで、決して派手さはないけれど、なんとも素敵な人生を送っているフランス人の生き方に、著者はいたく感銘を受けている。そして、真似できることから自分の人生にも取り入れていった、というストーリー。

フランス人の生き方は、日本人にも通じる?

著者も外国人、その筆者が憧れているライフスタイルもまた異国のもの、きっと共感できる内容は少ないだろうし、参考にできることもないかもな……などと、さして期待せず読みすすめたのだが、意外や意外、本書に書かれているフランス人の「シックな生き方」は、日本人にも十分通じるものがあるじゃないか!と驚いた。

例えば、タイトルにもある『フランス人は10着しか服を持たない』という、ワードローブと身だしなみに関して。フランス人のクローゼットは、とても小型なのだそう。それは、着ない服、不必要な服は持たず、本当に必要な洋服、しかも質の良いものだけを残しているから。結果、10着しか服を持たない(10着とは少々言い過ぎのような気もするが)、というタイトルに行き着くという訳である。

ワードローブ整理のためのチェック項目
*この服はまだ気に入っている?
*この服はちゃんと着ている?
*この服のサイズはまだぴったりで、ちゃんと似合っている?
*この服は、いまのわたしらしいと言える?
(『フランス人は10着しか服を持たない』より引用)

ここまで読んで、あれ?と気づくことがある。これって、近年ブームの「断捨離」じゃない? こんまりこと近藤麻理恵さんの「ときめき整理収納法」に通じてない?

また、「散らかっているのはシックじゃない」というChapterでは、部屋が何故散らかってしまうのか?がメインテーマ。「物は定位置を決めて、使ったらすぐに元の場所に戻す」、「家族全員を片付けに参加させる仕組みを考える」など、身の回りの整理整頓術が述べられているが、これらもまた、多くの収納プランナーが提言している方法そのものである。

生活習慣は違えど、目指すスタイルは同じ

その他、「良質な食べ物を選ぶ」などは、何かにつけて飽食気味な現代人が、かつての古き日本の食生活を省みる「健康志向」そのもの。まさに、日本人がいま求めている暮らしは、フランス人の「シックな暮らし」と同じなのではないだろうか。

私自身、まずは、どうにも減らない洋服を見直してみよう。いつか着るかも、はおそらくいつまで経っても着ないだろうし、かつて似合っていた服は、もう今の自分には似合わないかもしれない。そして、次に洋服を新調するときは、できるだけ質の良い物を選ぼう。すぐにクタクタになってしまうような安物は、控えなくては。昨日、某サイトのスーパーセールで思わず注文してしまったTシャツを最後にして。

もしかしたら、憧れのパリジェンヌに近づく術は、意外に難しくないかもしれない。

(文・水谷 花楓)

フランス人は10着しか服を持たない パリで学んだ“暮らしの質”を高める秘訣

著者:ジェニファー・L・スコット(著) 神崎朗子(著)
出版社:大和書房
高級料理を食べて、たくさん買い物をして、あちこち旅行をしても、心からの満足を感じられないあなたへ。典型的なカリフォルニアガールだった著者は、フランスの貴族の家にホームステイすることになる。その家を取り仕切るマダム・シックから学んだのは、毎日を“特別な日”のように生きること。間食はせず、食事を存分に楽しむ。上質なものを少しだけ持ち、大切に使う。日常のなかに、ささやかな喜びを見つける。情熱的に、お金をかけずに、生活を心から楽しむ方法。

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