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ジョブズがのめりこんだ日本の文化とは?

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「iPhone6」や「iPhone 6 Plus」が発売された。腕時計型ウェアラブル端末「Apple Watch」も発表され、年明けの発売を楽しみにしている人も多いだろう。
いつからか「アップルの新製品が発表される」と聞くとデジタル製品に詳しくなくても、どこかワクワクしてしまう。カセットテープやMDがおなじみだった世代としては、何百曲と持ち運べるiPodの登場は感動的だったし、タッチパネルでスタイリッシュなiPhoneが登場した時は衝撃を受けた。

こうした人々のライフスタイルを劇的に変える製品を生み出し続けた、天才・スティーブ・ジョブズ。
2011年に亡くなってからも彼のストイックな生き方と哲学的な発言は語り継がれている。

そんなジョブズが日本と深く関わりを持っていたのはご存じだろうか?
製品への思いや、自分のスタイルなど、意外にも日本の文化から多く影響を受けていたようだ。ここでジョブズが日本から影響を受けたものをいくつか紹介していこう。

ジョブズを魅了した日本の文化

ジョブズは大学を一年足らずで中退し、7か月ほどインドを放浪していた。この旅で彼は(西洋の)合理的な理解より、直感や経験に価値を置くようになったのだという。帰国後はさらなる精神的成長を求めて“禅センター”に通い、日本人の禅僧に弟子入りをするほど「禅」の世界にのめりこんだ。
一部の禅寺が砂と石だけで庭を表現するように、禅の世界ではムダをそぎ落としていく。おそらく「無の境地」へと至ることを理想とする禅の精神修行を通じて、ジョブズは「シンプル」こそ最上という考え方にたどり着いたのだろう。

ジョブズの黒ハイネックスタイル秘話

彼は、携帯型のヘッドフォンステレオ「ウォークマン」を開発した、ソニーをとても尊敬していた。アップルを創業したばかりのころ来日し、ジョブズがソニーの工場を見学した時のことだ。
服装へのこだわりがなかったジョブズだが、ソニーの工場の従業員がみな同じ作業着を着ている事が気になった。その理由を尋ねたところ、ソニー創業者の一人である盛田昭夫氏はこう答えた。
「第二次大戦後、日本人は着る服もなかった。だから会社が従業員に作業着を制服として配らなければならなかったのです。でも今では、この制服が従業員と会社をつなぐ存在になっている。制服を着ることで、ソニーの一員ということを実感することができるんですよ。」

ジョブズはこの言葉を聞いて、アップルでも制服を導入したいと考えた。制服のデザインは世界的なデザイナー三宅一生に依頼した。しかし、見本を持ち帰って社員に提案したところ、日本ほど制服が一般的ではない文化のせいか社内で猛反対にあったという。
あのジョブズの情熱的なプレゼンが通じなかったのだから、よほど反対されたのだろう。アップルの制服導入は見送られることになった。
ただ、この一件で三宅と親しくなったジョブズは、自分だけの制服を作ってしまおうと考えた。三宅が着ていた黒のハイネックが気に入ったジョブズ。そのことを三宅に連絡した数週間後―。
ジョブズのもとに届いたのは100着ものハイネック。この時が黒い長袖のハイネックにジーンズという、ジョブズが生涯続けたスタイルが誕生した瞬間だったのかもしれない。

ジョブズのクリエイティブで波乱万丈な人生はエピソードに事欠かない。
好奇心をおさえきれずに、危険ないたずらばかりした幼少時代。親友ウォズと世界初の「パソコン」を完成させたガレージ時代。自分が作ったアップルを追い出されるようにやめた時の事や、ジョブズのライバルといわれたマイクロソフトのビルゲイツと交わした最後の言葉など、『時代を切り開いた世界の10人① スティーブ・ジョブズ』には彼の知られざる秘話が満載だ。この1冊で彼の人生だけでなく、ジョブズの作り出した製品のルーツやこだわりもよく分かる。
アップル製品愛用者は、必読の1冊だ。

(文:フムフム編集部)

時代を切り開いた世界の10人 第1巻 スティーブ・ジョブズ レジェンド・ストーリー

著者:著者:高木まさき(監修) 茅野政徳(監修)
石川哲也(文)
井藤シュークリーム(絵)
出版社:学研教育出版
iMac、iPhone、iPad。「シンク・ディファレント」をモットーに、次々に革新的なIT機器を生み出し、人々のライフスタイルを劇的に変えた天才の足跡をたどる。そのストイックな生き方と哲学的な発言は、児童が生き方を考える参考になるだろう。

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