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キチンと書いても無効になってしまう遺言書とは?

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16万6218件。
突然ですが、この数字は何だと思いますか?
東京ドーム収容人数が55,000人と言われているので、その約3倍以上のこの数字。実は1年間に全国の家庭裁判所に持ち込まれた、相続関係の家事手続案内の件数です。(2009年・最高裁司法統計年報)。ちなみに2000年の時点では9万62件。10年足らずで約1.85倍にも増加し、人知れず相続でモメている人は増えています。他人事だと思っているあなたも、いつ「相続問題」に巻き込まれるか分かりません。

 この「相続問題」が起きないようにするためには「遺言書」の力を借りることが大事だと『日本一楽しい! 遺言書教室』の著書、佐山氏は指摘します。普段あまり耳にすることがない「遺言書のいろは」を本書から学んでいきましょう。

「遺書」と「遺言書」の違い

よくドラマなどで見る「遺書」の二文字。「遺言書」と混同しがちですが、どのような違いがあるのでしょうか?

「遺書」=法的効力はありません。
心ならずとも自ら死を選ぶ、つまりは「自殺」をしようとする人が、死の直前に書き記す消極的なメッセージが「遺書」であり、いわば死ぬためのものです。

「遺言書」=法的効力があります。
自分の死後に、配偶者や子供が困らないようにお金を残してやりたいとか、世話になった人に財産を寄付したいなどと、死後に自分の愛情を周りに伝える積極的なメッセージが「遺言書」です。(中略)
遺言書は生きるために書くものであり、「遺書を書く人」と「遺言書を書く人」の違いは本当に大きなものです。
(『日本一楽しい! 遺言書教室』から引用)

「遺書」と「遺言書」一文字違うだけで、ここまで法的に違うとは…!
自分の意思を伝え、実行してもらうためには「遺言書」を書く必要があるのです。そして「遺言書」は死を間近にした時や、病に伏してしまった時に書くものではないと佐山氏はいいます。いったいそれはなぜでしょうか?

元気なうちに遺言書を書くべき理由

人間いつどんな状態になるか分かりません。「遺言書を書こう」と思っていた人でも、病気で入院すると身体のことで頭がいっぱいになって弱気になり、遺言書の筆が進まないということは、よくあるそうです。
また、遺言書を書いたとしても、実は「ある状態」の時に書かれたものは、いくらキチンと体裁が整ったものでも無効になってしまうというのです。
それはどんな場合かというと「認知症」の状態で書かれた遺言書です。遺言書が書かれた時点で認知症にかかっているかどうかの判断は非常に難しく、その点が裁判でもよく争われているようなので、自分はもちろん、元気なうちに親や親戚に「遺言書」を書いておいてもらう事が重要です。

「まだ遺言書なんて早い…」「ウチには財産がないから遺言書なんていらない」そう思っている人ほど、遺言書を書かなかったり、間違った遺言書を用意しがちです。大事な人を相続トラブルから守るためにも、『日本一楽しい! 遺言書教室』を片手に、ピンピンしている今だからこそ遺言書作りにチャレンジしてみては…?

(文:フムフム編集部)

日本一楽しい! 遺言書教室

著者:佐山和弘
出版社:すばる舎
遺言書というと「何だかんだと小難しいし、お金も大して持っていないウチには関係ない!」と考えがちですが、実はお金があまりない家庭ほど相続トラブルは起きやすいもの。しかも、家族仲がどんなに良くても相続トラブルは容赦なく襲ってきます。それを防いでくれるのが「遺言書」です。本書は、テレビにもたびたび出演する遺言コンサルタントが、難解な書き方なんて完全に無視し、トコトン楽しく「遺言書」について解説する一冊です。 笑いあり、涙あり、しまいには「ゆいごんの歌」まで飛び出す、かつてない「エンタメ系」遺言書読本!

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