ハウツーが満載のコラム
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家で飲むなら、楽が何より。

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最近、家で飲んだり食べたりする機会が増えた。
とくに、神戸の自宅にいるときは、ほとんど毎日、朝・昼・晩と、家で食べている。
以前はこうではなかった。
家族で外食するのが大好きだった。
私は家で原稿を書くのが仕事なので、講演や会議などがない限りはいつも家にいて、なんじゃらかんじゃらしているうちに、「あ、もう昼」、「やだ、もう夕飯作らなきゃ」と、なって、食事作りに追われていた。
そんな私にとって、外食は至福のときだった。片付けを気にせずに飲むビールの美味しさったらない。うう、今、書いていても喉が鳴る。

外食道を究めたかったが・・

外食は文字通り、外に行くことだ。あまりにもだらしない服装で行くわけにはいかず、一応はお化粧をし、着替え、ハイヒールなどはいて出掛けることになる。
それはワクワクする瞬間で、「今日は赤ワインを飲むから、白いブラウスはNG」とか、「たまのフレンチ、思い切りお洒落をしよう」など、食事に合わせて、服やメイクを決めるのが、楽しくて仕方がなかった。
茶道のお手前のように、そこには繋がっていく手順があり、夢がある。
「外食道」と呼びたくなるルールを守るのは、良い女になることにつながる。
予約して良い席を確保したり、ソムリエと洒落た会話を交わしたり、マナーをきちんと守りつつにこやかに話したりと、「外食道」を究めるのは素敵だ。

献立に困ったら

ところが、そんな「外食道」に疲れたのか、最近、夫ができるだけ家で食べたいと言い出した。

パジャマで食べる食事ほどリラックスできるものはないという。

うむむ、確かに。
さらには、仲の良い友達までもが、「できるならおうちで食べませんか? ゆっくり話がしたいんです」と、囁く。

ううむ、これも確かに。

内緒話があるときは、自宅が一番、くつろげるし、安全だ。話を盗み聞きされることもない。
費用も安くすむ。ワインだって、持ち込み料なしの飲み放題みたいなものだ。
ただし、どうせなら美味しいものを食べたい。
けれども、料理に集中していると、話ができない。
家で作るご飯にはそれなりの面倒くささがある。

「おまかせでお願い」

どうしたものかなあと悩んでいた私に救世主のような本が現れた。
この『材料ならべてこんがり焼くだけレシピ』である。

オーブンに入れたら、あとはほったらかしでおいしい。それが「こんがり」料理です
(「材料ならべてこんがり焼くだけレシピ」より引用)

というのだから。
お喋りしながら飲んだり食べたりするときは、時間差でできるというのも重要な要素だ。美味しくてもつきっきりというのでは、話ができない。
かといって、たとえ、ほったらかしで調理できても不味いのは嫌だ。
この本にはそんな我が儘な希望をかなえてくれるレシピが満載だ。
たとえ調理時間が40分とあっても、それはオーブンに入っている時間であって、その間、好きなことをしていればいい。レシピ通りに、切って並べておけば、できあがる。
ほったらかしにしてもいい、のではなく、ほったらかしにするしかないのだ。
これぞ究極のおまかせ料理。
これからは、板前さんにではなく、グラス片手にオーブンに向かって言えばいい。
「そうねぇ、おまかせでお願いしようかしら」と。
なるべく、優雅に・・。
できれば、ジャージ姿で・・。
ね、悪くないでしょう?

(文:三浦暁子)

材料ならべてこんがり焼くだけレシピ

著者:堤人美(撮影)
出版社名:主婦の友社
時間はかけても、手間はかけない!  材料を並べてオーブンに入れるだけ。こんがりアツアツ、心も体も温かくなるレシピです。野菜や肉、魚を切って並べて、あとはオーブン(もしくはトースター)へ入れておくだけ! ほったらかしている間においしくできあがる料理です。 たった1つか2つの材料で作れてしまうシンプルなこんがり料理から、 おもてなしにもぴったりのごちそう料理やスイーツまで。パーティシーズンにも大活躍間違いなし、簡単なのにおしゃれな「こんがり」レシピがいっぱいです。

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