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さて問題です。「雑」「習」「躁」の共通点は何でしょう?

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わかりますか?

タイトルに挙げた「雑」「習」「躁」という漢字には、ある共通点があります。さあ、何でしょうか?

チックタックチックタックチックタックチックタック……。チーン!

はい、タイムアップです。

すべて「鳥」が関係しています

これらの漢字に共通しているのは「鳥」です。そう、この3つの漢字には鳥に関する部首が含まれているのです。

漢字研究家である牧野恭仁雄氏の著書『みんなで読み解く漢字のなりたち1 動物からうまれた漢字』によると、「漢字はもともと絵だった」とのこと。でも、一見するとどこに鳥がいるのかわかりませんね。

ということで、上の3つの漢字のどこに鳥がいるのか、本書の解説を見てみましょう。

「雑」は衣服がたくさんある状態

「雑」という漢字の部首「隹」(ふるとり)は、鳥が羽根を閉じた状態で止まっているところを表しています。ちなみに「鳥」という字は、飛んでいる鳥の状態を表しています。

面白いのは雑(ザツ)の字です。もとは雜と書き、これは集(シュウ)の字と衣(イ)の字を合わせたもので、たくさんの種類の衣服のことです。

(『みんなで読み解く漢字のなりたち1 動物からうまれた漢字』から引用)

つまり、たくさんの衣服がごちゃっと置いてある様子が「雑」の字の元になっているのです。そういえば、僕の部屋も洋服や本が雑に転がっています……。

「習」はくり返し言ってもらうこと

「習」の部首は「羽」です。この漢字は羽そのものを表しますが、羽ばたいている様子から「くり返す」ということも表します。

習(シュウ・ならう)の字は、下側はもとは白の字ではなく、古くは人の口を書いた絵でした。くり返し言ってもらうことなのです。

(『みんなで読み解く漢字のなりたち1 動物からうまれた漢字』から引用)

なるほど。何度も言ってもらって覚える様子から「習う」になったんですね。でもなんで「白」の字が使われるようになったんでしょう。

「躁」は動きまわってさわぐこと

最後に「躁」という字。この漢字の部首は「足」(あしへん)ですが、鳥を意味するのは旁(つくり)のほうです。

木の上にトリが集まってピーチクパーチク鳴くことで、「たえまない」「密度が濃い」ということを表しました。(中略)足をつけた躁(ソウ)の字は、動きまわってさわぐことです。

(『みんなで読み解く漢字のなりたち1 動物からうまれた漢字』から引用)

一応僕は、大学の文学部を卒業しておりまして、漢字についてもそれなりに知っていたつもりだったのですが、さすがに「躁」も鳥に関係があるとは思いもしませんでした。漢字は奥が深い。

漢字の成り立ちを想像してみよう

漢字は絵からできているということは、漢字を見てどんな絵からできているのかを想像できるということでもあります。

「母」という漢字が、「女」という字を2つ重ねて、そこに乳房を表す2つの点をつけたものというのは割と有名ですが、そのほかの漢字もそんな風にできているんです。

ちなみに本書によると、成り立ちのわからない漢字も多いようです。「蜘蛛」(くも)、「蜻蛉」(とんぼ)、「蚊」(か)などは、まだ謎のまま。

個人的には、「蚊」は「ブーン(文)と飛ぶ虫」だからじゃないかなと思うんですが、果たして……?

(文:三浦一紀 )

みんなで読み解く漢字のなりたち1 動物からうまれた漢字

著者:牧野恭仁雄
出版社:ブックビヨンド
【漢字の新常識】漢字はもう覚えるものではありません!イラストから読み解くことで、漢字の本当の姿がわかります。シリーズ第一弾は「動物編」犬、牛、羊、鳥、魚、虫など全15種類をご紹介!みんなで漢字の謎を解き明かし、漢字マスターを目指しましょう。

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