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”犬語”を話せる飼い主になりたい!

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友人が盲導犬候補の子犬のパピーウォーカーをしている。

盲導犬としての訓練に入るまでの約10ヶ月間、子犬はパピーウォーカー家族の一員として、社会性を身につけ、また、人間と一緒に生活する数々の喜びを経験するのだ。子犬への命令は「グッド」「ノー」「シット」そして、排泄を促すときの「ワンツー、ワンツー」などすべて英語が使われるが、これは盲導犬のユーザーの出身地や性別が変わっても英語なら違いが現れないからだそうだ。

盲導犬になれるのは10頭中3

盲導犬候補生のデイジーはラブラドールの雌で現在8ヶ月のやんちゃ盛り。先日、友人宅へ遊びに行ったら、デイジーに大歓迎され、顔中をペロペロと舐められた。ボール遊びをしたり、散歩も気ままに楽しんでいた。デイジー自身は自分が盲導犬候補生なんて自覚はまだないだろうから、今はごくごく普通の愛すべきペットという感じだった。

しかし、友人は散歩の際、デイジーの頭が下がらないよう気をつけていると言った。人間は目で見て散歩を楽しむが、犬はその優れた嗅覚でニオイの散歩を楽しむ。鼻を地面や草木に近づけてクンクンするのが犬たちの本能だから、それをやめさせるのは容易ではない。が、盲導犬になったらユーザーの安全のために下を向くことは許されないのだから、使役犬はつくづく大変だと思う。

デイジーは来春になったら盲導犬協会に戻すそうだが、その後の訓練で、実際に盲導犬になれるのは10頭中3頭だという。残りの7頭は家庭のペットとしてもらわれていくそうだ。

「デイジーにはりっぱな盲導犬になってほしいと願う気持ち、でも、いっぽうでダメなら私たちが引き取れるかもという期待もある」と友人は正直な気持ちを打ち明けてくれた。

デイジー自身はどう思うのか、犬語が話せたら聞いてみたい気がする。

犬の言葉がわかる人になる

犬語大辞典』(水越美奈、ケーナイン・アンリミテッド・監修学研パブリッシング・刊)によると、犬だって飼い主と話したいと思っているそうだ。犬と暮らしていれば、嬉しい、寂しい、怖いなどの感情は読めるようになるが、もっと深く本当はどう思っているのか聞いてみたいと思っている飼い主は多い。

犬はボディランゲージを使ってキモチを伝えています。共通の言語はありませんが、あきらめる必要はありません。外国語を学ぶように、ルールと法則を覚えれば、犬のキモチが読めるようになります。100%理解することはできないかもしれませんが、距離はぐっと縮まります。そして、何より大切なのは「あなたがキモチを知ろうと努力していること」が犬に伝わること。あなたに「大切にされている」と感じた犬は、あなたのことを深く信頼するようになります。そうなれば、犬と話すことも、そんなに難しいことではありません。

(『犬語大辞典』から引用)

犬を観察し、犬語を読み取る

「犬語を理解したい」と考えるなら、ふだんから愛犬の表情や動きや行動を注意深く観察する習慣をつけましょう。日常生活の中で、愛犬がどんなサインを出しているかを覚えておけば、わずかな違いにも気がつき、総合的に判断できるようになります。

(『犬語大辞典』から引用)

本書ではまず、犬の本能と習性、表情の変化、生理的な反応などを徹底分析している。

その上で「犬語」を理解するのだが、具体例のほんの一部だが紹介してみよう。

ボディランゲージによる「犬語」

*体をまるめるようにしてくねらせしっぽを振るときは、「甘えたい」のサイン。

*前足を伸ばして体を低くしているときは、「遊ぼう」と誘っている。

*しっぽの動かし方に注目! ゆっくり大きく振るときは「好意」と「自信」を、すばやく振るのは「興奮」を、少ししっぽを上げ大きく振るときは「とまどい」を、しっぽと同時に腰も左右に振るときは「幸せ」を伝えている。

カーミング・シグナルによる「犬語」

カーミング・シグナルとは自分や相手の気持ちを落ち着かせるための行動だ。

*自分の鼻をなめるのは、不安を感じている自分を落ち着かせようとする行動。

*カーブを描きながら見知らぬ犬とすれ違うのは、敵意がないことを相手に示している。

*眠くないのにあくびをするのは相手を落ち着かせるシグナル。飼い主家族が口論しているとき愛犬があぐびを繰り返すのは、争わないでほしいと考えているから。

吠える、鳴く、うなるによる「犬語」

*大きな声で12回吠えるのは「こんにちは」のあいさつ。

*一度だけ高い声でキャンと吠えるのは痛みや恐怖の表現。ケガをしたときもこの吠え方。

*胸から出る低くて太いうなり声は威嚇で「あっちに行け」と訴えている。

犬に気持ちを伝えるときの3つのテクニック

この本では飼い主の気持ちを愛犬に伝える方法もケースに合わせて詳しくレクチャーしている。その際、犬に正しく伝えるための3つのチェックポイントがあるそうだ。

1.犬の視線に立ってみる。飼い主がその時その場で姿勢を変えて指示すると、犬が混乱することがあるので、指示語を教える場合は常に犬の視界を意識する。

2.トレーニングは短時間で頻度を高く。犬の集中力は持続しないので、5分以内で「もっとやりたい」と愛犬が思っているうちに切り上げる。そして頻度を増やすのが効果的。

3.犬の困った行動には「しらんぶり」で犬に「NO」と伝える。無視されるのは犬にとってアンハッピーなことなので、その行動を繰り返さないようになる。

本書では、この他に、犬の体のひみつ事典、犬のルーツ、さらには犬種の違いについても徹底解説している。

犬語をマスターしてもっと愛犬と通じ合いたい飼い主さんは必見の一冊だ。

(文:沼口祐子)

犬語大辞典

著者:水越美奈、ケーナイン・アンリミテッド
出版社:学研プラス
犬が伝える「心のサイン」一覧/犬種別の特徴について/鳴き方、鳴き声でわかる! 犬の心/しぐさ・表情でわかる! 
今のキモチ/犬のストレスサインとは? 早期発見と解決法/キモチがわかればラクラクできる! しつけとトレーニング遊び

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