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猫を飼おうと思ったら、すぐに読みたい飼い方図鑑

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私は団地形式の社宅で育ったので、ペットを飼った経験がない。
犬も猫も禁止されていたのだ。
隠れてでも飼いたいと嘆く友達もいたが、私はとくに不満を感じなかった。
なにせ一度も飼ったことがないのだから、願望自体を持たなかった。
そもそも、引っ越しを繰り返す我が家には不可能な注文だ。かなわない夢はみないにかぎる。
そう思っていたのだが・・・。

家に帰ったら猫がいた

今年の節分の日、義父が亡くなった。
91歳の大往生で、苦しむことなく逝ったのだから、天寿を全うしたのだと自分に言い聞かせていたが、心配なのは義母だった。
気丈な人とはいえ、長年連れ添った夫と別れたのである。さぞや寂しいだろう。
それが原因かどうかわからないが、義父が亡くなった後、義母はしきりに「猫を飼いたいの」と、言うようになった。
反対する理由もなく、かと言って、私自身は猫になどなんの興味もないので、「はぁ、そうですか~。猫ね~~」と、うなづくだけだったが、ある朝、東京の家から電話があり、「暁子さん、猫、買ってきたわ」と、いうではないか!

初めまして直助くん

翌週、神戸の自宅から上京し、夫の実家に様子を見に行くと、確かに猫がいた。
耳がぺたっとねた栗色の猫だ。
スコティッシュホールドという種類で、名前は直助にしたという。
「初めまして」と、挨拶をしてみたが、おとなしい猫で、ウンともスンともニャンともいわない。
猫はうるさいものだと思っていたのだが、穏やかで、ひそやかな雰囲気の不思議な猫だった。
ペットショップでしっかり躾けられていたのか、トイレも失敗することなく、決められたところで、決められたことをする。

いやだ、猫ってかわいいじゃないの。
私は初めてそう思った。
ただ、気になることもあった。
直助は時々、窓の外を見つめたまま、じっと動かなくなってしまうのだ。
一体、何を考えているのだろう。
寂しいのだろうか?
お母さんに会いたいのか?

猫が窓の外を見る理由

直助の、いや、猫の気持ちを知ろうと、『ねこがおうちにやってきた!』(山本宗伸・著/学研プラス・刊)を読んでみた。
猫専門病院・トーキョーキャットスペシャリスト院長の山本宗伸先生が監修した本で、初めて猫を飼う人に有効なアドバイスを与えてくれる。

猫がなぜ窓の外をじっと見るのかについても、その秘密が解き明かされている。
猫が窓の外をじっと見つめるのは、外に出たいわけではなく、自分のなわばりである部屋の中に誰かが侵入しないように監視しているのだという。
へ~~っ!そうなの!小さな体で、警備会社みたいな役目を果たしているなんて!
えらいな~~。かわいいな~~。
・・・と、結局、私は直助を好きになり、神戸の家に帰ってきた。
やがて、夏が過ぎ、秋がくると、またまたびっくりの展開が待っていた。

また、猫が増えた!

一匹じゃかわいそうだと、雌猫が飼われることになったのだ。
同じスコテッィシュホールド種だというが、耳がぺたっとねている他は、あまり似ていない。
毛足が長く、真っ白で、アゴが幾分とがった面長の顔立ち。
雪という名前が付けられていたが、雪というには、ところどころ茶色い斑点がある。
私は勝手に「雪どけの雪」とか「ほぼシロ」と、呼んでいた。
直助と雪は相性がいいようで仲良く遊び、連れ立って歩き、朝になると鼻と鼻をくっつけて、挨拶をする。
何やってるんだろ?恋におちたの?と、思った私は、また、『ねこがおうちにやってきた!』に頼る。
ちゃんと答えが書いてある。
「鼻と鼻とをくっつけるのは、お互いのにおいをかくにんするためだ」そうだ。
人間の場合は、指を差し出してやると、くんくんとにおいをかぎ、相手が誰かを見分けるという。

猫を飼ってわかったこと

猫が身近にいるようになってわかったのだが、猫を飼うのはけっこう忙しい。
トイレの世話や、食事の世話はもちろんのこと、爪をとぐ道具もいるし、健康管理も大切だ。
ワクチンも打たなくてはならないし、去勢や避妊などもどうすべきか、考えなくてはいけない。
直接、私が飼っているわけではないので、気楽なものだが、それでも、今や家族の一員になっている猫である。
まして高齢の母が飼い主なのだから、私は関係ありませんというわけにはいかない。
義務は果たさなければならないと思うし、いつも気になる。
猫の世話は、人間の子を育てるのと同じくらい、根気強さと知恵が要求されるということもわかってきた。
「えらいことになったな~~」と、思いつつも、つぶらな瞳でじっと見つめられると、「どうしたの?直ちゃん。何が言いたいの?雪ちゃん」などと、まさに猫なで声を出してしまう。
猫なんて、興味なかったのに・・・。むしろ嫌いだったのに・・・。
いや~~、人も変われば変わるものである。
猫には人間を変える力があるということなのだろうか。
とにかく、今年、我が家には猫が2匹やってきたのだ。

(文・三浦暁子)

ねこがおうちにやってきた!

著者:山本宗伸
出版社:学研プラス
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