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「自分の強み」を理解していますか? ドラッカーの成長論

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わたしたちは、どのように生きるべきか?

直角三角形にまつわる問題は、「ピタゴラスの定理」で解けます。同じように、生き方や働き方にまつわる悩みごとは、「ドラッカーの理論」によって解決できます。先人の知恵が、わたしたちを助けてくれるのです。

17歳からのドラッカー』(中野明・著/学研プラス・刊)という本があります。世界的な経営学者であるP・F・ドラッカーの教えを、わかりやすく解説したものです。

「ドラッカーの教え」とは何か?

結論から言うと、ドラッカーが君に送るメッセージは次の2点に集約できる。

「できないことではなく、できることに注目せよ」
「目標管理(目標によるマネジメント)を実践せよ」

(『17歳からのドラッカー』から引用)

ドラッカーといえば、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(通称・もしドラ)というベストセラー小説が有名です。

ドラッカーが著した『マネジメント』は、組織運営にまつわる理論です。
当コラムでは、個人の生き方や働き方にまつわる「できることに注目せよ」という教えについて紹介します。

自分の「強み」と「弱み」を知るには?

人間は、苦手とするものにおいて、抜きん出てすぐれた成果をあげることはできない。その苦手とするものを克服したあとでも無理である。すぐれた成果をあげられるのは、得意なものについてだけである。

(ドラッカー著『新しい現実』から引用)

苦手なことを克服する。「できない」ことを「できる」ように努力する。ありがちな根性論をドラッカーは否定しています。それよりも、できることを「もっとできる」ようになるべきです。

自己分析してみましょう。できること(強み)を発見するための方法は、つぎのとおりです。

実現したいと思ったことを紙に書いて、期限を決めます。そして、期限をむかえたら「期待度」と「達成度」を確認します。

期待度とは、主観的な実力のことです。
達成度とは、客観的な実力のことです。

あなたの出した結果が、あなたの期待を下回っていたのならば、それは「できないこと(弱み)」です。あなたの期待どおり、あるいは期待以上の結果を出せたのなら、それは「できること(強み)」です。

自分の「できること(強み)」を理解したら、改善点を見つけて、新たな期限を定めて、ふたたび「期待度」と「達成度」の比較を繰り返します。ドラッカーによる「フィードバック分析」という手法です。

できないことは、すぐに切り捨てる。「強み」を強化することだけに集中する。最短&最速で成長するためのコツです。

無駄な活動を切り捨てる

あらゆる活動について「まだやっていない」と仮定する

「今からでも実行するか」を問う

答えが「NO」なら即刻廃止する

(『17歳からのドラッカー』から引用)

当初よりも興味がなくなった連載マンガのコミック本を、なんとなく惰性(だせい)で買い続けることがあります。
たとえば『100巻を越えている某マンガ作品』が該当します。105巻あたりから最新刊の発売日を気にしなくなり、たとえ買ってもすぐに読まなくなりました。

海外ドラマシリーズの最新話を、だらだらと観続けることも同じようなものです。引き延ばしだとわかっているのに、なんとなくの惰性によって、DVDレンタルや月額課金をやめることができないのです。

興味を失いつつあるフィクションの最終回を見届けることに、どれだけの価値があるというのでしょうか? 過去に費やした労力やお金(サンクコスト)にこだわりすぎるのは賢明ではありません。

人生は有限です。自分の「強み」を自覚して、さらに強化するためには時間的資源(リソース)が必要です。ドラッカーは「成果をあげるための秘訣は、集中である」と断言しています。リソースの集中を妨げるものは、すぐにやめるべきです。

いちばん大事なことを最初に実行する

優先順位を決めるにはいろいろな物差しがあると思う。ただ、すべての人に共通の物差しがある。
それは、「その活動が自分の強みの強化につながるか」、という物差しだ。

(『17歳からのドラッカー』から引用)

ドラッカーは著書のなかで「First thing first」と言っています。都民ファーストでもおなじみの「重要」「重視」という意味のほか、「最初に」「速く」という意味が込められています。

重要なことを最優先でやる。ドラッカーの教えによれば、もっとも優先すべきは「強みを強化すること」です。鉄は熱いうちに打て。思いついたら、すぐに取りかかるべきです。

先に紹介した「できないことではなく、できることに注目せよ」というドラッカーの格言は、平凡な教えのように見えますが、実行している人は多くありません。気づいたときがチャンスです。ドラッカー流の「選択と集中」に挑戦してみてはいかがでしょうか?

(文:忌川タツヤ)

17歳からのドラッカー

著者:中野明
出版社:学研プラス
なぜ勉強が必要なんだろう?仕事の目的はお金かヤリガイか?どうしたら成績は上がる?夢を叶える方法は?僕たちの未来は、世界はどう変わる?17歳の悩みと疑問に、20世紀の知の巨人・ドラッカーが明快な答えをくれる一冊。

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