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ついに見た!幻の鳥・キーウィは思ったよりデカかった!!

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1985年、阪神タイガースが久しぶりの優勝を果たした年に、私は関西に引っ越しました。
まず、トライしたいと思ったのは、二度づけ禁止の串カツを食べること、そして、幻の鳥・キーウィを見るこでした。
大坂にある天王寺動物園は日本で唯一、キーウィを見ることができる場所ですし、周辺には、有名な串カツ屋さんがたくさんあるといいます。

飛べない鳥・キーウィ

キーウィはニュージーランドの国鳥であり、彼らのシンボルとして大切にされている存在です。
鳥といっても、羽が退化してしまい、飛ぶことができません。
絶滅に瀕している珍しい鳥で、なかなかその姿を見ることはできない存在ですが、天王寺動物園に行けば、ニュージーランドまで行かなくても、会うことができるのです。
これは行かずになるものかと、当時、まだ3歳だった息子を連れて、張り切って出かけました。
が、しかし・・・。
残念ながら、見ることはできませんでした。
その日、キーウィの展示はお休みだったのです。

体が弱いの?キーウィって・・・

あきらめきれず、数年後、また出かけました。
すると、その日は「急病のため」見ることができませんでした。
「体が弱いの?キーウィって」と、がっかりする息子に私は言いました。
「多分ね。だって、珍しい鳥だからね」
根拠はありませんでした。励ましたかっただけです。
もっとも、その日、他の動物を十分に楽しみ、私たちは満足でした。
以来、なぜか天王寺動物園に行くことはありませんでした。
関西の生活にすっかり慣れ、「ま、そのうち行けばいいや」と思いながら、日々を過ごしていたのです。

遂に見た、幻の鳥

今年の夏、私はついにキーウィを見ました。
家族が入院していた病院が天王寺にあったので、3度目の正直と思って見に行ったのです。
考えてみると、32年ぶりの願いを果たしたことになります。
幻の鳥をついに見た感想はというと、ただひたすらに驚いたという言葉しかありません。
うす暗い展示室の中、目をこらして見たその姿は、想像していたよりずっと大きなものでした。
私は勝手に、果物のキウイフルーツくらいの大きさだと想像していたのですが、実際にはラグビーボールくらいありました。
長くとがったくちばしをいれると、もっと大きいものでした。
それもそのはず、キーウィは、な、なんとダチョウの仲間だというではありませんか!

キーウィの卵はとても大きいと知ってましたか?

やっと会えたキーウィについて、もっとよく知りたいと、『知ってびっくり!生き物発見物語』(今泉忠明・監修/学研プラス・刊)を読んでみて、本のタイトル通り、びっくりしました。
キーウィについて、私は何もわかっていなかったようです。
まず、名称についてですが、ニュージーランドの住民は、鳴き声から「キーウィ」と、名づけたそうです。
大きさもヒヨコくらいの小さな鳥だと誤解していましたが、実際はニワトリくらいの立派な体格で、羽も尾もなく、羽毛はボサボサ、長いくちばしの先に鼻の穴があるといいます。
何より驚いたのは、この鳥が体の大きさの4分の1にあたる大きな卵を産むことです。
4分の1?これはすごい・・・。
母体は大丈夫なのだろうかと心配になります。

他にも次々と登場する「びっくり」動物たち

『知ってびっくり!生き物発見物語』には、キーウィの他にも奇妙な動物とその発見にまつわるエピソードが満載です。
キーウィを含め34種類の「知ってびっくり!」の動物たちが登場します。
ことさらにびっくりした動物を二つ紹介してみましょう。

ハワイアンモンクアザラシ
アザラシというと氷の上に寝そべっている姿を思い浮かべますが、暖かい地域にすむアザラシもいるそうです。なんと太平洋の真ん中、常夏の国ハワイ諸島にもアザラシが住んでいます。頭が丸く毛が密集していて、ぼうず頭をしたキリスト教の修道士、つまりモンクに見えることから、ハワイアンモンクアザラシと呼ばれているとか・・・。

ツパイ
私は名前さえ知らない動物でした。キーウィと同じで、ニュージーランドに生息し、サルのようでもあり、モグラのようでもあり、リスのようでもある謎の動物です。現在では、ほ乳類の祖先に近い生き物と考えられているといいます。一度でいいから見てみたいなと思います。

生き物の発見にはドラマがある

『知ってびっくり!生き物発見物語』の監修者・今泉忠明氏のあとがきを読むと、新しい生物の発見についてさらに考えないではいられません。

新しい生き物が発見されるまでには、奇妙な噂が飛び交ったり、採集するのに多くの人が大変な苦労をしたり、博物館などに持ち帰ったら分類学者が勘違いしたりで、さまざまなエピソードが生まれました。生き物の発見にはドラマがある、と言っても過言ではないのです。

(『知ってびっくり!生き物発見物語』より抜粋)

今まで、簡単に「新種の発見!」などと言ってきましたが、新種というものを特定するのには、標本をそろえ、論文を書くなど、地道な作業がいることを知りました。

天王寺動物園からキーウィがいなくなる!

長年の望みを果たし、喜んでいた私でしたが、天王寺動物園が、「コアラ」や「キーウィ」など8種類の展示をやめることになったと知り、がっかりしました。
コアラはエサ代が高額であり、キーウィは今後、入手が困難であるというのがその理由です。
3度目の正直でようやく見ることができたキーウィだっただけに、がっかりではありますが、人間に限らず、動物も一期一会なのかもしれません。
これからは、見たい生き物に会うことをもっと大切にしなくてはと、改めて決心しているところです。
なんだか、またキーウィに会いたくなってきました。
来週にでも行ってみようかな~~。

(文・三浦暁子)

知ってびっくり!生き物発見物語

著者:今泉忠明(監修)
出版社:学研プラス
ジャイアントパンダやシーラカンスなど、今は誰でも知っている生き物も、発見されるまで人々の決死の努力のすえ見つかったもの、逆に全く偶然に見つかったものなど、様々な面白いエピソードがある。それら約30種の発見物語を、読みやすいお話にした読み物。

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