ハウツーが満載のコラム
文字サイズを変更する

『旧約聖書』って、びっくりするほど面白い!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

史上最大のベストセラーは、なんといっても聖書でしょう。
「アダムとエバ」、「カインとアベル」、「ノアの箱船」、「バベルの塔」などのお話は、宗教的なものに関心がなくても、物語として面白く興味はつきません。
ただし、何となくわかってはいるつもりでいても、壮大な書物だけに理解するのは大変です。
でも、大丈夫。
これならわかる! 旧約聖書』(月本昭男・監修/学研プラス・刊)を読むと、知っていそうで知らない『旧約聖書』の世界が段々、わかってきます。

聖書には新約と旧約、2つがあると知っていましたか?

聖書には『新約聖書』と『旧約聖書』の2つがあります。
時々、これは翻訳の新旧だと誤解している方に会います。
『新聖書』と『旧聖書』としてとらえてしまっているのです。
私も子供の頃はわかっていませんでした。
けれども、それは違うのです。
新約と旧約の「」は約束の「」であって、翻訳の「訳」ではありません。
では、約束とはどういうことを言うのでしょうか?
旧約聖書の中で、最も重要なシーンは、モーセが神から「十戒」を授かる場面ですが、ここに約束の意味を見て取ることができます。

このとき神から与えらえた戒めを守ることで、イスラエルの民は神からの恩恵を受ける民族となりました。つまり、神とイスラエルの民の間に契約が交わされたのです。
『旧約聖書』という言葉の中にある「約」という文字は、こうした神と人との間に交わされた契約のことを指しています。

(『これならわかる! 旧約聖書』)より抜粋)

旧約聖書には何が書かれているのか?

『新約聖書』と『旧約聖書』、もちろん両方を理解したいと思いますが、今回は『旧約聖書』から始めましょう。
アニメ『新世紀 エヴァンゲリオン』や数々の外国映画には、『旧約聖書』の用語がたくさん使われていますから、興味を持っている方も多いと思います。

その主な内容は、神と人との関わりを描きながら、古代イスラエル民族の歴史をつづったものです。ただし、それはひとりの人物が明確なビジョンのもとに書き上げたものではありません。古代から長い年月を経て、口伝などを通して伝えられた内容を、後代のイスラエル人たちが編纂したものです。

(『これならわかる! 旧約聖書』より抜粋)

壮大な天地創造の物語

『旧約聖書』は天地創造の物語から始まります。
神はまず「光あれ」と言われ、7日間でこの世を創造したというお話です。
『これならわかる! 旧約聖書』には、天地創造の7日間がわかりやすく、図式化して書かれています。

1日目 光と闇を分け、光を昼、闇を夜とした
2日目 大空をつくり、その上と下に水を分けた
3日目 大空の下の水を集めて、海と大地をつくった
4日目 太陽、月、星をつくり、大空に配置した
5日目 海に魚をつくり、空に鳥をつくった
6日目 陸地に住む動物をつくり、人間の男女を自分の姿に似せてつくった
7日目 すべてのものをつくり終え、休息した

アダムとエバ、そしてその子孫たち

神は天地を創造したあと、土のちりを集めて最初の人間をつくりました。
アダムの誕生です。
また、エデンの園をつくり、そこにアダムを住まわせます。
平和な毎日でしたが、アダムは孤独を感じるようにもなっていました。
そこで、神はアダムの肋骨を1本抜き取ると、その骨から最初の女性エバをつくりました。
アダムはエバを得て、楽しく暮らしていたのですが、あろうことかエバは蛇にそそのかされ、二人はエデンの園にあった知恵の実を食べてしまいます。
神は激怒し、二人を楽園から追放します。
有名な「楽園追放」の物語です。
アダムとエバは、全人類に科せられた罪をになう人として生きていくことになります。
苦しみはその子孫にまで及び、二人の間に生まれた息子・カインとアベルのいさかいへと発展します。
兄カインは弟アベルへの嫉妬心から、弟を殺してしまうのです。
人間が史上初めて行った殺人の物語として有名ですね。

大洪水から生き残るノアの箱船の物語

アダムとエバの子孫は、地上にあふれかえるほど増加します。
それとともに、世は乱れ、殺人や犯罪が起こるようになります。
神は人間の悪行を怒り、地上のすべてを根絶やしにすることを決心します。
ただし、一人の人間をのぞいて・・・。アダムから数えて10代目の子孫にあたるノアです。
神は大洪水を起こすことを予言し、ノアに箱船を作るように命じます。
ノアは周囲に笑われても、神の言葉を信じ、箱船を完成させ、地上のあらゆる生き物をひとつがいずつ乗せました。
すると、予言通り、大洪水が起こり、箱舟に乗ったものたち以外は溺れて死に絶えてしまいます。
生き残ったノアの子孫は、増え続けます。

物語は続く・・・

とりあえず、最初の部分だけを駆け足で紹介しましたが、物語はさらに第2章「神に愛された男、アブラハム」、第3章「約束の地へ!モーセとヨシュア」、第4章「民を導く者たちの功罪」、第5章「王朝を築いた、ダビデとソロモン」、第6章「滅亡、そして再生へ」と、続いていきます。

『これならわかる! 旧約聖書』では、物語を丁寧に紹介し、加えて、章ごとにアニメや映画に登場する人や用語の解説もついています。
フムフム、なるほどと読み進むうち、今まで観た映画やアニメの映像が浮かび、楽しい思いをするでしょう。
『旧約聖書』は壮大な物語であり、内容も難しいものではありますが、知識を得ることによって、世界が広がります。
それは決して大昔の人の形骸化した物語ではありません。
むしろ、今日を生きる私たちに楽しみと慰めを与えてくれるものだと、私は思います。
大好きなアニメや映画をより深く理解するためにも、『これならわかる! 旧約聖書』を読んでみてはいかがでしょう?
そこにはきっと驚きの世界が広がっていることでしょう。

(文・三浦暁子)

 

 

 

 

これならわかる! 『旧約聖書』

監修:月本昭男
出版社:学研プラス
文体や人物名がネックとなり読むのを挫折しやすい旧約聖書の内容を、マンガや写真を使った記事ページでわかりやすく見せる。リリス、生命の樹、死海文書、契約の箱といった、アニメや映画などに登場する聖書に関連した用語も解説。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事