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ニコンが最初に発売したデジタル一眼レフカメラ、知ってる?

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2017年、大手カメラメーカーであるニコンは100周年を迎えた。

ニコンといえばカメラというイメージが強いが、その始まりはカメラではないということをご存じだろうか。

ニコンのカメラ第1号はキヤノンとの共同開発

ニコンの始まりは1917年。
当時は日本光学工業株式会社という会社名でスタート。しかし、この当時はまだカメラの開発は行っていない。双眼鏡や顕微鏡といった光学製品の開発を行っていた。

その後1931年、レンズ開発に成功。ニコン製レンズの名称である「ニッコール」が商標登録されたのは1932年のこととなる。しかし、まだカメラの開発は行われていない。

ニコン初のカメラは、1935年に登場。その名は「ハンザキヤノン」。国産初の35mm版カメラだ。シャッター部およびボディの組み立てはキヤノン(当時は精機光学研究所)、レンズおよびマウント、ファインダーなどの光学系おおび距離計連動機構はニコン(当時は日本光学工業)が、そして、販売は「ハンザ」ブランドを持つ近江写真用品が担当した製品だ。

そして1948年、ニコン初のカメラ「ニコンI型」が登場。会社設立から30年経ち、ニコンのカメラは産声を上げたのだ。

ニコン初のデジタル一眼レフは「D1」じゃなかった!?

カメラの歴史を見てみると、ひとつの大きな転換期がある。それが「デジタルカメラ」の登場だ。

もはやデジタルカメラは当たり前の存在となっている。今ではフィルムで撮影している人を探すほうが難しいかもしれない。

もちろん、ニコンもデジタルカメラは多数発売。プロも多数使用している。プロ向けだけではなく、ファミリー層向けの機種もあることから、ニコン製のデジタル一眼レフカメラを所有しているという人も多いだろう。

では、ニコンが初めて発売したデジタル一眼レフカメラの機種名はわかるだろうか?

ちょっとカメラに詳しい人ならば、1999年発売の「ニコンD1」と答えることだろう。筆者もそう答える。しかし、実はその前に発売されていたニコンのデジタル一眼レフがあるのだ。

ニコン コンプリートファイル』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)にその答えが載っていた。

ニコン初のデジタル一眼レフは、1995年に発売されたニコン「E2/E2S」(E2Sは連写対応モデル)。縮小光学系を用い、センサーは2/3型ながら、35ミリ判用のレンズがそのままの画角で使用できた。

(『ニコン コンプリートファイル』より引用)

D1発売の4年前に、すでにニコンはデジタル一眼レフを発売していたのだ。

ちなみにこのE2は、富士フイルムとの共同開発。有効画素数は130万画素で、価格は110万円。この後も後継機種が発売されており、D1の発売へとつながっている。

形を見ると、現在のデジタル一眼レフとは違い無骨なもの。カメラと言うよりは工業製品といった趣がある。主に報道関係や広告撮影などで使われていたようだ。

古いデジタルカメラでの撮影も楽しいかも

筆者自身、ニコンのデジタル一眼レフを愛用しているためか、どうしてもDシリーズがニコンのデジタル一眼レフの系譜だと思い込んでいた。

しかし、実はその前にEシリーズがあったのだ。そして、そのEシリーズがなければ、現在のDシリーズは存在しなかったとも言える。

今となってはもう難しいかもしれないが、機会があったらニコンEシリーズを使ってみたい。いったいどんな写真が撮れたのだろうか。

多分、今のデジカメやスマホよりも画質はよくないことだろう。だが、デジタルカメラの黎明期に生まれたカメラが吐き出すその絵は、当時のデジタルカメラの最先端だったはず。

画質の善し悪しだけで語られることが多いデジタルカメラだが、それだけではない楽しみ方もある。たまには、古いデジタルカメラでスナップ撮影というのも、おもしろいだろう。

(文:三浦一紀)

ニコン コンプリートファイル

著者:CAPA編集部(編)
出版社:学研プラス
ついに100周年を迎えたニコンのこれまでの歴史を凝縮させた一冊。Fシリーズを筆頭とした過去の名機はもちろんのこと、当時の関係者によるカメラ開発秘話やこれまで陽の目を見ることのなかった試作機の写真など貴重な資料が満載です。

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