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タダより高い物はない?広告は善か悪か。

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「ママ、Eテレの番組ってCMがないねー。なんで?」

6歳の長男からこんな質問を受けた。
お!いい質問ですね!などと感心しながら、民放とNHKの仕組みの違いをざっくりと説明。
「そういえば、YouTubeを見るときも、CMが出てくるのとすぐに見られるのがあるよね」と話は続いた。子どもながらにも、CMに興味を持つものなのだな。

それくらい、私たちの毎日の中で、広告は欠かせない存在となっている。朝から晩まで、何かしらの広告に触れていると言っても過言ではない。とりわけ、インターネットを使った広告は、ここ数年で遙かなる進化を遂げている。

 悪質な手法の広告に辟易しています。

私自身、かつて広告関連の仕事をしていたのだが、あの頃はまだインターネット広告は過渡期だった。「動画でアップするには費用がかかりすぎるから、静止画を並べて漫画仕立てにしよう」とか、「企業とコラボしたキャラクターのイラストをダウンロードなんてできないかなー。そんなシステム作れる?」とか。そんなレベルの話だったのが、今や凝りに凝った広告がサイト内に並ぶ。もちろん、とっても優れた内容の広告や、消費者の心をぐっと掴むような広告はある。けれどもなかには、いかにクリックさせるかだけを突き詰めたようなものも多い。

スマホで閲覧していると、それは顕著だ。
記事内を勝手に動く広告枠。次のページに進むボタンとかなり似ている、他サイトへのリンクボタン。どう避けようとしても指が触れてしまい、結果広告先のサイトに繋がってしまう。

チッと舌打ち。この広告鬱陶しいんだけど!
おまけに、タイトルに惹かれて思わず読み始めたものの、オチもなく、なんじゃこりゃ!という記事も。
結局、クリックさせて広告サイトに誘導をはかるためだけに書かれた記事だったのだと気づき、イライラしながらサイトを閉じることも少なくない。このようなクリック率を上げるためだけの広告って、その広告主の信用度が下がるし、扱っている媒体自体のイメージも悪くなるのになぁ。

広告は必要だ。でも、なぜか憎んでしまうこともある。

そんな、真っ向から商品力で勝負していない手段で出てこられると、私のような天邪鬼は「その手には引っかからないぞ!」と意固地になる。検索結果で上位にあがってくるサイトは「広告」と表示されていたらスルー。サイト内に巧妙に組み込まれたスポンサーサイトには、絶対アクセスしない(もちろん、どうしても気になるものだったらクリックするが)。消費者だって目が肥えてきてるのだから、同じような人も多いのではないか。

と、こんなことを書くと、いかにも広告が悪のように思われるかもしれないが、それは違う。

広告がなければ、好きなテレビ番組(NHK以外)を見ることも、検索サイトを使うことも、呟くことも、近況をアップすることも、無料ではできなくなる。それに、自分にとって必要な商品を知るため、毎日をより快適にするために、さまざまな広告によって企業や商品を知ることは、とっても有意義なことだ。メルマガで気になる商品のセールを知り、お得な価格で手に入れることができるのも、メール広告のおかげ。意味のある広告や面白い!と思える広告は、この世にたくさん存在する。だからこそ、イメージが悪くなるだけの広告の手法は、もうおしまいにしてほしい。

信用こそが、広告を成功させる最大のポイント

最近読んだキングコングの西野亮廣氏の著書『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』(西野亮廣・著/幻冬舎・刊)には、こんなことが書かれていた。

「広告を作る時は、自分の手から離れても尚、『広告の連鎖』が自然発生する基盤を作ることが大切」であり、「現代の宣伝力は、信用力。信用が担保されない広告に、広告効果などない」

まさに、だ。信用を数値化したものがお金であり、信用なき物は売れない。たとえ誤ってクリックされまくったとしても、この世の中は信用で成り立っているのだ。

ちなみに、インターネット広告の細かな説明や歴史は、『インターネット広告のひみつ』(鳥飼規世・漫画、オフィス・イディオム・構成/学研プラス・刊)にわかりやすく書かれており、大人でも勉強になるのおすすめである。冒頭の息子からの質問には、この本を読んでいたからうまく答えることができた。各ページに豆知識が書かれていて、これもなかなか面白い。「www」が「world(世界)・wide(広がる)・web(クモの巣)」の略語だったとは、恥ずかしながら初耳だった。
なにより、「ひみつシリーズ」はダウンロード無料だ。
タダより高いものはないが、広告のおかげでコンテンツを楽しむことができるのだから、やはり広告は善だ。上手に付き合っていきたい。

(文・水谷 花楓)

インターネット広告のひみつ

漫画:鳥飼規世/構成:オフィス・イディオム
出版社:学研プラス
パソコンやタブレットなどでインターネットをつかうと、かならず目にするインターネット広告。実は、インターネットが無料でいろいろな情報を手に入れられるのは、インターネット広告のおかげなんだ。この本を読めば、その種類やしくみについてよくわかるよ!

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