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「空腸」を知っていますか? 人体の仕組みをマンガで学ぶ

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おなじ人体構造のはずなのに、特定の病気を患う人とそうでない人がいます。
たとえば、便秘で苦しむ人がいるように。

わたしは、3日に1度しか大便が出ません。
しかも、全部出しきるまえに便意が終わってしまいます。つらいです。

残便感でお尻がムズムズするときには、「誰か、カラダの中に入って残りの大便を押し出してくれよ!」と叫びたくなります。

人体迷宮を調査せよ!

『ミクロの決死圏』という映画をご存じでしょうか?
手術がむずかしい脳内疾患を治療するために、マイクロサイズに縮小した医療チーム(ミニチュア機動部隊)が、患者の体内へ潜入するというSFアドベンチャーです。

あの技術を実用化できれば、わたしの腸内に残った大便を押し出せるのに……と妄想することがあります。

人体迷宮を調査せよ! 食べ物のゆくえ編』(きむらひろき・漫画、讃岐美智義・監修/学研プラス・刊)は、まさに『ミクロの決死圏』のような学習マンガです。
ミクロ化した小学生が、担任教師の体内に迷い込んでしまった困難を乗り越えながら、人体における消化から排便までのメカニズムを学びます。

食道の長さは約25センチメートル

食道は筋肉でできた管。
直径約2cm、長さは約25cm。
食べ物が通らないときはぺしゃんこで、穴もつぶれている。

(『人体迷宮を調査せよ! 食べ物のゆくえ編』から引用)

わたしは「食道」のことを、まっすぐな空洞が胃へつながっているような「トンネル構造」だと思いこんでいました。
でも実際は、筋肉に囲まれている伸縮自在の空間です。食べ物を感知すると、筋肉が膨らんだり縮んだりして、胃へ送りこむ動きをします。蠕動(ぜんどう)運動です。

栄養補助サプリメントや頭痛薬を服用するとき、錠剤を飲みこんだあと、ノドの途中に引っ掛かっているような感覚がしませんか?
そんなとき、わたしは必要以上に水をガブガブと飲んでしまいます。
今度からは、錠剤を適量の水で飲み込んだあとには、食道の蠕動運動に任せてみようと思いました。

油っこいものは胃に長くとどまる

例えば、油分の多いものを食べると、それをセンサーで検知した胃が、「十二指腸で消化しやすいよう、ていねいに細かくくだこう」と判断し、くだいて胃液と混ぜることをくり返す。その結果、食べ物が胃に長くとどまり、しばらくおなかがすかないのだ。

(『人体迷宮を調査せよ! 食べ物のゆくえ編』から引用)

油分が多いほど「腹持ちが良い」ということです。
わたしはミスタードーナツによく行きます。脂肪分たっぷりの「オールドファッションハニー」と「ホットカフェオレ」の組み合わせを食したあとは、たしかに満腹感が長続きします。

食べ物を消化するといえば、たいていは「胃」を思い浮かべます。
しかし、胃だけでは消化しきれないものがあります。それが油分(脂肪分)であり、十二指腸で分解がおこなわれるのです。

「十二指腸」と「空腸」について

十二指腸では、食べ物にふくまれている脂肪を体に吸収しやすいように小さくする「たんじゅう」や、脂肪を消化する「すい液」などの消化液が食べ物に加えられ、十二指腸に続く空腸で栄養を吸収できるようにする。

(『人体迷宮を調査せよ! 食べ物のゆくえ編』から引用)

十二指腸は、胃の消化物にさらに他の消化液を加えて分解するところです。
そのあと「空腸(くうちょう)」に続きますが……。

「空腸」は、わたしにとっては見慣れない・聞き慣れない臓器名でした。
『人体迷宮を調査せよ! 食べ物のゆくえ編』の解説によれば、空腸は「小腸の一部」であり、「糖質、たんぱく質、脂肪など、体に必要な三大栄養素を吸収する」働きがある器官です。

胃でドロドロになった消化物は「十二指腸」→「空腸」→「回腸」の順に送られるようです。これら3つの腸をあわせて「小腸」と総称します。

生まれて死ぬまで5トンの大便

小腸を経て、大腸では腸内細菌による分解がおこなわれます。ここでも微量のビタミンやエネルギーを取り出しているそうです。
さらに水分吸収がおこなわれたあと、消化や分解ができなかったカスと合わさって、ついに「うんち」が形成されます。直腸を通過して、肛門から排出されるのです。

人間は一生の間にどれくらいのうんちを出すか?
1回200gを1日に一度、80才まで生きるとすると、5.8tという計算になる。

(『人体迷宮を調査せよ! 食べ物のゆくえ編』から引用)

便秘の人間とって、排便は苦しみです。
これから死ぬまでのあいだに数トン相当の苦しみを味わうことを考えると、本当につらいです。

しかし、よく考えてみれば、好きなものを食べることができて、それが栄養になって、遅ればせながらも排出しているならば──それで満足すべきなのかもしれません。
いまのところ大きな病気をすることもなく、わたしは健康体として毎日をすごしています。体内の消化器官が頑張ってくれているからです。

うんこ! おしっこ! 元気な子!
消化器のおかげで、わたしは今日も元気に生きています。本当にありがたいことです。

(文:忌川タツヤ)

人体迷宮を調査せよ! 食べ物のゆくえ編

著者:きむらひろき(漫画)、讃岐美智義(監修)
出版社:学研プラス
いつもスポーツ学年トップのケン。でもある日サラ先生にスポーツ対決でこてんぱんにされてしまった!突然現れたふしぎ生物コロナと一緒に,サラの強さのひみつを探ろうとするが…。楽しいまんがを読みながら,人体にくわしくなれる! オールカラー

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