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ドラマ『TRICK』恋愛考察。上田が奈緒子を好きなことは全部まるっとお見通しだ!

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結論から申しますと、上田次郎は山田奈緒子のことを愛しています。

上田と山田は、テレビドラマシリーズ『TRICK』の登場人物です。
ふたりがお互いのことを憎からず想っているのは、『TRICK』のテレビ版や劇場版を観た人ならばご存じでしょう。

あのふたりは素直になれないだけで、ほとんど「両想い」みたいなものです。
わたしが観察したところによる「両想いの比率」は、上田次郎:7に対して山田奈緒子:3という印象です。

次郎のほうが奈緒子にベタ惚れなのです。
それを裏付けるエビデンス(証拠)があるので、紹介します。

上田教授の最新刊で明かされていること

仲間由紀恵さんが演じているのは、自称・美人天才マジシャンの山田奈緒子(やまだ・なおこ)です。
阿部寛さんが演じているのは、日本科学技術大学教授にして超常現象解明の第一人者である上田次郎(うえだ・じろう)です。
ふたりは、ケンカしながらも協力しあって、ニセ超能力者やインチキ霊能力者が関わる難事件を解決してきました。

ところで、日本科学技術大学の教授である上田次郎は、これまでに何冊も著書を出版しています。
代表作『どんと来い、超常現象』は、当初は「科技大出版」から少部数印刷されていたものですが、一部で好評を得たことにより、学研からも書籍が発売されています。
ちなみに学研は『月刊ムー』の版元です。

最新作は『日本科学技術大学教授 上田次郎の人生の勝利者たち』(上田次郎・著/学研プラス・刊)です。
本書は、天才物理学者にして超常現象解明の第一人者である上田教授の自伝的エッセイ集なのですが、一読して驚きました。

その内容が、山田奈緒子への遠回しなラブレターだったからです。
手間のかかることを……!

「次郎イズム」とは何か?

ちなみに上田教授は、山田奈緒子のことを「とにかく知性や品性の欠片もないどうしようもない女で、私が社会奉仕の精神から仕方なく使ってやっている人間」と評しています。ボロクソです。
それなのに、なぜ、いつも行動を共にしているのでしょうか?

あらゆることを知りすぎて、学ぶことがほとんどなくなってしまった私が、母之泉・霧島澄子との対決で唯一学んだことは、
(中略)
私の足を引っ張る助手と行動を共にすることで、自らに大きなハンデを課す。そうすればベストを尽くすことができるということでした。

(『日本科学技術大学教授 上田次郎の人生の勝利者たち』から引用)

上田教授が言及している「母之泉・霧島澄子」とは、テレビドラマ『TRICKシーズン1』のファーストエピソードです。初回放送日は2000年7月でした。
事件と放送日が同一であるとするならば、上田教授が山田奈緒子と出会ったのは「西暦2000年」ということになります。

次郎と奈緒子の大冒険は、2014年に放映された『トリック劇場版 ラストステージ』や『TRICK 新作スペシャル3』まで確認できています。
つまり、上田教授は14年ものあいだ、足手まといの助手というハンデを背負いながらも、数々の難事件を解決に導いてきたわけです。これこそが「次郎イズム」です。さすが天才。恐れ入りました。

ところで、上田教授はノーベル賞級の天才物理学者であるにもかかわらず、博愛精神に満ちており、とても謙虚な人物としても知られています。

なぜなら、超常現象解明のためのフィールドワーク旅行へ出かけるときには、わざわざ助手である山田奈緒子のアパートまで迎えに行くからです。
そのほかにも、未知の超常現象を観測したときには、けっして自分ひとりだけで判断をせずに、まずはじめに助手である奈緒子の見解に耳を傾けようとします。

日本科学技術大学教授・上田次郎という人物は、すぐれた知性の持ち主でありながら独善に陥ることがないのです。

遠回しのプロポーズ宣言

私は、世界一優秀な遺伝子をこの世に残すという使命を帯びた人間である。
(中略)
思えば今まで、あまりに重大な責任を一人で背負い込み、慎重に慎重を重ねすぎた結果、一人のパートナーも選べずにきてしまった。

(『日本科学技術大学教授 上田次郎の人生の勝利者たち』から引用)

上田教授は「優秀な遺伝子に優秀な遺伝子を掛け合わただけでは不十分」だと述べています。
そして、人類のさらなる発展に寄与するためには「突発的な変異によって高次の生命体を誕生させる必要がある」という結論に達しています。

私にとって突発的な変異とは何か。
それは、私とは相容れない、正反対ともいえる遺伝子の持ち主と深い交流を持つことなのではないだろうか。
そうした変異が細胞をより活性化させ、遺伝子を進化の未来へと導くはずである。

(『日本科学技術大学教授 上田次郎の人生の勝利者たち』から引用)

もう、おわかりだと思います。
上田教授が言及している「正反対ともいえる遺伝子の持ち主」とは、「無能な助手」すなわち山田奈緒子のことです。

そして、遠回しなプロポースのくだりは「純粋に研究の対象としてその生物を私のそばに置き、観察してやるのも一興かも知れない」という熱いラブコールによって締めくくられています。

どこまでも、手間のかかることを……!

しかしながら、この熱烈なメッセージが山田奈緒子の心に届くことことはないでしょう。
なぜなら、上田教授から献本されたとしても──山田奈緒子という人物は、ろくに中身を読まずに古本屋で換金しようとすることが予想できるからです(笑)。

いずれにせよ、ふたりはお似合いのカップルだと思うので、いつか幸せになってほしいと思います。

(文:忌川タツヤ)

日本科学技術大学教授 上田次郎の人生の勝利者たち

著者:上田次郎
出版社:学研プラス
シリーズ完結編「トリック劇場版 ラストステージ」公開に先駆け、おなじみ上田次郎教授の最新著作が堂々刊行! 科学の申し子・上田次郎がいかにエセ霊能力者たちとの闘いに勝利し、比類なき人生の勝利者となりえたのか? 次郎イズムの全てを明かす!

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