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PDCAサイクルで「目的」と「目標」のちがいを正しく理解する

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PDCAサイクルとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)を繰り返すことによる改善手法です。

PDCAサイクルを業務に導入してみたものの、いまいち成果を上げられなかった企業は多いようです。
それは、PDCAサイクルの本質を理解できていなかったせいかもしれません。

ベストセラーになった『これだけ! PDCA』(川原慎也・著/すばる舎・刊)は、丸ごと1章を使って「なぜPDCAが回らないのか?」を解説しています。

失敗するのは「P(計画)」が作れていないから

コンサルタントである著者いわく、PDCAサイクルが失敗するのは「計画のダメさ」にあるそうです。

PDCAにおける「計画」とは、目標を達成するために、「何を」「誰が」「いつまでに」「どうやって」実行するのか、が見えていなければなりません。

一方、「計画らしきもの」には、「何を」と「いつまでに」はあっても、「誰が」と「どうやって」がほとんど明らかになっていないのです。

(『これだけ! PDCA』から引用)

「前年比売上アップを目指して、みんなでガンバロー!」というのは計画ではありません。
「みんな」ではなく、特定のリーダーとメンバーに権限を与えて、責任の所在をはっきりさせるべきです。

「どうやって」は、具体的な期限からさかのぼって導き出された実現可能な数値をもとに考えるべきです。
たとえば、失敗するP(計画)というのは、いきなり「標高8000mのエベレストにのぼるぞ!」と呼びかけているような事例が多いです。

成功しやすいP(計画)というのは、最終的にはエベレスト登頂を目指していたとしても、まずは「標高600mぐらいの高尾山ハイキングコース」を踏破するスケジュールを組みます。

「目標」と「目的」のちがい

計画は、目標を達成するために定めるもの。
目標は、目的を達成するために定めるもの。

PDCAサイクルにおいて「目標」と「目的」のちがいを理解することは大切です。

なぜ、なでしこたちは頑張れるのか

サッカー女子日本代表のなでしこジャパンが、2011年のワールドカップで金メダルを獲得したのを覚えているでしょうか?
(中略)
インタビューのコメントを聞いていても度々出てくるのですが、彼女たちの目的は「日本の女子サッカーをメジャーなスポーツにすること」であり、本気でそこに向かっていることが言葉の端々から感じられます。

(『これだけ! PDCA』から引用)

目的とは「ゴール」であり、たどりつくために目標(ルート)を定めます。
計画とは、目標(ルート)に向かうための日程や方法を定めることです。

なでしこジャパンの場合、日本の女子サッカーをメジャーなスポーツにするという「目的」のために、ワールドカップ金メダルやロンドン五輪出場を「目標」に掲げて、それを達成してきたわけです。

あきらめずに続ければうまくいく

どれだけ失敗したとしても、PDCAサイクルにおける「目的」が消えることはありません。
あきらめずに、何度も「計画」を立て直してチャレンジすれば、少しずつ「目的」に近づいて行けます。

PDCAサイクルは、あきらめずに続けなければ意味がありません。
しかし、人間というのは「すぐに成果が見えないとやめてしまう」ものです。

『これだけ! PDCA』の著者は、PDCAサイクルと同じくらい「5S」を推奨しています。
5つのS(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を職場で徹底することによって、仕事に対する心構えが変わって、業務が改善するといわれている手法です。

コンサルタントでもある著者の川原慎也さんは、担当した企業にかならず「5Sを徹底すると絶対儲かるからやったほうが良いですよ」と提案するそうです。
なぜなら、川原さんの経験上では「5Sを徹底している企業は強い」からです。売上高1兆円企業である日本電産がその代表例です。

組織において、PDCAサイクルや5Sのような新たな手法が定着するまでには「短くて半年、長くて1年ぐらい」が必要です。
競争に勝つためには、コツコツと地道にやり続けるしかないようです。

(文:忌川タツヤ)

これだけ! PDCA

著者:川原慎也
出版社:すばる舎
「PDCAサイクルを回せばうまくいく」これまで仕事をする中で、何度か耳にしたことがある言葉だと思います。計画を立てて、実行して、振り返って、改善する。この繰り返しがPDCAサイクルです。一見するととても当たり前のように感じるのですが、なかなか実行できなくて結果が出ず、悩んでいるリーダーの方はとても多いでしょう。本書では、PDCAの実行を妨げる原因について徹底的に解説しており、目標を完遂するためのリアルに役立つコツが満載です。ぜひ、PDCAをマスターして、今までよりワンランク上の成果を手にしてください!

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