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自炊生活は「落胆」と「喜び」の繰り返しです

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わたしは、独身貴族ならぬ独身庶民です。
自宅でひとり、米を炊き続けること、もうすぐ20年目になります。

最近では、必要最低限の煮炊きしかやっていません。
米を炊く。麺をゆでる。肉や野菜をフライパンで調理する。これだけ。

ハンバーグや肉じゃがを自家製していたのは若いときだけでした。
おいしいものを作ろうとするほど、自炊のハードルは上がるからです。

自炊のメリット・デメリット

「自炊」という言葉にはポジティブな印象があります。

金銭感覚がしっかりしている
→外食やコンビニ弁当に比べて割安に作ることができる。
心身ともに健康である
→食品添加物の摂取量が少ない。手作りは栄養価が高い。
結婚相手として頼りになりそう
→料理をする習慣があれば掃除や洗濯もできるはず。

メリットがあればデメリットもあります。
自炊のデメリットは「めんどくさい」ことです。
おいしそうな献立であるほど、必要な食材や作業が増えるからです。

自炊初心者と料理レシピ本

自炊生活にはレシピ本が欠かせません。
しかしながら、レシピ本こそが自炊初心者に立ちはだかるハードルのひとつなのです。

はじめてでもおいしい!まいにちの和食』(フーズ編集部・編/学研プラス・刊)を参考に、「自炊生活において越えなければならないハードルあるある」を挙げていきます。

本書には、人気定番メニューである「肉じゃが」のレシピが掲載されています。
じつは「肉じゃが」こそが、まさに「自炊ハードルあるある」を体現している料理なのです。

レシピに書いてある調味料がない

肉じゃが

●材料(2人分)
牛こま切れ肉…200g
じゃがいも…2個(280g)
玉ねぎ…1/2個
サラダ油…小さじ2

水…カップ1
しょうゆ…大さじ3
酒、砂糖…各大さじ2
みりん…大さじ1

青のり…少量

(『はじめてでもおいしい!まいにちの和食』から引用)

自炊初心者を悩ませるのは「みりん」「酒」の表記です。
なぜなら、料理をする習慣がなかった人の自宅には、みりんや料理酒は置いてないからです。

人によっては「いろいろな調味料を用意するのが面倒くさい。自炊するのはやめよう」という発想になります。
しかし、自炊生活を楽しみたければ、「みりん」と「日本酒」は買ったほうがいいです。安い「みりん風調味料」でもOKです。

レシピ本のとおりに作れば大丈夫!

調味料を測るための「大さじ」「小さじ」の表記は、自炊初心者を困惑させます。
たいていの人は、適当な分量で作ってしまいます。
すると、ビミョーな味のものが出来上がることがあります。

自炊初心者はレシピ本のことを信じるべきです。
『はじめてでもおいしい!まいにちの和食』は親切なレシピ本なので、初心者向けの記載があります。

カップ1 = 200ml、
大さじ1 = 15ml、
小さじ1 = 5ml。
米1合 = 180mlです。

(『はじめてでもおいしい!まいにちの和食』から引用)

わたしは、便利グッズの「計量カップ」を愛用しています。
10ml(ミリリットル)刻みの目盛りが付いた「プラスチック製の透明な円筒型カップ(50ml)」です。
ミリリットル目盛りだけでなく、「大さじ1~3」の目盛り、「小さじ1~6」の目盛りも付いているので、計量スプーンは不要です。

最寄りの100円ショップで探してみてください。

必要な調理器具がない

1. じゃがいもは皮をむいて4つ割りにし、水にさらし、水けをとる。
(中略)
6. オーブンシートで作った落しぶたをする
→落としぶたをすると、煮汁が上面にもまんべんなくいきわたる。

7. 途中、出てきたアクをとり、落としぶたをしてさらに煮る。

(『はじめてでもおいしい!まいにちの和食』から引用)

煮物には「落としぶた」が欠かせません。食材全体に味をなじませるためです。

レシピにも説明があるとおり、落としぶたはオーブンシートでも代用できます。
本書『はじめてでもおいしい!まいにちの和食』には、オーブンシートをハサミで加工する「落としぶたの作りかた」の手順写真がオールカラーで掲載されています。

今回紹介しているレシピ本は、新妻はもちろんのこと、自炊初心者にとっても参考になります。
オールカラーの調理写真と親切な手順書きが掲載されているからです。

たとえば「さばのみそ煮」や「かれいの煮つけ」などの、初心者が尻込みするような料理も、手順写真があるので作りやすいと思います。

料理レシピあるある

普段は使わないような調味料がレシピに含まれていると、一気にハードルが上がります。
・「赤みそ」と書いてあるが、自宅には「合わせ味噌」しかない。
・「オイスターソース」と書いてあるが「ウスターソース」しかない。
・「粉山椒」と書いてあるが「一味・七味唐辛子」しかない。
etc……

ひさしぶりに「ホワイトシチュー」を作ろうと思って、肉と野菜と固形ルウは買ってきたのに牛乳を買い忘れると……心が折れそうになります。

自炊とは、落胆と喜びを繰り返すおこないです。
人生と同じく「一進一退の歩み」であり、まさに一生をかけて極めるに値する「道」だと思います。

(文:忌川タツヤ)

はじめてでもおいしい!まいにちの和食

著者:フーズ編集部(編)
出版社:学研プラス
白いごはんにみそ汁、旬の食材を使った煮ものや焼きもの。毎日食べても食べ飽きないのはそんな和食だ。まずは覚えたい定番おかずや、献立の考え方、毎日役立つアイディアおかずなど、今日スグに使えるレシピを満載。調理の基本もしっかり解説する。

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