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子どもの「個性」を伸ばす方法

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「あなたの特技は何ですか?」
こう尋ねられて、即答できる人ってどのくらいいるのだろうか?

私自身、答えに窮する。
昔から、いろいろなことを”まあまあ”できる子どもだった。
何をやっても、それなりにうまくいく。でも、「コレが得意です!」というものがない。だから、スポーツ選手とか、何かで表彰された人とか、大きな声で「◯◯なら誰にも負けません!」と言えるものを持つ人が、心底羨ましかった。

加えて言うと、「趣味は何ですか?」という質問にも、コレといった答えが見当たらない。
今までにいろいろチャレンジしてきたが、どれも広く浅くで終わっている。「今日は1日好きなことをやってもいいですよ!」と言われても、つい子どものことや仕事のことを考えてしまって、「ラッキー♡じゃあ、◯◯を一日中やっちゃおう!」というものがないのだ。こう書いていて、改めてつまらない人間だなぁと思ってしまう。

わが子の得意なことってなんだろう?

だからこそ、自分の子どもには、何かひとつでも「コレ!」というものを持ってほしい。

イチロー選手の父・鈴木宣之さんはあるインタビューの中で、「3歳の時に、はじめておもちゃのバットとボールを持たせたら、その日から寝る時も離さなくなったほど、野球好きな子どもでした」と幼き日のイチロー選手を振り返り、さらにこう述べている。「子どもが夢を見つける最初のきっかけは、親が与えるものだと思っています。もし一朗がサッカーをやりたいと言っていたら、私も一緒にボールを蹴っていたでしょう。」(『子ども応援便り』インタビューより引用)

やはり、親や周囲の人々が、子どもの秘めたる才能や能力に気づいて、育ててあげることが大切なのだろうか。

うちの息子は、絵がうまいほうだと思う。幼稚園の先生にも、「迷いなく、スイスイと描いていくんですよ!」とよく誉められた。であるならば、もっと絵を描く機会を増やしたほうがいい? 絵画教室があったら、通わせるべき?

ただ、当の本人は「絵を描くのは好きじゃない」のだそう。
周りが才能アリと思っても、本人がその気でなければ、その才能は開花しないのかもしれない。サッカーも向いていそうな気がするが、いかんせん本人がやる気にならないと意味がない。この春、息子は小学生になった。本気で突き詰めるには、そろそろ何かを始めなきゃいけないんじゃない? なんだかちょっと焦ってきた。

誰にでもある「ひとつぼし」

そんなとき、『いつでも会える』で有名な菊田まりこさんの絵本を読む機会があった。タイトルは『ひとつぼし』(学研プラス・刊)

誰でもキラリと光るひとつぼし(個性)を持っています。みんな違うひとつぼし。光り出すときもさまざま。臆病で引っ込み思案なソラくんのひとつぼしは、なかなか光り出しません。ある日、夢中で積み木をしていたソラくん。ついにひとつぼしが光る!と思ったそのとき、暴れん坊のゲンくんが積み木を壊してしまって……。ソラくんのひとつぼしは、光るのでしょうか? というお話。

どんな子どもにもキラリと光る個性があって、その存在に本人は気づいていないかもしれないし、なかなか光り出さないかもしれないけれど、でも、きっといつか輝くそのときがくる。だから、決して焦らないで、あたたかく見守ってあげることが大切なんだよ。あなた自身にも、ひとつぼしは必ずあるんだよ。もっと自信を持っていいんだよ。そんなふうにエールを贈ってくれた気がした。

些細なことでも、たくさんほめよう!

よくよく考えてみると、私は小さな頃から文章を書くことが好きだった。
現在のライターの仕事を始めたのは3年ほど前、30代も半ばにさしかかってから。だが、思い返せばいつも、私が書いた作文や手紙、ブログを見て、事あるごとにほめてくれたのは両親だった。私が書く文章をたくさんたくさんほめてくれたからこそ、だんだんと自信が持てたのだ。そして、いつかは文章を書く仕事がしたいと思いつつ、紆余曲折、さまざまな職業を経験してきたわけだが、広く浅くいろいろなことに手を広げてきたからこそ、多ジャンルの記事を書くことができている。遅咲きだっていい。無駄なことは一つもないのだ。私のひとつぼしは両親が認め続けてくれたおかげで、ようやく、つい最近光り出したのかもしれない。

今はまだ、わが子のひとつぼしが何かは正直わからない。けれど、すごいなと感じたこと、気づいたことは思いっきりほめてあげよう。それがいつしか本人の自信になり、光り輝く個性になるのではないだろうか。

(文・水谷 花楓)

ひとつぼし

著者:菊田まりこ
出版社:学研プラス
子どもにとって得意なものや、好きなもの、性格など個性はさまざま。どの子もキラリと光るひとつ星を誰でも持っています。まだ自分が持っているひとつ星に気が付いていない子もいるかもしれないけど、いつかきっとその星が光る時がくるはず。

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