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【年金&介護】知っておきたい老後の損益分岐点

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老後の不安といえば「お金」です。
生活費を年金でまかなえたとしても、病気になったり介護が必要になったりすれば、余計にお金がかかります。

老後資金のなかでも、とりわけ介護費用はいくら必要なのでしょうか?

荻原博子のハッピー老後』(荻原博子・著/毎日新聞出版・刊)によれば、1人あたり約500万円だそうです。
あなたは、老後の資金を何歳までに用意するつもりでいますか?

老後の不安=介護費用

実際に介護に直面した経験者に行った生命保険文化センターのアンケートによると、一時的にかかった費用は91万円、月々かかった費用は平均7.7万円、介護に要した期間は4年9ヶ月です。
つまり、トータルすると実際にかかった費用の平均額は約530万円なのです。

(『荻原博子のハッピー老後』から引用)

個人差や今後の社会情勢など、不確実性はありますが……。
ひとつの目安として「500万円/人」は覚えておいて損はない数字です。

ところで、老後資金はいつごろから貯めるべきなのでしょうか。
20代? 30代? 40代?

65歳までに「1500万円」を目指す

50歳から65歳までの15年間で1500万円貯めるなら、年間100万円です。
月にすると8万3333円。住宅ローンが終わって子どもも独立し、妻がパートなどで働けば無理な額ではありません。
積立期間が10年なら年間150万円(毎月12万5000円)、20年ならば年間75万円(毎月6万2500円)です。

(『荻原博子のハッピー老後』から引用)

ご覧のとおり、夫婦で老後に備えるときの試算です。
独身の方は、上記の50%を積み立てることを目標にしてください。

テレビでもおなじみの経済ジャーナリスト・荻原博子さんのプランでは、老後資金の準備は50歳からでも間に合うようです。
49歳までは、老後のことはあまり気にせずに人生を楽しまなければ損だと思います。

老後の損益分岐点

65歳よりあとにもらい始めることを「繰り下げ受給」といい、1ヶ月遅くなるごとに年金額が0.7%ずつ加算されます。
たとえば、70歳からもらい始めると、0.7%×12ヶ月×5年で42%支給額が増えます。
65歳で月10万円の年金の人が70歳でもらい始めると、月14万2000円の支給額になります。

(『荻原博子のハッピー老後』から引用)

年金の繰り下げ(くりさげ)受給では、70歳から受け取ることを選べば「月額10万円→14.2万円」に増額されます。

70歳から受け取れば、65歳から受け取っている人よりも42%も多くもらえます。(2017年現在。生まれ年によって異なります)
しかし、繰り下げ受給を楽しみにしながら69歳で亡くなってしまえば、結果として1円も受け取れずに「数百万円の損」です。

荻原博子さんによれば、65歳から月10万円もらえる人が、繰り下げ(遅く)受給したときの損益分岐点は「82歳」だそうです。

81歳までに死ぬと、65歳からもらい始めたほうがよかったことになり、
82歳以降生きれば、70歳からもらったほうがよかったことになります。

(『荻原博子のハッピー老後』から引用)

早くもらうか? 遅くもらうか?

日本の年金制度には「繰り上げ(くりあげ)受給」もあります。

老齢基礎年金を60歳から受け取ることを選ぶと、1ヶ月早く受け取るごとに年金額が0.5%ずつ減額されます。(2017年現在。生まれ年によって異なります)

つまり、65歳までに「月額10万円→7万円」に減額されていきます。
早く受け取れるかわりに、65歳以降の支給額が30%も減るのです。

荻原博子さんによれば、65歳から月10万円もらえる人が、繰り上げ(早く)受給したときの損益分岐点は「77歳」だそうです。

76歳までに死ぬと、60歳からもらい始めたほうがよかったことになり、
77歳以降生きれば、65歳からもらったほうがよかったことになります。

(『荻原博子のハッピー老後』から引用)

自分の死期はわかりませんが、老後には「損益分岐点」があることは確かです。知っておいて損はありません。

(文:忌川タツヤ)

荻原博子のハッピー老後

著者:荻原博子
出版社:毎日新聞出版
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