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脳をだまして仕事もプライベートもキレッキレでいこう

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この原稿がアップされる時間帯、ワールドベースボールクラシック2017年大会準決勝の侍ジャパン対アメリカ戦は、7回くらいまで進んでるかな。この1戦を取って決勝に進むのはどちらのチームだろうか。

チームとしてのゲン担ぎなの?

その侍ジャパンに関するちょっとした話がネットで盛り上がっている。
2009年大会―決勝の韓国戦の延長10回表、イチローのあのヒットで勝った時―と同じテーマ曲がゲン担ぎとして使われているのではないかという話だ。正確に言うと、使われるのはTBS系の中継だけだ。

この曲は、80年代洋楽ファンならかなりの確率でサビの部分を歌えるはずの『セパレート・ウェイズ』。アメリカのバンド、ジャーニーの1983年の大ヒットだ。侍ジャパンが準決勝で敗れた2013年大会でも使われていたので、ネガティブなイメージが残っていても不思議ではないのだが、なぜか連覇を成し遂げた2009年大会の決勝戦のイメージのほうが強いようだ。

メジャーリーガーのゲン担ぎ

だからと言ってゲン担ぎの意味だけで使うってことはないでしょう。そう思いながら、ゲン担ぎというワードに食いついてさまざま調べてみたら、いくつか面白い話が見つかった。野球つながり、アメリカつながりということで、以下に大リーガーにまつわるものを紹介する。

1982から99年まで3つの球団(レッドソックス→ヤンキース→デビルレイズ)で活躍した好打者ウェイド・ボッグスは、試合前に必ずフライドチキンやローストチキンを食べ、守備練習ではぴったり150本のノックを受け、バッターボックスに入るとまずグラウンドにヘブライ語で“命”という言葉を書くことを忘れなかった。

アスレチックスおよびヤンキースで左の大砲として知られたジェイソン・ジオンビーは、スランプに陥ると口ひげを生やし、ユニホームの下に金色のTバックを履いて試合に出場していた。

ヤンキースで松井秀喜選手のチームメイトだった強打強肩のキャッチャー、ホルヘ・ポサダは、試合前トイレで自分の手におしっこ(!)をかけてからグラウンドに出て、打席ではバッティング用の手袋をしなかった。

暗示とプラシーボ効果

いわゆるゲン担ぎというのは、「これをしていれば必ず勝てる」と思い込むことだ。思い込み、疑わないことを良い結果と関連づけてポジティブな記憶として能動的に刷り込む。これは、心理学でプラシーボ効果と呼ばれるものに似ている。

プラシーボ効果というのは、錠剤に見えるもの――ブドウ糖や乳糖を固めたもの――を“よく効く薬”と言って与えると、それを飲んだ人の自覚症状に改善が見られるという状況を意味する言葉だ。強い暗示と言うこともできるかもしれない。

暗示やプラシーボ効果をわかりやすく説明し、それがもたらすパフォーマンスにまで言及した一冊が『脳を“だます”とすべてがうまく回りだす』(三宅裕之・著/大和書房・刊)だ。

著者の三宅さんは、ここまでいくつか並べてきたキーワードをひとつにまとめ、「脳をだます」という表現を使う。具体的にはどういうことなのか。

“脳をだます”ことは、潜在意識に働きかけ、その力を引き出して使うことにも通じる脳の新しい活用法です。気がつかないうちに、「いつもの、慣れた方法」をおこなっているという慣性の法則や、「言葉の影響を受けやすい」なども、潜在意識の特徴です。
“脳をだます”には、こういった潜在意識の特徴的な動き方を知っておき、その動き方を生かして使いこなすとよいのです。

『脳を“だます”とすべてがうまく回りだす』より引用

自分の脳をだますことが自在にできるようになると、仕事や人間関係の悩みが解消され、改善に向かっていく。

脳力開発でこんなことが起きる

三宅さんによれば、脳をだますということを正確に表現すると、脳の力の引き出し方、脳の力を活用する方法ということになる。これを身につけると、具体的にはどんなことができるようになるのか。

“脳をだます”方法を身に着けると、

・描いた未来に向かう行動がラクにできるようになる
・気持ちを自在にコントロールできるようになる
・自分自身とのコミュニケーションがスムーズにできるようになる
・他者の思いを理解できるようになり、人間関係がラクに、うまくいくようになる

『脳を“だます”とすべてがうまく回りだす』より引用

脳をだますということは、まだ十分に回しきれていない部分をうまく使っていくということなのだ。こういう言い方もなんだが、自分の脳をだます前に、まずは三宅さんの言葉にだまされてみようと思う。

(文:宇佐和通)

脳を“だます”とすべてがうまく回り出す

著者:三宅裕之
出版社:大和書房
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