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脳が喜べば、みるみる成績が上がる!

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脳科学者としておなじみの茂木健一郎さんは、東京大学卒という華々しい経歴の持ち主です。
さぞかし、子どもの頃から秀才だったのかなと思いきや、はじめは学校生活にうまく適応できない、平凡な子どもだったそうです。しかし、小学4年生のとき、あるタイミングをきっかけに、学年でダントツに勉強ができる子になっていたそうです。その方法とは、“脳を喜ばせる”ことです。

脳が喜ぶって、どういうこと?

[図解]脳を活かす勉強法』(茂木健一郎・著/PHP研究所・刊)に、脳が喜ぶメカニズムが解説されています。

人が「やった!」「できた!」と、何かを達成したり、完成させたときに、脳はドーパミンという成分を分泌します。このドーパミンが脳に快感を与え、活性化させる働きをするのだそうです。ドーパミンが2度、3度と分泌されるとクセになり、人はより高いレベルのことに挑戦しようと思い始めます。これこそが、個人の能力が上達していく仕組みなのです。

プロスポーツ選手がどんなに苦しくても練習を続けることができるのも、知らず知らずのうちに、このドーパミンを分泌させる体験を繰り返しているからなのでしょう。達成感の繰り返しこそ、上達のカギ。こうした学習を、茂木さんは“強化学習”という言葉で説明しています。

得意と苦手を分けるのもドーパミン

茂木さんによれば、人が何かをすることを得意とか苦手というふうに感じるのは、ドーパミンの分泌量が影響しているといいます。これは勉強やスポーツに限ったことではなく、あらゆることにも応用できるそうです。

そもそも、勉強が苦手になるのは、「できない」という体験を繰り返してしまっているためです。もちろん脳にとっても嬉しいことではありませんから、ドーパミンは分泌されません。次第に避けるようになり、苦手意識が積み重なっていくうちに、本当に不得意になってしまうのです。

では、苦手な勉強を克服するにはどうすればいいのでしょうか。それは、簡単な問題でもいいので、「できた!」という経験を積み重ねていくこと。何度か繰り返しているうちに「楽しい」と思えたらしめたもの。みるみるうちに勉強が好きになっていくのです。茂木さんが勉強好きになったのも、こうした成功体験を味わったことが大きいそうです。

褒めればやっぱり子どもは伸びる!

では、子どもが勉強を嫌いになる大きな要因はなんでしょうか。茂木さんは、「勉強しなくちゃダメでしょ!」という親や教師の言葉だと、説明しています。勉強ができる子は、親が「すごい!よくやっているね」というふうに、褒めて育てていることが多いようです。叱責や強制は、脳のやる気を削いでしまうのです。

いい学校に入学させるために親が勉強を強制するのも、よくありません。ちなみに、茂木さんはいい学校に入ろうと思って勉強をしていたわけではありません。勉強が楽しくて仕方ないと思っているうちに、いつの間にか東京大学に入学していたのだそうです。自発的に勉強をすることって大切ですね。

部下の脳を喜ばせてあげよう

ふと思いました。これって、子どもに対してだけではなく、大人に対しても同じことがいえるのではないでしょうか。

上司に「なんでこんな簡単な仕事ができないんだ!」と怒鳴られたら、誰だってやる気をなくします。いわゆるブラック企業と呼ばれる会社は、上司が部下に対してパワハラをしたり、理不尽な要求をしている例が目立ちます。これでは、部下の脳が喜ぶわけがありません。そして、結果的に生産性が悪くなってしまうのです。

職場の空気が悪くなっていたら、それは社員の脳が落ち込んでしまっているためかもしれません。こんな時代だからこそ、他人の脳を喜ばせるプロが求められているといえるでしょう。

(文:元城健)

 

[図解]脳を活かす勉強法

著者:茂木健一郎
出版社:PHP研究所
勉強は「大変」「苦しい」「つらい」……、そんなイメージを持っていないだろうか。しかし、それは「勉強のしかた」が間違っているからだ。脳科学者である著者は、自分の脳を喜ばせ、喜びの回路を暴走させれば、勉強することがうれしくなると説く。本書は、「『無理かもしれない……』脳は、そんな難題を乗り越えることが好き」「圧倒的な量に挑戦! 一息つく間を与えず作業をこなしていく」「段取りを長くしない。思い立ったときに、パッと始める」など、脳を喜ばせる方法、集中力が上がる脳の活かし方をイラストや図を交えながら解説。「できない子」だった著者を東大合格に変えたユニークな勉強法が満載なので、資格取得の勉強をしている社会人、子供に勉強を教えている親、試験前の学生に役立つこと間違いなし!

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