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1日3分優しく触れれば、一生分の愛が深まる。

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仕事先の知人と飲みながら将来の夢を語っていたときのこと。
「今の仕事を辞めて、ベビーマッサージの資格をとりたいんだ」と彼女は口にした。
そのとき初めて、私は「ベビーマッサージ」という存在を知った。
赤ちゃんをマッサージする? 大人じゃなくて? そんなこと、必要なの?とまだ独身で子どももいなかった当時の私は、少々疑問に思ったものだ。

あれから10数年。私にも3人子どもができた。そして今ならわかる、ベビーマッサージの大切さが。いや、もっと言えば「触れる」ことの大切さが。

 愛情ホルモン・オキシトシン

「オキシトシン」という脳内で分泌されるホルモンをご存知だろうか?
「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」とも呼ばれていて、多くのメディアでも取り上げられているので、聞いたことがあるという人も多いのではないだろうか。

このオキシトシン、従来までは子宮収縮や母乳分泌だけに関係すると考えられていた。しかし近年では、東邦大学医学部の名誉教授である有田秀穂医師が「オキシトシンが十分に分泌されていると、脳の疲れを癒し、気分を安定させ、人に対する信頼感が増し、心地よい幸福感をもたらしてくれる」と述べているように、ストレス緩和や精神面の安定に大きく作用することがわかってきたようである。そしてオキシトシンは、スキンシップによって分泌が増えることも研究結果によって判明してきている。(参照・「脳の疲れ」がスーッととれる!"癒やしホルモン"オキシトシンの増やし方

触れる育児のススメ

このオキシトシン効果を最大限に利用したものが、ベビーマッサージである。

3分で愛情たっぷり! ベビーマッサージ』(鈴木きよみ・著/学研プラス・刊)によると、ベビーマッサージ=触れる育児は7つの効果を生み出すのだそう。

1.赤ちゃんは安心感が得られ、「自信」につながり情緒が安定した子になる
2.皮ふの刺激が脳の発達を促す
3.内臓機能の成長を助け、丈夫な体に
4.夜泣きが減り、質の高い睡眠に
5.筋肉のバランスをつくり 運動能力を高める
6.肌が丈夫になり、はつらつとした皮ふに
7.ママもリラックスができ、育児ストレスが減

(『3分で愛情たっぷり! ベビーマッサージ』より引用)

特筆すべきは、1と7である。つまり、ベビーマッサージをすることで、赤ちゃんに良い影響を与えるだけでなく、マッサージしている側も精神的に癒され、子育てが楽しくなる、ひいては親としての自覚もアップするという、まさにいいことづくしの行為なのである。

ベビマで運動能力もアップ!

実は、メジャーリーガーのイチロー選手やプロゴルファーの石川遼選手をはじめ、世界的に活躍しているアスリートたちの多くが、幼い頃に両親から足裏マッサージを受けていたといわれている。
特に、足裏の筋肉や足の甲にある胸部の反射区を刺激すると運動神経がアップするとのこと。また、足裏にある感覚神経を刺激して働きかけることで、踏ん張りがききやすくなったりバランスがとりやすくなったりという効果もあるのだそう。

この件に関しては、以前整体の先生に詳しく取材したことがあるのだが、やはり足裏への刺激が体にとても良い影響を与えるのだと教わった。触れることでオキシトシンの分泌を促し、全身を支えている足裏を調整することで背骨の歪みや神経の反射も改善されるのだという。神経が著しく発達する5歳から6歳くらいまでにたくさんの刺激を与えておくと、運動能力のアップが期待できるそうなので、やはり幼い頃からの足裏マッサージ、ベビーマッサージは大切なのだ。

いますぐ始められる!基本のやり方5つ

いざ、ベビーマッサージをしたい!と思っても、オイルがないしやり方もわからない……という人もご安心を。『3分で愛情たっぷり! ベビーマッサージ』で鈴木氏が教えるベビマの基本のやり方はたった5つ。
親指の腹を使って足裏をやさしく「押す」、足の指を軽く握ったまま「引っ張る」、手のひらを密着させて体を「さする」、指の腹で圧を加えたりゆるめたりして「もむ」、手足を握って「関節を動かす」。いずれの場合も、なでるようにやさしく、が大前提である。

「触る」ではなく「触れる」

極論、手順なんてどうでもいい。
裸でなくても、オイルなんて無くても、抱っこしたままでも、どんな状況だっていい。以前、"まぁるい抱っこ"を提唱している育母道代表の辻直美さんの講座に参加したとき、こんな話を聞いた。「赤ちゃんや子どもたちが、生まれた瞬間から"さわられる"ではなく"ふれられる"を感じてもらえたら、認められたひとりの人として、愛情をもってふれてもらいながら人生の一歩を踏み出してもらえたら、自分の存在に自信が持てる。つまりI love Me!になれる。自己肯定感ってこんなところからも生まれるのだ」と。肌を通して、心と心が接触する、それが「触れる」、つまりベビーマッサージなのだ。

ベビーマッサージというと、赤ちゃんの頃だけのものだと思いがちだが、実はそうではない。幼児だって思春期の子どもだって、大人になってからだって、触れるという行為は欠かせない。この記事を読んで「そっか、じゃあ今日からベビマをやらなきゃ!」と思ってくれた人がいたら嬉しいが、あくまで「やらなきゃ!」と構えないでほしい。ノウハウやツールは二の次三の次、まずは赤ちゃんと子どもと、ただくっついてイチャイチャしてみて。そこから、親子の強い絆が生まれるはずだ。

(文・水谷 花楓)

3分で愛情たっぷり! ベビーマッサージ

著者:鈴木きよみ
出版社:学研プラス
毎日3分、育児の中で足裏から全身へとママの手の温かさを伝えるベビーマッサージを紹介。足裏の反射区は大人も赤ちゃんも同じ。その刺激から頭がよくなる、運動神経を発達させる、人に好かれる子に、など可能性を広げていきます。女優・佐藤江梨子さんも推薦

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