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超一流の人間は「ホールインワン」を本心では喜ばない

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ゴルフは、野球やサッカーよりも敷居が高いイメージがあります。

なにも説明を受けていない子どもが、ゴルフ大会のテレビ中継を観たとしても、面白さを理解するのは難しいでしょう。

しかし、面白くて奥が深いスポーツであるからこそ、一流のビジネスパーソンたちは休日返上でゴルフに熱中するのです。

プロゴルファーの名言から学ぶ

全力中年』(藤田寛之・著/朝日新聞出版・刊)は、プロゴルファーの生き方を通じて、「勝つこと」や「成長すること」の本質を学べる1冊です。

本書の著者である藤田寛之さんは、40代にもかかわらず日本の賞金王になったことがあるゴルフ選手です。
生涯獲得賞金は13億円以上。超一流のプロゴルファーです。

まさに「全力中年」である藤田寛之さんは、偉大なプロゴルフ選手たちの名言から学んで、いつも肝に銘じているそうです。

たとえば、ベン・ホーガンという伝説的ゴルフプレイヤーは「ピンそばにつければグッドショットだが、ホールインワンすればそれはただの偶然、事故にすぎない」と言ったそうです。興味ぶかい考えかたです。

ホールインワンは事故?

「ホールインワン」とは、約100~200メートル先にある直径10.8センチのカップ(小さな穴)に、ゴルフボールを、たった1回のショットで入れることです。

ホールインワンは「すごいこと」なのですが、名選手ほど「偶然、事故にすぎない」と見なします。

カップに近い、いわゆる「ベタピン」の状態でも苦い顔をするときがあると、周りの人に指摘されることもある。
それはきっと狙ったエリアを外したケースで、その1ホールだけで終わりならよいが、次のホール、その日の18ホール、4日間トータルを考えたときには、決して喜べない「ミスショット」だったからだろう。

(『全力中年』から引用)

つまり、ホールインワンとは「狙いがはずれた」結果なので、ゴルファーにとっては嬉しくもあり悔しくもあるわけです。

藤田寛之さんも、公式戦では5回以上のホールインワンを経験していますが、「ホールインワンの喜びも、ミスショットの後悔と同じように決して引きずってはならない」と心がけているそうです。

言い訳をしてはならない理由

上達の敵? それは言い訳することさ」とは、バイロン・ネルソンというプロゴルファーの言葉です。
ネルソンが打ち立てた、メジャー大会における「年間18勝」の大記録は、あのタイガー・ウッズでも破ることができていません。

藤田さんは「言い訳」のことを「自分の問題をやり過ごすこと」と見なします。
言い訳するごとに「自分という器に小さな穴がひとつできてしまう」からです。

言い訳が習慣になれば、器の穴はどんどん増えていく。
数が少ないうちは、手で押さえて水漏れをしのぐこともできるだろう。
けれども、やがてごまかしが利かなくなって、どんどん水が流れ出てしまう。
どんな小さな穴でもその都度、埋めていくことが重要だ。

(『全力中年』から引用)

言い訳することは「自分にとってマイナス」であることがよくわかります。

言い訳をやめれば「対応力」が身につく

一流の日本人プロゴルファーともなれば、海外のゴルフ大会にも出場します。マスターズや全米全英オープンツアーなどです。

そのため、慣れない気候やゴルフコースのなかで結果を出すためにも、プロゴルファーには「対応力」が要求されるそうです。

日本と海外では、芝の種類などが違いますから、それに「対応」できなければ、どれだけ実力があっても結果を残すことはできません。

ゴルフには、ダブルボギーやOBといった「悪い結果」がつきものだ。
それをどう受け入れるかという類の対応力も重要だろう。

(『全力中年』から引用)

自分が得意なものとは「違うけれども、なんとかしよう」という心がけが、のちに逆境や苦難を乗りこえるための「対応力」につながるのです。

(文:忌川タツヤ)

全力中年

著者:藤田寛之
出版社:朝日新聞出版
年間賞金ランキング上位常連、「中年の星」として同世代に希望を与えるプロゴルファー・藤田寛之。年齢に抗うことなく自信を冷静に見つめ、高みを目指すことをやめない強くしなやかな心身は、どう培われ、なぜ進化しつづけられるのか。藤田流「人生2週目の在り方」50のヒント。

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