ハウツーが満載のコラム
文字サイズを変更する

プライベート情報は買い物カゴから流出する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

この世界は悪意で満ちあふれています。

他人事とは考えずに、尾行や盗聴や盗撮に気をつけて生活するべきです。

もしかすると、あなたは監視されているかもしれません。

あなたは見られている

趣味嗜好や食生活などのプライベートな情報は、意外なところから流出するものです。

たとえば、お店で「買い物」をしたとき。

行きつけのコンビニやスーパーマーケットの従業員がその気になれば、あなたの買う物や来店時間や頻度などにより、あなたの生活習慣を推測することができます。

たとえば、お肉・ニンジン・タマネギ・ジャガイモ、それに加えて福神漬けやラッキョウを同時に買ってしまったら、あなたが言わなくても、あなたの考えていることがわかってしまいます。

その日の夕飯どきに、偶然をよそおって、カレーライスを食べたそうな顔をした誰かがあなたのお宅に訪ねてくるかもしれません。怖いです。

レジ係との諜報戦争

なにしろ私は、スーパーのレジ係に夕食のメニューを見破られるのも嫌な人間である。
天ぷらのうどんの材料(うどん、エビ、椎茸等)を買いに行った時も、カゴの中身でそれと知られるのを嫌って余計なパン粉を購入した。
エビフライの可能性を示すことでレジ係の撹乱を試みたのだ。

(『生きていてもいいかしら日記』から引用)

エッセイ本『生きていてもいいかしら日記』(北大路公子・著/毎日新聞出版・刊)には、身近なプライベート情報の流出から身を守る方法が書かれています。とても参考になりました。

買い物カゴの中身を見れば、かんたんに栄養状態を見透されてしまいます。

わたしはお菓子や炭酸飲料が好きですが、次回からは、野菜や豆腐などを一緒に購入することによって「レジ係の撹乱」を心がけようと思いました。

ソーシャルエンジニアリングに気をつけて!

自分の趣味嗜好を徹底的に知られたくないという人は、銀行ATMの取引明細と同じく、食品や雑貨の購入レシートも捨てずに、自宅で処分したほうが安全です。

たとえば、好きな食べ物や漫画家やミュージシャンの名前を「インターネットで使うログインIDやパスワード」に設定している場合、購入レシートから推測されないともかぎりません。

大げさ、考えすぎと思うかもしれませんが、油断は禁物です。
購入レシートやゴミ袋からの情報収集は「トラッシング」と呼ばれ、ネットワークへ不正に侵入するために物理的にIDやパスワードを獲得する「ソーシャルエンジニアリング」という有名な犯罪手法のひとつだからです。

悪人や犯罪者というのは、わたしたち善良な市民が思いもかけない手口によって、不当な利益を得たり、他人を不幸に陥れるものです。警戒しすぎるということはないと思います。

知る人ぞ知る「残念系女子」エッセイ

今回紹介した『生きていてもいいかしら日記』は、週刊誌「サンデー毎日」の連載エッセイをまとめたものです。

エッセイの内容は、ひとことで言うなら「残念系女子の日常」を綴った自虐エッセイ。カレー沢薫、ジェーン・スーのような笑える文章です。

著者の北大路公子さんは、2001年ごろからインターネット上でひっそり公開していた日記テキストが、北海道の地方出版社の目にとまって単行本化されたあと、10年後に大手出版社の文庫入りを果たしたという異色の経歴をもつ書き手でもあります。

ユニークな語り口にはファンが多く、女優の長澤まさみさんも愛読者のひとりです。長澤さんは『生きていてもいいかしら日記』の文庫版に帯コメントを寄せています。

残念系エッセイが好きな人には、オススメの作家です。

(文:忌川タツヤ)

生きていてもいいかしら日記

著者:北大路公子
出版社:毎日新聞出版
中年で独身、親と同居。最強の酒飲みにして最悪のほら吹き。大爆笑必至につき人前では読まないで下さい。「サンデー毎日」大好評連載エッセー

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事