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子連れ、犬連れで絶景を見に日本全国の道を行く

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ドライブ旅行のいいところは、プライバシーが守られること。
電車やバスなどの公共の乗り物を使った旅行も楽しいけれど、赤ちゃんや幼い子ども連れだと周囲に気を遣って、ハラハラすることもしばしば。

その点、マイカーで出かければ、赤ちゃんが泣こうが、幼児が騒ごうが、家族だけだから気にならない。また、家族の一員である犬も車なら一緒に日本全国、どこまでも行かれる。

絶景ドライブに出かけよう!

私たちの国には、死ぬまでに絶対見ておきたい絶景スポットがたくさんある。それらを網羅したガイド本が、『絶景ドライブ100選』(ル・ボラン編集部・編/学研プラス・刊)だ。

この国には、すばらしい風景へと続く、気持ちのいい道がある。さあ、「絶景ドライブ」に出かけよう。

(『絶景ドライブ100選』より引用)

本書は、北は北海道、南は九州までエリア別に、絶景スポットへの道、美しすぎる風景、そしてご当地の観光情報を素晴らしいカラー写真と共に解説している。

私がページをめくりながら、各エリアで今すぐに行ってみたいと思ったのが……。

北海道エリアなら、水平線の向こうに利尻富士が浮かぶ最果ての道、日本海オロロンライン

東北エリアなら、大空を舞う鳥の眼で日本海と庄内平野を鳥瞰する、鳥海ブルーライン

関東・東海エリアなら、伊豆の踊り子に想いを馳せながら石組みの旧道トンネルをゆく、国道414号線の天城越え

中部エリアなら、雪深い県境の峠は春とともに躍動する、六十里越

近畿エリアなら、大阪の夜景がすばらしい生駒山脈の稜線を駆け抜ける、信貴生駒スカイライン

中国・四国エリアなら、四万十川の源流域に天空の大パノラマが広がる、四国カルスト公園縦断線

九州エリアなら、海と草原の織りなす日本離れした風景を駆け抜ける、平戸島・川内峠

この他にも93もの絶景スポットが紹介されていて、私は自分の国の美しさを、まだほんの一部しか知らないことにあらためて気付かされるのだ。

助手席の人として楽しむドライブ旅行がいちばん

ところで私はモータースポーツファンなのにレース観戦が好きなだけで、自分で運転をするのは苦手だ。若かりし頃、教習所には嫌々通い、やっと免許を手にしたときはなんと「ああ、これで車に乗らなくても済む」なんて恥ずかしながら思ったりした。当時はオートマ免許などなく、私は半クラッチがド下手だったのだ。

それでも、せっかく免許を手にしたのだからと車を買い、東京から伊豆くらいまではドライブしたこともあるが、まっすぐ前を見て車を動かすのが精一杯で風景を楽しむ余裕はまったくなかった。

また、平日は都内を時間刻みで取材に駆け回っていたので、移動は渋滞に引っかからず最速で目的地に着く地下鉄ばかり。よって、サンデードライバーとなり、もともと運転が好きではないから、そのうちにペーパードライバーとなってしまったというわけだ。

そのまま日本にいれば無事故無違反の優良ドライバー(乗らないのだから当たり前)として更新を重ねていたのだろうが、渡仏がきかっけで免許は失効してしまった。1年以内に日本の免許をフランスの免許に書き換えれば、また帰国した際に国内免許に戻せるのだが、どうせ乗らないので放っておき、やがて期限切れで、結局、そのまま免許は失効となったのだ。

「奥さんは危ないからもう運転しない方がいいよ」

と夫にも言われ、私はその後も、後悔することもなく助手席の人となっている。

いっぽう、夫も免許を取ったのは遅く、30歳を過ぎてからだ。彼の場合は、取材で欧州を車で走り回らなければない状況に追い込まれ、慌てて免許を取ったのだ。そしてすぐに国際免許も取り、欧州に飛んだ。パリのシャルル・ド・ゴール空港でレンタカーを借り、そのまま南仏へ走ったのが、なんと初ドライブ。しかもいきなりの長距離。私は同行しなかったが、人間必要にせまられると何でもやり遂げるものなのかもしれない。

後部座席に娘と犬を乗せて

幸い夫はその後、車の運転にどんどん慣れていき、またハンドルを握るのが楽しいようで、海外でも国内でも車が欠かせない足となっている。そして家族で出かけるときも、いつも車だ。

わが娘は幼い頃は人見知りどころが場所見知りも激しく、どこでも泣き喚くので、とてもじゃないけど公共の交通機関を使っての旅などできなかった。けれども、車に乗るのは好きで、後部座席のチャイルドシートに座らせておけば、おとなしく何時間でも座っていられ、長距離ドライブもOKだった。きっと車の中は家にいるような安心感があったからだろう。

いちばん場所見知りが激しかった3歳前後は、ドライブはできても、ホテルやレストランでは泣き出してしまい、高速道路のサービスエリアでのトイレ休憩以外はひたすら車の中という時期があった。それでも、車窓から風景を楽しめたし、車内でご当地グルメの食べ物を食べればよかったし、まぁ、それなりに家族旅行は楽しめていたのは車があったおかげなのだ。

やがてそこにラブラドールも加わった。犬としての自覚に欠けているわが愛犬は、後部座席の娘の隣を自分の席と決め、まるで人間みたいにドライブを楽しんでいた。たまに人間のお客様を乗せるときは、犬はバンの荷室に乗せてみるだが、ここは自分の場所じゃないとばかりに、よじ登って後部座席のお客の膝の上にど~んと戻ってしまうのだ。

また、「わぁ、見て見て、きれいだね~!」と私が叫ぶと、シートに寝そべっていたのに、起き上がって、家族と一緒に絶景を目を細めて見ることもある。

欧州各地のドライブ旅行はあちらに住んでいたこともあり、たくさんしてきたけれど、”いい年”になったこれからは、日本の選りすぐりの道を走ってみたいと思う。きっと大きな感動がそこに待っているはずだから。

(文:沼口祐子)

絶景ドライブ100選

著者:ル・ボラン編集部
出版社:学研プラス
雄大な自然や深い歴史、美しい街並みに彩られた日本全国100の絶景ポイントをクルマで訪れる旅を提案。ダイナミックなビジュアル、味わい深い文章でたっぷりと旅情を誘うだけでなく、アクセス方法や食や宿、見所といった実用情報も合わせて収録。

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