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背中を見れば、職業がわかる!?

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背中
そこには哀愁やロマンがある。

「男は背中で語る」などという言葉もあるくらいだ。そして、治療院の先生は、背中を見れば職業がわかるものらしい。前回に引き続き『首・肩の頸椎症は自分で治せる!』(学研プラス・刊)の著者であり、さかいクリニックグループ代表の酒井慎太郎先生にお話を伺った。

 肩が固まってしまう職業

実は、この記事のライターである私も、エステサロンで背中をオイルマッサージされている最中に、エステティシャンから「お客様はもしかして物を書く仕事をしていますか?」と聞かれたことがある。理由は「せつない背中をしているから」。
ずっと同じ姿勢で椅子に座ったまま固まってしまっているカラダだと見抜かれたのだ。やはり彼女も背中を見るとその人の仕事がおぼろげながら分かる、と言っていた。

酒井先生は「ライターさんはフローズンショルダーと言って、肩が固まってしまう症状になる人が多いですね。同様の症状はバイオリニストさん、歯医者さん、お菓子職人さん、データ入力の方にも見られます」と言う。

利き手の側の肩とその周辺が凍結したかのようにカチカチになるのは、何かをずっと同じような力で持ち続けたり、キータッチし続けたりしている職業に多いようだ。

スポーツ選手と故障部位

体のどこに症状が出るかで、職業が推測できることもある。モーターボートやオートレース、競輪の選手は、左回りのコースで走るので、背筋も左側のほうに付きやすく、体が左に傾きがちになるという。そのため側弯に症状が出やすいのだとか。

また、スポーツ選手、特にボクサーはヘルニアの症状が出る人が多いという。「ボクサーは筋肉があるけれど、腰痛もあります。前傾姿勢を取るので、腰に負担がくるんです。症状は練習量に比例するので、ヘルニアにならないと一流とは言えないんじゃないかという気もします」(酒井先生)とも。確かにボクシングのファイティングポーズは前傾姿勢だ。その体勢で、命がけの闘いをするのだから、腰にもかなりきつそうである。

武闘家と視界

剣豪・宮本武蔵は遠くから見てもすぐわかったというくらい姿勢が良かったと言われている。姿勢がいいほうが関節が回りやすい。背骨や頸椎はきちんとした姿勢をしていると90度動くのだという。つまり、宮本武蔵が完璧な姿勢で立っていたのだとしたら、なんと360度見回せたかもしれないのだ。

酒井先生によると、武術系の人は首の動きは常に意識しているのだという。姿勢が良くないと、視界も狭まってしまうので、まめにチェックする必要があるのだろう。酒井先生によると、姿勢を良くしたほうが首が回るのだそうだ。逆に言えば、姿勢が悪いと首も動かなくなってしまうのだ。

現代人に多いストレートネック

しかし現代は、首がうまく回らないと訴える人が増えている。
酒井先生の治療院で首や肩のトラブルを訴える人の9割以上に、このストレートネックの症状が見受けられるそうだ。姿勢の悪いドライバーの中には、首を横に向けることができず、サイドミラーをちゃんと見ることができなくなる人もいるという。

首が前に出る姿勢を長期間続けた結果、首の動きに制限が出るほどの症状になってしまった場合、やはり長期間かけて首を少しずつ正しい姿勢に戻していく必要がある。
先生考案の「あご引き体操」(あごを指で持ち、前に出ていた首を後ろに押し込めるような体操(書籍参照))も、最初は抵抗感があっても、続ければ体が慣れていく。「クラシックバレエや空手の動きも一朝一夕にはできません。続けることで少しずつ動けるようになるのです」(酒井先生)というので、根気良く努力することが必要そうだ。

姿勢を良くすると若く見える

若さは姿勢で決まると言う。

確かに猫背の人より真っ直ぐに立っている人の方が一見して若く見える。先生のクライアントである女優の十朱幸代さんは、今、74歳。しかし、背中だけみると30代に見えるのだという。女優という職業柄もあるのだろうけれど、暇さえあれば体操をし、姿勢を意識し、努力しているからこそ若い背中を保っていられるのだとか。

芸能人だけでなく、スポーツ選手も、若さや体力を保つことが必要とされる。酒井先生は「長く活躍するためには、姿勢が大事」と話す。例えば野球の場合、一流のコーチならば、手先で球をコントロールする技術だけではなく、重心の置き方を大切にしているという。より体に負担をかけずにベストな結果を出すことを大切にしているのだ。

姿勢の悪さも体の硬さも、一部の人は遺伝と言いますが、それにはなんの根拠もありません」と酒井先生は言う。
大切なのは姿勢が悪い時に自分でそれに気がつくことができるかどうかだという。うつむいてばかりだと元気がないように見えて、周囲の皆も気を使ってしまう。ちょっと偉そうにしているくらいがちょうどいいそうだ。顔を上げてまっすぐに背を伸ばしているほうが、ポジティブな気持ちになれるし、若く見えるし、いいことづくめなのだ。

(文・内藤みか)

首・肩の頸椎症は自分で治せる!

著者:酒井慎太郎
出版社:学研プラス
激しい頭痛やめまいまで引き起こすひどい肩や首のこり。これは頸椎症と呼ばれる深刻な病気。関節矯正のカリスマが、自分で頸椎症を治せるセルフケアの方法を伝授する。多くの腰痛患者を救った「脊柱管狭窄症は自分で治せる!」の姉妹編の登場だ。

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