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「におい」と「匂い」と「臭い」の違い

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初めて買ったのはアラミス。
絶対に好きなのはベタだけれども「CK ONE」、そして「CK ONE SUMMER」。それにマイケル・ジョーダンの「ドライブ」。ダヴのボディーミスト、「エナジャイジング」も気に入っている。
TPOによって使い分けることはないが、香水は決して嫌いじゃない。

記憶に残る、匂いに関する言葉

映画『グリーンマイル』に出演したマイケル・クラーク・ダンカン(あのものすごく大きな俳優さん)が、とあるエンタテインメント番組のインタビューで次回作について尋ねられた時、こう答えていた。

「イタリア製のスーツを着こなすような役がいいな。見た目をよくしたいし、いい匂いもさせていたい」

多くの人に見られるのが仕事である俳優さんが、外見的アピールに関してコメントするのは当たり前だ。でも、目に見えない匂いに関する言葉は珍しかったので、このインタビューが妙に記憶に残っている。

女子ウケする匂い

『日刊SPA!』による20~32歳の独身OL200人を対象に行われたアンケートで、次のような結果が出ている。

 Q:男性のそばに近づくとほんのりいい香りが。あなたが思わずときめきを感じるのはどんな匂いですか?(複数回答)

 ・柔軟剤、洗剤の匂い 164人
 ・ビターなシトラス系の香水 87人
 ・甘いフローラル系の香水 35人
 ・ほんのりした汗の匂い 14人

いやいや。
数字通りに受け取っちゃいけないだろう。

汗の匂いだって、〝ほんのり〟だからいいのであって、それ以上になったら〝汗くさい〟になってしまう。それに、〝ほんのり〟の定義にも個人差があるにちがいない。香水だってほんのり漂うのがいいんだから、つけすぎは〝くさい〟寄りになってしまう。驚いたのは、柔軟剤・洗剤の匂いが圧倒的な人気を誇っている事実だ。

香りとキャラのマッチング

もうひとつ注意すべきことがある。いや、こっちのほうが大切かもしれない。香水をつける人間のキャラと香りが一致していないと――少なくとも違和感がないようにしないと――、想像以上に痛い目に遭うことになるようだ。ナルシストとか、間違った自信にみなぎった人に見られる。

自分に合う香水は何かな、なんて選ぶシーンを想像するのはちょっと恥かしい。かと言って、「俺って、どんな香りが似合うと思う?」なんて誰かに訊くのはもっと恥かしい。ああ、恥かしい。
でも、くさいと思われる可能性は限りなくゼロに近づけておきたい。ここはやっぱり、ダウニーとかの匂いをほどよく漂わせておくのが安全なんだろうか。

 スメルハラスメント

スメルハラスメント=スメハラという和製英語が日常会話レベルで使われ始めてからしばらく経つ。このワード、臭いでいやがらせするという意味なんだから、かなりのインパクトをはらんでいる。

嫌がらせをしているとされる側の人間は、自分の行いに全く気づいていない場合がほとんどだ。ただ、職場に誰もが認めるそういう人がいたとして、面と向かって「あなた、くさいですよ」と言えるだろうか。はっきり言うこと自体がハラスメントになってしまいかねない。

その逆パターンとして挙げられるのが、スメハラという言葉の響きに敏感になりすぎた結果、自己臭恐怖症と診断される人の数が増えている事実だ。自分はくさいと思い込み、仕事どころではなくなってしまうのだ。極端なケースではまったく外出しなくなってしまうこともあるという。

都内のあるクリニックでは、通院患者の70パーセントが自己臭恐怖症だったというデータもある。スメハラという言葉は、気弱な人を強迫神経症的な症状に追い込むほどのパワーを秘めている。

先手をうって「におい」を制する

スメハラという言葉を意識しすぎないために、できることがある。そしてそれは、単なるスメハラ防止対策ではなく、ビジネスでもプライベートでも一歩先に出るための方法論でもある。

『なぜ一流の男は匂いまでマネジメントするのか?』(五味常明・著/かんき出版・刊)は、スメハラ対策からイメージ作りまで、「におい」と「匂い」と「臭い」を軸に立体的に展開していくセルフマネージメント論といった趣の一冊だ。

三つの軸のニュアンスは、まえがきで次のように記されている。

「におい」という言葉を漢字で書くと、「匂い」「臭い」と書きわけられる。「匂い」のほうは、人間が好ましく感じる「香り」と同義だ。一方、「臭い」は、不快感をともなう。忌避すべき悪臭という意味で使われている。本書でも、それぞれの意味に合わせて「におい」「匂い」「臭い」と、使いわけている。

             『なぜ一流の男は匂いまでマネジメントするのか?』より引用

著者の五味常明さんは、数十年にわたってクリニックという現場で「におい」に関する研究を続けてきた人物だ。第一線からの率直な意見は実に明快だ。

臭いをケアして「匂い」にすることができている人は、周囲から好かれ、慕われ、ますます自信をつけていく。そして、それが仕事の成果となって表れる。

         『なぜ一流の男は匂いまでマネジメントするのか?』より引用

これを踏まえ、著者は言う。

においを制する者は、人生を制する

大げさに聞こえるでしょ?  でも、本書を読み終わった後は、単なる煽りの言葉ではないことがお分かりいただけるはずだ。

(文:宇佐和通)

【参考リンク】
『日刊SPA!』男の香水はOK/NG?【独身OL意識調査】(https://nikkan-spa.jp/615025?_ga=1.88446367.505407020.1446195290)

なぜ一流の男は匂いまでマネジメントするのか?

著者:五味常明
出版社:かんき出版
近年、「スメル・ハラスメント(スメハラ)」という言葉が生まれるほど、「臭い」は社会的な問題になっています。また、食の欧米化や社会環境の変化により、加齢臭やミドル脂臭、口臭、汗の臭い、足・頭の臭いなど、自身の体臭で悩んでいる男性が激増しています。2014年に大手企業が行った意識調査によると、「一緒に仕事をしたくない人」1位は「臭う人」でした。さらに「職場の身だしなみでどうにかしてほしいこと」1位も「臭い」。男性がクールビズの時期に気になること1位も「汗と臭い」でした。さらに、臭いのせいで「集中できない」「体調が悪くなった」「クレームが入った」など、ビジネスに悪影響があったという人も6割近くいたのです。臭いの問題はその人から自信を奪い、ビジネス上の人間関係に大きな影響を与えます。仕事ができる人でも臭いのせいで、損をしている可能性ということです。本書では、体臭研究の権威である著者が、臭いがビジネスや人間関係に与える影響を解説するとともに、臭いが発生する原因、そして、体臭を緩和する方法を解説していきます。誰にでも簡単できて、高い効果を発揮する方法を厳選して収録しました。

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