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岡崎慎司選手みたいなダイビングヘッドを決めるには

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イギリス、プレミアリーグのレスター・シティFCが2015/16シーズンでチーム創設以来133年目にして初優勝を決めた。2015年6月に加入した日本代表FW岡崎慎司選手は、イギリスで過ごす最初のシーズンで所属チームがプレミアリーグ初制覇という体験をしたことになる。個人成績は、36試合に出場して5得点だった。

W杯南アフリカ大会出場決定弾

その岡崎選手の忘れられないゴールがある。

2009年6月6日のW杯アジア最終予選、ウズベキスタン戦の前半9分。岡崎選手が決めたゴールによって南アフリカ大会出場が決定した。ゴール前のスペースに抜け出たところで背後にいたMF中村憲剛選手からの浮き球を右足でトラップし、相手DFのプレッシャーを振り切って左足で打ったシュートは一度GKに跳ね返されたが、なんとそれを倒れ込みながら頭で押し込んだ。

あのゴールをつぶさに検証する

ちょっと想像してみていただきたい。全速力で走って行って、背後からくる浮き球のパスを右足でトラップ。まあ、プロなら普通だろう。そのボールを全速力で走る運びのまま左足の前にもってきてシュート。ちなみに岡崎選手の利き足は右である。これも、日本代表級の選手ならそんなに難しいことではないかもしれない。

しかし、スゴいのはその後の0.25秒くらいの間のプレーだ。

走ってきたスピードをまったく落とすことなく、そのまま倒れ込みながら、相手GKが跳ね返して目の前に来たボールをヘディングでゴールという流れ。これは、ただただスゴい。筆者はサッカー評論家ではないし、国内外主要サッカーリーグの試合を逐一チェックしているわけでもないが、あんな感じで決まるゴールは見たことがないことを強調しておきたい。

ダイビングヘッドは強い体幹から生まれる?

岡崎選手のFWとしての特性は何だろう? そんなに足は速くない。むしろ鈍足であるとご自分でおっしゃっている。ただし、今や代名詞となっているダイビングヘッドは、すでに高校時代で確立していたそうだ。

どうやったら、ああいうプレーができるの? そして、どういうトレーニングをしたらああいう瞬間をモノにできるの?

答えは、コア=体幹を鍛えることにあると思うのだ。

ヨガからポールダンスまで:さまざまなコアトレーニング

日本代表合宿では、SBの長友佑都選手が他の選手を誘って、ヨガの動きを基にしたコアトレーニング教室を開いているという。プレーに直結する部位の筋肉を強化し、整えていくのが目的だ。

一般的な意識では、ヨガの第一の目的はリラクゼーションという認識がまだ根強いのかもしれないが、最近はどこのスポーツジムでも、エクササイズや機能別トレーニングとい側面を打ち出したヨガクラスが増えつつある。たとえば腰痛防止に主眼を置いたクラスでは腹筋と背筋、そして腸腰筋を中心に鍛え、加えてインナーマッスル群の働きをよくしていく。

コアトレーニングというジャンルにもさまざまなバリエーションが出てきている。たとえばバランスボールを並べた上にサーフボードを乗せ、そこでヨガのポーズをとるサーフフィットネス。天井から吊るした布に体のあちこちをひっかけ、ぶら下がりながら行うサーカスヨガ。ちょっと変わったところでは、体の内外のほぼすべての筋肉を使って行うポールダンスエクササイズ。

どのメソッドも、コアとインナーマッスルに直接働きかけていく方法だ。

なりたい自分への近道かも

さて、長友ヨガ教室にも参加しているだろう岡崎選手が構成を務めた『岡崎慎司 カラダ覚醒メソッド』(岡崎慎司・構成、 杉本龍勇・監修/学研プラス・刊)という本を紹介したい。目次はこんな感じ。

・序章   カラダ覚醒の基本
・第1章 動きづくり
・第2章 発展トレーニング
・第3章 ステップワーク
・第4章 自体重トレーニング
・第5章 岡崎スペシャル

そもそも、どんな方法論なのか。

カラダ覚醒メソッドは、自分の持っている運動能力を最大限に引きだしてくれるトレーニングです。これを行うことによって、動きの質が高まり、運動神経がよくなります。特に実感できるのが、足が速くなることです。

『岡崎慎司 カラダ覚醒メソッド』より引用

筆者がこだわる体幹強化については、第2章と第5章で詳しく触れられている。驚いたのは、それぞれの章で紹介されているトレーニングの動作があまりにも簡単なことだ。それなりの服装をして、ちょっとした空間があれば誰でもできる。必要な道具も、目印として地面に置くマーカーくらいだ。

友だちよりも早く走りたいと思っている子ども達。今よりも体のキレをよくしたいサッカープレイヤー。そして、腰痛や肩こりに悩んでいるみなさん。岡崎選手のあのゴールの動きをイメージしながら本書のメソッドを実践すれば、自分なりの目標をかなりのところまで達成できるに違いない。

今から始めて、冬の間も楽しみながら頑張れば、来年の春ごろになりたい自分に近づけるはず。

(文:宇佐和通)

岡崎慎司 カラダ覚醒メソッド

著者:岡崎慎司(構成) 杉本龍勇(監修)
出版社:学研プラス
鈍足でレギュラー外だったJリーガーが、キレよくどこまでも動き回り、世界トップクラスで活躍できる選手に大変身。その土台は、子どもから一般の人も実践できる、体の動きがよくなるトレーニングだった! 岡崎慎司が続けているそのトレーニングを、本人自ら実演し、紹介する。

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