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おうちで無農薬野菜を失敗しないで育てる秘訣

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野菜の高騰が続いている。相次ぐ台風の接近や長雨で記録的な日照不足となり、野菜が生育不良となったためだ。

レタスやホウレンソウなどの葉物野菜が高すぎてサラダやおひたしがたっぷり食べられないと嘆いている方が多いだろう。さらに、北海道を襲った台風の影響でジャガイモ、ニンジン、タマネギも高値続きで、ここしばらくは家計を圧迫しそうだ。

そんな中、わが家は家庭菜園のおかげで、野菜はほぼ自給自足のため、こんな時期でもとても助かっているのだ。

おじいちゃんとおばあちゃんの畑

野菜を作っているのは私ではなく義父母だ。ふたりとも80歳を過ぎているが、現役引退後から趣味で家庭菜園をはじめ、それがどんどん本格化し、今では家族で食べる野菜の8割近くは自家製だ。タマネギ、ニンジン、ジャガイモは、庭の物置にたっぷり入っているので買う必要がなく大助かりしている。

この秋の長雨の影響でネギは一度は倒れかけたそうだが、義父母が懸命に手入れをしたおかげで持ち直し、もうじき収穫だそうだ。農家と違って売り物にしなければならないわけではなく、自分たちで食べる分だけだがら、天候不順による少々の不出来も気にならない。それに、家庭の畑はスペースが狭いからこそ手入れが行き届くのだという。

スーパーに並んでいる野菜と比べると、カタチは不揃いだけれど、安心安全の無農薬だし、味もとてもいい。

「これからの季節は白菜、キャベツ、小松菜、レタス、そしてサトイモもおいしいのが取れるよ」と、義母は顔をほころばせている。

畑は自宅からはちょっと離れているが、義父母は車でそこに一年中通っていて、季節の野菜作りに精を出している。それがふたりの生きがいであり、また、畑仕事がよい運動にもなっているようだ。

初心者におすすめ、秋からはじめる家庭菜園

家庭菜園をはじめるのは春か夏からと思い込んでいないだろうか? 

意外にも、実は初心者は秋からはじめるのが失敗が少ないらしい。
その理由は、気温が低くなるので害虫被害にあいにくく、野菜作りが成功しやすいのだという。また、涼しい季節だからこそ、ベランダや庭でゆっくり、たっぷり気持ちよく園芸作業ができるという利点もある。

11月から育てられる野菜は、タマネギ、キャベツ、小松菜、エンドウ、ソラマメ、ルッコラなど。これらは冬を越して来年の春には収穫できるようになる。

1㎡からはじめる自然菜園

これから野菜作りにチャレンジしたいと思っている方に、ぜひ参考にしてほしい本が『1㎡からはじめる自然菜園』(竹内孝功・著学研プラス・刊)だ。今、とても注目されている自然に寄り添った栽培法で、庭にたった1㎡のスペースがあれば誰でも失敗せずに無農薬野菜が作れるという。そのポイントは3つある。

ポイント1:自然菜園では、耕さず、草も抜かず、農薬や化学肥料も必要としない。野菜も草も微生物も、生物は絶えず土やお互いが働きかけながら生きているから、放任ではなく、人が手をいれることでさらに豊かな環境となり、自然のバランスがとれた畑となる。

ポイント2:草を生かす。野菜の生長に合わせて草を刈り、野菜の根本にその草を敷いて「草マルチ」にする。草マルチの下はいろいろな生き物の棲み処となるため、食物連鎖でバランスがとれ、病害虫抑えられる。

ポイント3:1㎡の小さな単位をベースとして、相性のよい野菜を混植、リレー栽培するため、毎年野菜の配置を変えて連作障害を防ぐといった複雑なローテーションを考える必要がない。

野菜が草とともに、次の野菜のための土を自然に育ててくれる、というわけだ。

ぐるぐるリレープランとは?

相性のよい同じ野菜を交互に続けて育てていくうちに、どんどん土がよくなっていくのが、ぐるぐるリレープラン。本書の実践編をちょっとのぞいてみよう。

冬にタマネギ、夏にズッキーニのぐるぐる計画。11月から12月にタマネギの苗を植えると収穫は翌年の6月後半。この相棒としておすすめなのが6月後半に植える遅植えズッキーニだ。

タマネギが育った豊な土なら、ズッキーニは肥料を与えなくてもよく育ち、残肥を吸ってすっきり土をリセットしてくれます。養分過多にならないため、うどんこ病もあまり発生しません。

(『1㎡からはじめる自然菜園』から引用)

さらに、タマネギを植えるとき、1㎡の真ん中にソラマメを植え、その両サイドにタマネギを配置するのがおすすめ。タマネギのにおいが虫除けとなり、ソラマメにアブラムシがつきにくくなるメリットがあり、おいしいソラマメがいっしょに収穫できるという。ちなみにズッキーニと一緒に葉ネギを植えると、ズッキーニのつる割れ病が予防ができるそうだ。

この他には、トマトとキャベツ、ニンジンとゴボウ、ナスとハクサイ、キュウリとエンドウ、ジャガイモと根深ネギなど相性のよい野菜のぐるぐるリレープランが本書では15通り紹介されている。

初心者がわかりやすいように写真や図解で植え方や手入れ法がていねいに解説されているので、この本の通りに栽培すれば、誰でも失敗せずに“おうち無農薬野菜”が楽しめそうだ。

(文:沼口祐子)

1㎡からはじめる自然菜園

著者:竹内孝功
出版社:学研プラス
今、注目されている自然に寄りそった栽培法のひとつである竹内孝功さんの「自然菜園」での野菜づくりの方法を1㎡単位でわかりやすく解説した画期的な1冊。野菜の生理、生態を活かした栽培方法が工夫されていて、初心者でも栽培の基本がよくわかる。

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