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『スター・トレック』のエンタープライズ号に乗ってみたい!

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私は『スター・トレック』のファンだ。最新作、『スター・トレックBEYOND』がまもなく公開される。若き日のカーク船長やミスター・スポックが今度はどんな活躍を見せてくれるのか、はやく観たくてワクワクしているところだ。

わが家には1966年~1969年にアメリカで放映された『スター・トレック』のテレビドラマシリーズの再放送を録画したビデオテープが20本以上もあり、私の宝物になっている。

劇場版もすべて観ている。ⅠからⅥのオリジナルメンバーの作品がいちばん好きだけれども、その後の新スタートレックのピカード艦長が登場する作品もそれなりにおもしろかった。そして、2009年に公開された新キャストによるカーク船長誕生物語も夢中で観たし、2013年作品では若い宿敵カーンとの戦いにハラハラ、ドキドキだった。

いつか私もエンタープライズ号のような宇宙船に乗って、銀河を旅したい!
『スター・トレック』を観るたびは私はそう夢見るのだ。

JAXA筑波宇宙センターを見学してきた

エンタープライズ号に乗るのは無理だけれど、少しだけでも宇宙体験がしたくて、先日、筑波宇宙センターに行ってきた。

展示館“スペースドーム”に入ると、まずは100万分の1スケールの美しい地球が見られるドリームポートが迎えてくれる。これがとても美しい! ドーム内には、ロケットエンジン、技術試験衛星“きく”、陸域観測技術衛星“だいち”の試験モデル、月周回衛星“かぐや”の試験モデル、そして小惑星探査機“はやぶさ”のモデルなどが、ずらりと展示されている。

この中で私がいちばん感動したのは国際宇宙ステーションで活躍している日本実験棟“きぼう”に入れたこと! 実験室の実物大モデルなので一歩入れば気分は宇宙飛行士。無重力の宇宙で作業するために船内の壁にはマジックテープがあちらこちらにあり、ペンなどが貼り付けられていたのを自由に触れたので、取ったり貼り付けたりして遊んでしまった。

JAXA見学をしたら、宇宙旅行はいつか夢ではなくなる、そんな気がしてきた。

宇宙についてもっと知りたい

ところで、私は宇宙の物語は好きだけれども、理系は弱く、物理は苦手だ。宇宙に関する難しい本を読もうとしてもチンプンカンプンで読み進むことさえできない。

そんな私に宇宙をわかりやすく教えてくれたのが『改訂版 宇宙授業』(中川人司・著サンクチュアリ出版・刊)だ。著者は元JAXAの職員で、本の内容は宇宙には縁のない普通の人々からの素朴な質問に対する回答を元に構成してあるので、とてもわかりやすい。

生命とはまだ見ぬフロンティアを求めて活動領域を拡大していきたいという欲求を持っているものだと思います。(中略)遠い未来には、多くの人が宇宙で生まれ、宇宙で育ち、宇宙で一生を送るような時代がくるでしょう。人類は今そのほんの入り口に立ったところです。

(『宇宙授業』から引用)

宇宙人はいるのか?

地上から肉眼で見える星の数は全天球で約8600個と言われている。肉眼では見えないものも含めると銀河系の中だけでも約2000億個の星(恒星)があるそうだ。その中には『スター・トレック』に登場するような宇宙人は存在するのだろうか?

残念ながら、現在のところは、まだ生物は見つかっていないそうだが、宇宙人がいないという根拠もないという。

天文学者の中にはまじめに宇宙人を探している人たちがいます。SETI(地球外知的生命探査)と呼ばれる分野です。地球から巨大なパラボラアンテナで宇宙人に向けてメッセージを送ったり、宇宙のあらゆる方向からやってくる電波を解析し、知的生命体からの電波がないか調べています。(中略)銀河系には知的生命体の存在する星が100万個以上あると計算している科学者もいます。

(『改訂版 宇宙授業』から引用)

『スター・トレック』劇場版のⅠに“ヴィジャー”という名で登場する1970年代に打ち上げられた探査機ボイジャー。そのメッセージが近隣の銀河に到着するのさえ200400万年もかかるそうだ。

瞬間移動は可能なのか?

では、SFに登場するワープ(超光速航法)や転送装置は実用可能なのだろうか?

一般相対性理論によると重い物体のまわりには重力のひずみが生じます。ぴんと張ったシーツに重いボールをのせるとその重さでシーツがへこんでたわむ状態と似ています。そのような重力のひずみからひずみへ抜け出す「穴」がワームホールです。ワームホールを使った瞬間移動は理論上は可能ですが、実用的ではありません。ワームホールをもたらす大きな重力はブラックホールであり、ブラックホールにいったん吸い込まれると宇宙船も人間も粉々になって生きて帰ってくることはできません。

(『改訂版 宇宙授業』から引用)

未来への片道切符

地球から北極星は約430光年離れている。ということは、たった今、私たちが見ている北極星の光は安土桃山時代に発せられた光なのだ。つまり光の速さで飛行しても北極星に行くには430年かかるのだが……。

しかし特殊相対性理論によると、時間の流れは一定ではなく、立場(観測者)によって違ってきます。もしも光の99.9999%の速さで飛べるロケットが開発されたとして、あなたがそのロケットに乗って旅をすれば、時間の進み方は地上の約707分の1になります。そのまま北極星まで到達したとしても、ロケットの中では7ヶ月ほどしかたっていません。(中略)このように光の速さに近いロケットに乗れば、理論的には何万光年の彼方や、何万年先の未来に行くことが可能です。しかしもとの時代に戻ることはできません。

(『改訂版 宇宙授業』から引用)

片道切符の未来の旅か。もし自分が余命いくばくもない超高齢になったなら行ってみたいかも。

宇宙ステーションは地上から見える!

ところで、日本の“きぼう”も活躍している国際宇宙ステーションは地上から400キロの高さを飛んでいるので肉眼でも見えるそうだ。日本の真上を通る宇宙ステーションが見えるのは月に1度くらいで、夜空を23分かけてすべるように移動していくという。いつどの方角に見えるかはJAXAのホームページに予測が出るそうなので、観測したい人は要チェックだ。

本書はこの他にも、空が青いわけ、月に住めるの? 宇宙の温度、無重力の世界などなど興味深い内容ばかりなので一気に読めてしまう。

(文:沼口祐子)

改訂版 宇宙授業

著者:中川人司
出版社:サンクチュアリ出版
宇宙開発の職員から公立高校の教師へ。中川先生の頭を刺激する“宇宙授業"が待望の書籍化。
スペースシャトル「ディスカバリー号」の打ち上げにあわせて、実際に高校で開かれた“宇宙授業"が1冊の本になりました。
ロマンあふれる宇宙の世界を、やさしい言葉と黒板タッチの絵で解説します。

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