ハウツーが満載のコラム
文字サイズを変更する

のり弁当とは何か。ちくわの天ぷらである

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

のり弁当が食べたい。わたしは弁当屋に向かう。有名な全国チェーン店のほか弁だ。仮に「ほっとほっか亭」とする。

メニューを見ることなく、わたしは「のり弁当」を注文する。用意してきた百円玉3枚と十円玉数枚を支払う。代金ちょうど。ぬかりはない。

昼時だった。先客がいた。つまり待たねばならぬということだ。待ち合い席の、5つある椅子の両端に、ふたりの男性が座っていた。選択の余地はない。わたしは5つある椅子の真ん中に腰をおろした。のり弁当を受け取るときまで、しばしのあいだ物思いにふける。

"のり弁当"の定義

のり弁当とは何か。弁当屋で売っているいちばん安い弁当である。

容器はひとつだ。他の弁当とちがって白飯とおかずの容器を分けない。めしの上におかずが載っている。のり弁当・イズ・ノーセパレート。白飯と焼き海苔のあいだには、昆布の佃煮あるいは鰹節などをふりかけてある。

おかずは2品。ひとつは、白身魚フライ。鱈(タラ)のような味と食感の何かである。もうひとつは、ちくわの天ぷら。磯辺揚げであれば、なお良し。

副菜はきんぴらごぼうであることが多い。大根の桜漬けなどの漬けものもつく。

ウスターソース派? タルタルソース派?

店では10分ほど待たされた。のり弁当を受け取る。自宅にもどる。手さげ袋をまさぐる。弁当を取り出す。フタをあける。

白身魚フライ、よし。
ちくわの天ぷら、よし。
きんぴらごぼう、よし。
漬けもの、よし。
焼き海苔、よし。
おかか、よし。
白飯、よし。
点呼完了。

わたしの行きつけである「ほっとほっか亭(仮)」では、のり弁当にはタルタルソースが付属する。醤油やウスターソースは付かない。

白身魚フライにかけるための調味料。好みが分かれるところだ。食が進むのは、醤油やウスターソースである。だが、さしたる問題ではない。

なぜなら、のり弁当にはセーフティーネットが用意されているからだ。ちくわ天、焼き海苔、ふりかけ(佃煮)、きんぴらごぼう、漬物などをおかずにすれば、白飯を残さずに食える。めしの友が十分すぎて、すこし塩分過多ではないかと思うくらいだ。

弁当チェーン店の"のり弁当”が旨い理由

のり弁当とは何か。すなわち「アルファにしてオメガ。最初にして最後」である。新約聖書からの引用だ。その心は? どういう意味なのか説明しよう。

のり弁当は、弁当屋で売っているいちばん安い弁当である。ゆえに、少なくない数量が売れる。多くのお客が口にする弁当だ。食べて旨かったら、また来店したくなる。

つまり、のり弁当が旨くなければ、弁当屋は繁盛しない。のり弁当は、ほか弁チェーン店にとっては事業の核心であり、いちばん安い弁当でありながらいちばん旨い弁当なのだ。

のり弁当。アルファにしてオメガ。最初にして最後。すなわち全て。おわかり頂けたであろうか。

"自家製のり弁当"を作るときに心がけること

手作り弁当には愛情が込もっている。材料を吟味できるから安全で健康的だ。おかずのバリエーションもほか弁の比ではない。

しかし、のり弁に限っていえば、弁当屋のものよりも劣ると言わざるをえない。白身魚フライが冷めてしまうからだ。電子レンジで温めなおしても揚げ衣はベチャベチャである。弁当屋で買ってすぐに食べる揚げたてサクサクな白身魚フライには到底およばない。

のり弁を手作りするときは、白身魚フライを塩鮭などに置き換えたほうが良い。ちくわの磯辺揚げは冷めても旨いので手作りする。『簡単朝らく♪のっけ弁当レシピ by四万十みやちゃん』(宮崎香予・著/arakawabooks・刊)掲載のレシピを紹介する。

ちくわの磯辺揚げ
天ぷら粉、水各大さじ1、青のり大さじ1/2で衣を作り、ちくわ1本分を食べやすく切り、これにくぐらせ5mm程度サラダ油を入れたフライパンでひっくり返しながら揚げ焼きにする。

(『簡単朝らく♪のっけ弁当レシピ by四万十みやちゃん』から引用)

のり弁当には、ちくわの天ぷらが欠かせない。たまに個人経営の弁当屋でのり弁を買うと、ちくわ天ではなく鶏の唐揚げが入っているときがある。これはJIS規格の基準を満たしていない"のり弁当"である。いわば外道だ。ガッカリする。わたしは、ちくわの天ぷらが入っているのり弁当しか食べたくない。

(文:忌川タツヤ)

簡単朝らく♪のっけ弁当レシピ by四万十みやちゃん

著者:宮崎香予
出版社:arakawabooks
レシピブログ「簡単・時短」部門で大人気のブロガー! みやちゃんの『簡単朝らく♪のっけ弁当 by四万十みやちゃん』★みやちゃんからのコメント★今回のお弁当レシピのテーマは「簡単 朝らく♪のっけ弁当」です。一般的にお弁当は、ご飯を詰め、おかずを色々と詰めて結構手間がかかります。今回のお弁当本は、ご飯の上や麺の上にメイン+サブをのっけるだけで見栄えのする簡単レシピにしました。メイン+サブが1~2品で仕上げるという風にしています。朝でも、簡単に早く出来るように考えました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事